初めてのロードバイクを選ぶとき、フレームの素材に悩みますよね。
特に、「カーボンにすべきか、アルミにすべきか」と悩む人は、多いのではないでしょうか。
カーボンロードバイクは、アルミやクロモリのロードバイクと寿命に違いはあるのでしょうか。
また、ロードバイクの価格は商品によって大きく違いますが、高いロードバイクは何が違うのでしょうか。
今回は、カーボンロードバイクの寿命や価格による違いについてご紹介します。
カーボンロードバイクのメリット
カーボンロードバイクは、一番多く使われているバイクだと言われています。
カーボンとは、炭素で作られた繊維を組み合わせた、強化プラスチックのことを指しています。
金属ではないという点が、アルミやクロモリとは異なるところです。
カーボンは自由に加工しやすいため、出来上がったフレームが一風変わったデザインになることが多く、他の人と違うものを使いたい場合には、最適といえる素材なのです。
剛性の高さもピンキリで、自分がいつもどのように使っているかを考慮した上で、選ぶことが出来ます。
寿命もそこそこ長く、何よりも他の素材と比べて圧倒的に軽いということが、最大の特徴と言えるでしょう。
クロモリなら10kgを超えることも珍しくありませんが、カーボンの場合は下級ランクのバイクでも、5~6kgくらいしかありません。
車体の軽さは、レースの順位や走りやすさに大きく関わってくるので、これはとても重要です。
ミドル以上のグレードになると剛性も高くなるため、ますますレースに向いたバイクとなることでしょう。
カーボンフレームの寿命は?
カーボンロードバイクは、高価なことで知られています。
それでも最近は多少安くなったものの、まだまだ手に入れやすくなったとは、言い難い代物です。
グレードが「エントリー」のモデルなら30万円ほどで購入出来ますが、十分良い値段ではありますが、ほとんど剛性が高くありません。
長距離を走るくらいなら問題ないかもしれませんが、レースなどに挑む場合は物足りないと感じることでしょう。
カーボンは、非常に繊細な素材であると言われています。
寿命は6年ほどとなっていますが、濡れれば耐久性が落ちてしまい、紫外線を浴びすぎるとパーツを繋ぎ止めている樹脂が劣化します。
また不意の衝撃にも弱く、運次第では縁石などにぶつかっただけで、ひび割れを起こす可能性があります。
こうなると修理不可能と見なして良いでしょう。
諦めて、新品を買い直して下さい。
特徴である「軽さ」が脆さの理由にもなっており、高グレードのものになると、風に吹かれて倒れただけでスクラップ状態ということも珍しくありません。
そのため、カーボンが使われているバイクを中古で買うことは避けましょう。
前の持ち主が破損していることを隠していたという事態も稀にあります。
なるべく新品を、何処かの実店舗で購入して下さい。
カーボンとアルミのフレームの寿命を比較
カーボンロードとアルミロードは、どちらの方が寿命は長いのでしょうか。
アルミはへたりやすい、つまり剛性が弱まり、購入時よりも性能が落ちてしまうことが多いと言われています。
怪しいと思った部分のパーツを全て取り替えてみても、乗り心地や走った時の速度、その他の機能が改善されているように感じられなければ、へたっている可能性があります。
しかし厄介なのは、性能が落ちることが、必ずしもへたっているとは限らないのです。
パーツが劣化したり、グリスが足りない場合も同じように、性能は低下してしまいます。
風雨に晒したことで、錆び付いてしまったのかもしれませんし、ひょっとするとバイクのせいではなく、乗り手の脚力がついてきたのかもしれません。
バイクの寿命は、単なる目安に過ぎません。
条件次第で長持ちもすれば、逆に予想よりも早く、使い物にならなくなることもあります。
アルミの寿命は、4年とされています。
ですが金属なので、強度には長けているのです。
そのため、こまめなメンテナンスなどを行えば、4年以上使うことは十分可能です。
寿命の年数だけならカーボン、素材の性質も含めて考えれば、アルミが長生きと言えるでしょう。
カーボンとクロモリのフレームの寿命を比較
