こんにちは、じてんしゃライターふくだです。
クロスバイクに乗っていて一番問題になりやすいのが、変速周りのトラブルですね。
変速機が駄目な場合もありますが、ほとんどがシフトワイヤーの消耗です。
もちろん、場合によっては変速機本体の不調のこともありますが、まずはシフトワイヤーを交換してみるのは有効です。
今回はシフトワイヤーの交換の話です。
クロスバイクのシフトワイヤー交換の期間
クロスバイクのシフトワイヤーは消耗品です。
ワイヤーは伸びますし、たくさんこすれる箇所はどんどんと弱っていきます。
伸びたり弱っていくと、ひっかかったり、最終的に切れてしまいます。
シフトワイヤーは定期的な交換が必要なんですね。
定期的って、どのくらいの期間毎に交換したら良いのと思う人も多いでしょう。
目に見えている箇所が弱っている、ほつれているような場合には、交換の時期が分かりやすいです。
しかし、実際に目に見えない場所、例えば一番多いのが、ロードバイクのSTIレバーの中でほつれて切れてしまうパターンですね。
ロードバイクのSTIレバーの構造、特に現行のTIAGRA以上の物は、ワイヤーの取りまわしをすっきりさせるために、中のインナーワイヤーには少々ツラい取りまわしになっています。
そこが駄目になることが多いです。
これが中で切れると、運が悪いとSTIレバーごと交換しなくてはいけなくなることも。
STIレバーは、凄く値段が高いですので、気を付けたいところです。
クロスバイクの場合は、ロードバイクほど複雑なワイヤーの取りまわしにはなっていませんので、比較的長寿命ではあります。
具体的な期間というのは難しいですが、長くても2年に一度くらいは交換したいところです。
クロスバイクのシフトワイヤー交換の工具
クロスバイクのシフトワイヤーを交換するには、まず新しいシフトワイヤーを準備しないといけません。
ブレーキワイヤーの場合、Vブレーキとロード用キャリパーブレーキで形状が違いますが、シフトワイヤーは共通です。
材質やコーティングでグレードが変わり、値段も違いますがシマノの製品を買っておけば、クロスバイクの場合、とりあえずはグレードは気にしなくても良いんじゃないでしょうか。
必要な工具は、六角レンチ・ワイヤーカッター・ペンチもしくはニッパーといったところでしょう。
内蔵式フレームの場合は、ライナー管などを準備する必要があります。
ワイヤーカッターは持っていない人も多いでしょう。
案外、安くないですが、ワイヤー交換をするには必須の道具です。
スパッと切らなくては、後のメンテナンスが困るので、ワイヤーカッターの代わりに、ニッパーやペンチを代用するのはやめておいた方が良いです。
ニッパー、ペンチも駄目になってしまいますし、切断面がほつれる可能性が高いです。
カットした後は、ワイヤーに付属のキャップをはめて、ニッパーかペンチで頭をかしめて固定します。
キャップをつけてやれば、もうほつれませんね。
クロスバイクのシフトワイヤー交換の手順
手順としてはシンプルです。
古いワイヤーを抜いて、新しいワイヤーを入れるだけです。
シフトレバーの方と、変速機の方のワイヤーをはずすためのネジ類を外してやれば、あとは引っ張れば外れます。
どこを通っているか、きちんと覚えておきましょう。
ごくまれにですが、ワイヤーをフレーム内蔵出来るクロスバイクもあります。
そういう場合には、ワイヤーをそのまま外してしまうと、新しいワイヤーを通すときに大変な思いをすることもあります。
ライナー管と呼ばれるアイテムを使って、新しいワイヤーが簡単に通るようにしておかないといけません。
ワイヤーを通したら、ワイヤーの張り量を調整しなくてはいけません。
しかも、新品のワイヤーは伸びやすいので、最初に初期伸びを出来るだけとってしまわないといけません。
初期伸びは、十秒ほどグイッとワイヤーに力をこめてのばすだけでも、かなり取れます。
ワイヤーの切断は、張り量が完全に決まってからします。
ワイヤーは切断するとほつれます。
切れ味の良い新品のワイヤーカッターでも、上手く切らなければ、ほつれます。
いくらか使ったワイヤーカッターでも、上手い人は綺麗に切りますが、切った後に、切断面を何もせずにワイヤーの張り量調整などを繰り返すと間違いなくほつれます。
ですから、全てが決まったところでワイヤーは切断して、ワイヤーキャップをはめます。
クロスバイクでもそんなことしないといけないの?
