ロードバイクのカーボンフレームは塗装剥がれを放置するな!

ロードバイクは自転車の中でも、飛び抜けて高価で、繊細なものです。

その中でも、とりわけ慎重に扱う必要があるのが、カーボンフレーム車です。

横の衝撃に弱いので、ロードバイクを倒さないように注意が必要ですし、塗装剥がれなどがあると、そこから破断してしまう可能性もあります。

そこで今回は、カーボンフレームの扱い方について考えてみます。

ロードバイクのカーボンフレームは繊細

ロードバイクの購入を検討する際に、大きな要素になるのがフレームの素材です。
フレームの素材で価格が大きく変わってきますし、重量の差もかなりあります。

エントリーモデル~20万円前後の完成車には、アルミフレームのバイクが多くなります。

金属の中では軽量な部類で、耐久性もそこそこ高いので、ロードバイクの素材としては優れています。

初心者の方など慣れないうちは、転倒などがよくあり、ママチャリ感覚で、つい荒っぽい乗り方をしてしまうものです。

そんな場合でも、アルミフレームは頑丈で、多少凹んでも、板金屋さんで叩いてもらえば直ります。

塗装剥がれにしても、タッチペンでサッと修復しておけば、それほど深刻なことにはなりません。

もちろん、大切に乗ることに越したことはないですが、多少おおざっぱに扱えるのが、メリットであることも事実です。

ところが、カーボンフレームはそうはいきません。
傷が付けば、そこから繊維が破断してしまうこともあります。

また、単純に塗装剥がれだと考えていたら、実はフレームにひびが入っていたなどということは、よくある話です。

ましてカーボンフレームは、元が高価ですから、修復費用もそれなりに掛かります。

とにかく、扱いが難しいフレームなのです。

カーボンフレームの塗装剥がれや傷に要注意

カーボンフレームのロードバイクは繊細ですから、慎重に扱うということを大前提にしていただきたいと思います。

カーボンフレームの最大の敵は「傷」です。

カーボンは横からの衝撃に弱いです。

「バイクを転倒させて、横から地面に叩きつけた」
「駐輪場で横倒しになり、隣の自転車のチェーンやギアが当たってしまった」
などは、傷が付いている可能性が高くなります。

金属であれば、表面の傷くらいは何てことはないですが、カーボンは繊維なので、傷が広がると裂けてしまいます。

また、表面上に傷がなくても、チューブの内部に亀裂が入っていることがあります。

さらには、塗装剥がれにも要注意です。

ロードバイクの塗装は装飾であると共に、フレームを様々な外的要因から守る、コート剤の役目もあります。

その塗装が剥がれると、水が染み込んでしまい、最悪、破断するケースもあります。

とにかく、傷を付けないようにすることが大切で、傷や塗装剥がれを見付けたら、すぐに修復する必要があります。

単なる塗装剥がれと決めつけない!

