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自転車メンテナンスする人へ~自転車のグリスを塗る場所~

2016.5.10

こんにちは、じてんしゃライターふくだです。

自転車にとって大事なグリス。
分からないと「とりあえずどこでもいっぱい塗っておけば良いんでしょ」という人もいるかもしれません。

しかし、自転車のグリスは正しい場所に使わないと、逆に埃がくっついて悪影響になることもあります。

今回は、そんなグリスなどの油のお話です。

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グリスって何で自転車に必要?

「そもそも、グリスって、どうして自転車に必要なの?」
そういう疑問を持つ人も多いでしょう。

自転車の整備・メンテナンスにおいて意味を考えるというのは、とても大事なことです。
何となく誰かに言われたから、グリスを塗るではいけません。

例えば、「ベアリングにはグリスを塗るんだよ!」と言われたからといって、カンパニョーロのカルトベアリングにグリスを塗るのは、少々もったいないと言われます。

カルトベアリングは特殊な例ですが、意味を考えるとすぐ分かることです。
詳しくは、後ほど書きます。

グリスを自転車に塗る意味ですが、まずは摩擦の低減と部品の腐食を防ぐという2点が大きいです。

金属は裸で空気や水と触れていると、酸化還元反応で錆びてしまいます。
ですから、その場所を油の膜で守ってやるというのが、グリスの一番の役割です。

他にも、水がフレームの中に入らないようにしたり、金属同士の固着を防ぐといった役割もありますね。

自転車のグリス。オイルの種類と場所

自転車では、大きく分けると「グリス」と「オイル」の2種類があります。

簡単に言うと、ネバネバしているものがグリス、水のようにサラサラっとしているのがオイルというイメージで良いでしょう。

一番身近なオイルはチェーンオイルでしょう。

「チェーンにグリスを使っちゃいけないの?」
と思う人もいるかもしれませんね。

チェーンは絶えず外に出ていますし、砂埃などにも、さらされやすい場所です。
グリスを使うと、砂埃などのゴミがどんどんくっ付いてしまいます。

細かいゴミが付くと、やすりのようになって、チェーンをどんどん削ってしまいます。

ですから、グリスよりもネバネバの少ないオイルを使う方が良いんですね。
その代わり、サラサラのオイルは落ちるのも早いです。

ですから、ホイールやヘッドなどのベアリングのように、毎回開けて油を差すのが難しい箇所には、ベタベタとして長期間維持しやすいグリスが適しているのです。

自転車でグリスを塗る場所

グリスを塗る場所というのは、ひと口に言えば、外に露出していない金属の表面全般と言ってしまっても良いでしょう。

例えばネジですね。
ネジは金属です。
ねじ山の部分は、外には露出していません。

グリスと言えば、摩擦のある場所というイメージですよね。
逆に、ネジは滑らないで欲しいというイメージです。

しかし、やはり金属面には酸化還元反応を防ぐために油が必要です。
全てのネジにグリスが必要です。

アルミやクロモリなどの金属のシートポストもそうですね。

摩擦でグリスが切れるということは少ないので、薄く塗る程度でも構いません。
あとは回転系のベアリング。
ホイール・ヘッド・BBの3つがそうですね。

ブレーキキャリパーにもベアリングがありますが、ブレーキキャリパーをベアリングまで分解するのは難しいですので、意図的なグリスアップまでする人は少ないでしょう。

スプレーグリスのような内側まで浸透しやすいものを使って、グリスアップする人も中にはいますが、無理をしなくても良いポイントでしょう。

あとは、ワイヤーにグリスを塗るという考えの人もいます。

これは賛否両論です。

確かにワイヤーの摩擦を抑えられるので、特に塗布直後はワイヤーがスルスル動きます。
しかし、埃を呼び込んでしまいます。

筆者の個人的な考えでは、ワイヤーにはグリスは塗らなくて良いと思っています。