ワイヤー交換というと簡単そうでも、ディレーラーの調整だの何だのと言うと難しそうに聞こえるかもしれません。
実際には、きちんと勉強して練習すれば、さほど難しいことでもないです。
練習するにも練習台が必要ですし、一般的にクロスバイクというのは、何台も持っているものではありません。
一台しか無いクロスバイクを練習台にして、失敗しては悲しいです。
よく分からないという人は、自転車屋さんにお願いした方が良いでしょう。
でも、そんな作業を毎年のようにしないといけないのかと思うと、面倒くさいなぁと、感じる人も少なくないかもしれません。
「メンテナンスなんかせずに乗ってたらいけないの?」
と、思う人もいるかもしれませんね。
ブレーキとタイヤのチェックだけは、安全上、必ずしておいた方が良いでしょう。
やはり、その辺が走行中に故障すると致命的です。
乗っている本人も危険ですが、何より故障が原因で事故になり、だれか他の人が巻き込まれた時のことを考えると、やはり最低限の安全のためのメンテナンスは必要でしょう。
チェーン・変速機周りなどについては、ブレーキほど深刻な事故には繋がりにくいです。
ただ、変速が上手く行かないとイライラしますし、早めにメンテナンスはした方がいいですね。
シフトワイヤーとブレーキワイヤー
シフトワイヤー交換をするなら、出来ればブレーキワイヤーも交換したいところです。
当然ですが、シフトワイヤーが傷んでいるということは、ブレーキワイヤーもぼちぼちすり減っていますよね。
シフトワイヤーが切れれば、ブレーキワイヤーも寿命が近付きつつあります。
筆者の経験上、やはりブレーキワイヤーの方が強く作られてはいますから、ブレーキの途中で突然にブレーキワイヤーが切れて、どうにもならなくなることは滅多にありません。
それでも、ブレーキは切れると本当に大事故につながります。
シフトワイヤーの交換と、セットでやっておくのがおすすめです。
出切れば、ブレーキシューの交換などもやっておきたいところです。
フレーム内蔵式のシフトワイヤー交換
ワイヤーがフレームの中に入っているものはワイヤー交換が厄介です。
ひと口にワイヤー内蔵式フレームと言っても、フレームメーカーによって中の構造が違います。
恐ろしくワイヤーが通しづらいフレームメーカーもあれば、すんなり通せるようなメーカーもあります。
ワイヤー内蔵のものは、古いワイヤーを抜く前に必ずライナー管を通します。
メーカーによっては入り口、出口が小さすぎてライナーが入らないものもありますので、その場合は釣り糸などを結びつけて上手く通しておいてあげると楽です。
ライナー管などを通さずにワイヤーを抜いてしまうと、地獄が待っている可能性があります。
新しいワイヤーが、どうにも通らなくなることがあるのです。
プロショップで働いていた頃、持ち込みのフレームでワイヤーが通せないという依頼もありましたが、ものによっては熟練のメカニックでも本当に苦労します。
特に昨今、流行のエアロフレームは厄介な物が多いです。
まとめ「ワイヤー交換は定期的に」
ワイヤー交換の話をして参りました。
とにかくワイヤーは、定期的に交換するということが大事ですね。
外から見える部分は大丈夫そうでも、内側でダメージがたまっている可能性もあります。
通勤や町乗りに使っているクロスバイクだと、メンテナンスにお金をかけるのが嫌だという人も少なからずいるかもしれませんが、定期的なメンテナンスをしていれば、長く快適に乗り続けられます。
半年に一度くらいは自転車屋さんに持って行って点検、メンテナンスをしてもらうのがオススメです。