カーボンロードとアルミロードは、前者の方が寿命は長いと言われています。
それでは、カーボンロードとクロモリロードの場合は、どのような結果となるのでしょうか。
クロモリとは、鉄の中にクロムとモリブデンという成分を混ぜ込んだ合金のことを指しています。
剛性が高く、路面から伝わる衝撃を緩和しやすい性質を持っているので、クロモリを愛用している人は多いようです。
そのかわり、重量はかなりのもので、値段も高価な部類に入ります。
また、金属であるからには避けられない問題として、「錆」が挙げられます。
対策としては、雨に降られた日の運転の後は、クランクやシートポストを取り外して、フレームの中に湿気を溜め込まないようにすると良いでしょう。
クロモリの平均寿命は5年となっていますが、強度があって金属疲労も溜まりにくく、さらに普段の保管のやり方によっては長持ちもしますし、逆に寿命を縮めもします。
5年以上クロモリを使っている人も、恐らく大勢いるはずです。
やはり、単純に年数だけを比べるならカーボンですが、強度や保管の面を見ていくと、クロモリが優勢かもしれません。
カーボンロードバイクの価格について
カーボンロードバイクの値段は、ピンキリと言っても良いくらいに値段の幅があります。
完成したものが、15万円というものもあれば、フレームだけなのに60万円もする場合もあるなど、この幅は縮むどころかどんどん広がっています。
カーボンの価格差を広げている要因は「素材のランク」と「開発に掛かる費用」の2つです。
最も値段が高いと言われているフラッグシップ機は、現時点で使える最高品質の素材を使っており、開発や設計に掛けた時間と費用は他の種類とは段違いだと言えるでしょう。
ただしこのフレームを参考にして、カーボンの品質をある程度落とせば、フレームそのものも安く売り出すことが可能となります。
安いフレームは値段相応の性能しか持っていなかったため、あまり手を出さない方が良いとされていました。
しかし現在は、安価なものでも優れた性能を秘め、コスパの効率も良く、寿命も長いという素晴らしい製品が増えています。
多少の違いはあるでしょうが、素人には分からないくらいの些細なものです。
価格競争があちこちで繰り広げられている今こそ、高級なフレームを買うチャンスなのかもしれません。
カーボンロードバイクの価格ごとの特性
カーボンロードバイクは、値段によって異なる特性を持っています。
その違いは歴然で、恐らく共通するのは一般的なカーボンの寿命くらいのものでしょう。
10~20万円のフレームは、エントリーグレードと呼ばれています。
バイクごとの性能の差が最も激しい価格帯です。
ブランドによっては、レースにも出られるくらいの能力を秘めていますが、製作者や開発したメーカーなどが全く分からないという、非常に怪しいものも含まれています。
このグレードのバイクを買うなら、安全で信用度の高い店を利用しましょう。
ネット通販は、一番危険かもしれません。
20~40万円のバイクは種類が豊富なので、大抵の注文には応えてくれるでしょう。
レース向きのエアロフレームから、最近よく見かけるシクロクロスまで揃っています。
性能面も申し分なく、改造を施して付属品や機能などを付け加えるのも楽しいですね。
初心者の人が、最初の1台として選ぶのにふさわしいと言えるでしょう。
40~50万以上となると、もはや次元が違います。
素人でも、これは他のバイクとは違うということを感じ取れるでしょう。
非常に魅力的ではあるものの、コンポーネントやタイヤなども同じランクで揃えた方が良いため、出費が100万を軽く超えてしまうというのが最大の難点です。
カーボンフレーム
いかがでしたか?
ご紹介させていただいたように、カーボンフレームは良いところが多いようですね。
初心者の方やレースはしないという方であれば、エントリーグレードのカーボンフレームもありですが、速さを追求するには、ミドルグレード以上のカーボンを選ぶと良いでしょう。
どのフレームのロードバイクであっても、購入する際はショップでプロのアドバイスを参考にして、購入することをオススメします。