グリスを塗らなくても、すでに製品として売られているシマノのワイヤーにはコーティングがされています。

ですから、過剰なグリスはゴミ・埃を呼び込みやすく、デメリットの方が大きくなってしまうのではないかと考えています。

ただ、そこはメカニックによっても、それぞれ考え方が違います。

そういうことも、自転車にとってのグリスの意味を考えると分かりやすいですね。

自転車でオイルを差してはいけない場所

オイルのほうは、差してはいけない場所というのがあります。

ずばり、グリスを塗っている場所には、オイルは差してはいけません。
要は、グリスがオイルで溶けて流れ出てしまうんですね。

「回転して欲しい場所には、チェーンオイル塗っておけば良いんでしょ?」
というイメージの人もいるかもしれませんが、グリスが流れると困ります。

基本的に、チェーンオイルはチェーンにだけ使うと思っておくべきでしょう。
中には、ネジの頭にさび止め程度に、少し塗布するという人もいます。

また、先ほど少し出てきたカルトベアリング。
カンパニョーロのセラミックベアリングシステムの名称ですね。

カルトベアリングは堅いので、油が必要ありません。
そもそも、カルトは非金属であるセラミックなので、油が不要なんですね。

カルトが他のセラミックベアリングと違うのは、受け側の違いです。
ベアリングがセラミックでも、受け側が普通の金属だと、受けの方にグリスが必要ですね。

カルトシステムでは極論すると、グリスも何も使わなくても良いとされています。

しかし、何も使わないと自転車からシャリシャリというベアリングの回転音がするので、専用の粘度の低いオイルを使うのが一般的です。

理論上、カルトベアリングではオイルが切れても回転性能自体には影響がないので、使って行くなかで性能が落ちないというメリットがあります。

ちなみに、グリスを使ってしまうとグリスのネバネバが逆に抵抗になってしまい、回転の摩擦が増えてしまうと言われます。

この考え方、粘度の高い油は逆に摩擦になるというのは、チェーンオイルでも言えます。

ベタベタしたタイプの油よりも、ヒルクライムレースのように短時間で摩擦を低減したいときには、サラサラの油を使った方が良いと言われます。

その他、スターラチェットなどでは専用の特殊なグリスを使って欲しいという部品もいくつかありますが、特殊なグリスは値段も高いので、個人で所有する人は珍しいですね。

自転車屋さんでやってもらうのが良いと思います。

グリスも交換が必要

グリスは使っていると、ゴミや熱で劣化してしまいます。
ですので、定期的な交換が必要になります。

恐らくですが、一般の人の場合、グリスを塗るための場所まで分解する人は少ないと思います。
そういう分解・グリスアップは自転車屋さんに頼む方が壊してしまうリスクもないです。

一般的には、ネジに塗るくらいの使い方が多いでしょう。

グリスにも様々な種類がありますが、基本的にはシマノのデュラエースグリスで良いでしょう。

シマノのデュラエースグリスは、納豆のごとく糸を引くほどに粘度が高いです。

ですから、回転抵抗という意味では少々苦手かもしれませんが、長期にわたって部品を保護してくれるというメリットがあります。

もちろん、フィニッシュラインなどのものでも、好みで使って問題ありません。

とにかく、粘度の違いというのを意識しておくと、間違いないかと思います。

まとめ「グリスは適切な場所に」

グリスとオイルの場所と意味の話でした。

世の中には、実にいろいろなグリスがありますが、どういう箇所にどういうタイプの物を使えば良いのかさえ覚えていれば、大きな間違いにはならないでしょう。

適切な場所に適切な量を。
はみ出したら、きちんと拭き取る。

あとは、カーボンには基本原則として塗りませんね。
BBの音鳴り対策で使うこともありますが、基本的にはカーボンは金属ではないので、使わないのが基本です。

基本的にはネジとシートポスト。
この2点に関しては、自分でも簡単に塗れます。

チェーンオイルは誰でも必要ですが、グリスについてはお店でしてもらうから、あまり自分では使わないというのでも良いかもしれませんね。

 - ロードバイク, 自転車 メンテナンス