先述しましたが、傷や塗装剥がれなど表面上で目視できるものは、まだ対処のしようもありますが、怖いのはチューブ内の亀裂(クラック)です。

これは、もちろん自分ではどうすることもできないので、専門家に修理を依頼することになります。

目視では確認できないので、方法としてコインチェックが有効になります。

10円玉でも100円玉でも構わないので、衝撃を受けた部分や塗装が剥がれている部分を、コインで叩いてみます。

どんな音かは文字では表せないので、動画などで確認してください。
しかし、周りと明らかに違う音がすれば、そこの内部にクラックがあるかもしれません。

コインチェックは、あくまでも簡易的なことなので、必ず見付けられるものではありません。

ロードバイクにクラックの危険性を感じている場合は、専門的なチェックをお願いすることをおすすめします。

チェックをして修理までとなると、2万~3万で済む話ではないですが、大切なカーボンフレームですから、お金の問題ではないかもしれません。

また、超音波を使ってカーボンの損傷診断をしてくれるところもあるので、長年使っている人は、一度見てもらっても良いでしょう。

塗装剥がれや傷に新たな修復法があった

ここから、ロードバイクのカーボンフレームの傷や、塗装剥がれの対処法をご紹介します。

まず傷についてですが、小さいものであれば、ヤスリやコンパウンド剤で削れば、消えてしまいます。

また、塗装剥がれには自動車などで使う、タッチペンを使用するのが一般的です。

しかし、カーボンを削るというのは、少なからず抵抗があるでしょう。

また、タッチペンも中々フレームの色と合うものがなかったり、塗りムラが出て、美しい仕上がりにはなりにくいです。

そのため、カーボンフレームには、もう少し他の方法を考えたいところです。

そこで提案したいのが、「QUIXX(クイックス)」という、新しい発想の修復剤です。
コンパウンドのような研磨剤は、塗装を削って周囲と馴染ませていく方式です。

しかし、クイックスは周りの塗装を広げながら馴染ませていきます。

深くなった傷にも対応できますし、周囲の塗装を活かしますので、塗装剥がれにも十分対応してくれます。

もちろん、カーボンフレームへの使用が保障されています。
また、ドイツの自転車メーカーでは、純正の補修剤にも採用されているほどです。

1本2,000円ほどしますが、仕上がりを考えれば、安いものではないでしょうか。

ロードバイクのカーボンフレームの修復方法①必要なもの

前項で説明したのは、ロードバイクの表面上の傷や、塗装剥がれを修理する方法です。

しかし、フレームにまで傷が達してしまっている場合は、別の対処が必要です。

最適なのは、もちろんプロに修理をお願いすることですが、場合によっては、修理代が10万円ほどになる可能性があります。

そこで、ここからは、多くの人が行っているカーボンフレームの修理方法をご紹介します。

必要なものは、紙やすり・カーボンクロス・エポキシ樹脂・刷毛(はけ)などです。

主には、こんなところで、残りのものは修理手順の中で説明します。

紙やすりは、塗装を剥がして、傷を表面化させるために使用します。

カーボンクロスは、傷を覆い隠すために使い、それを圧着させるのがエポキシ樹脂です。

カーボンクロスは、平織りのものが一般的で、価格はA4サイズで1,000円前後です。

自分のフレームのカーボン素材に、近い織り方のクロスを選んでください。

エポキシ樹脂は通販で手に入れることができ、2,000~3,000円というところです。

ロードバイクのカーボンフレームの修復方法②修理手順

それでは、ロードバイクのカーボンフレームの修復手順をご紹介します。

フレームの傷が入った箇所を、紙やすりで削っていきます。

削り過ぎてしまわないようにするためと、後からエポキシ樹脂が余計な所にまで付着しないように、周囲を広めに、ビニールテープでマスキングしてください。

根気のいる作業ですが、最低でも塗装剥がれの状態になるまでは削ります。

削った後は、脱脂したほうが良いので、市販のシリコンオフなどを使いましょう。

次に、カーボンクロスを適当な大きさに切ります。

カーボンクロスは傷が小さければ2~3層で十分ですが、深い場合には6~7層に重ねて使用します。

ここで、エポキシ樹脂の準備をします。

エポキシ樹脂は、主剤と硬化剤を混ぜて使いますが、主剤 10:3 硬化剤の割合で混ぜます。

5~10gほど作れば、十分です。

しかし、25~30分ほどで硬化してくるので、それまでに、ここからの作業を終わらせなくてはいけません。

エポキシ樹脂を、フレームの破損部分と、カーボンクロスの裏表に塗ります。

このときに、はけを使いますが、固まってしまうので、使い捨てとなります。

破損部に1枚ずつクロスを巻いていきますが、少し引っ張りながら巻くと、上手くいきます。

巻き終わったら圧着させるために、上からビニールテープを巻き付けます。

ここまでで作業自体は完了ですが、エポキシ樹脂を完全に硬化させるには、温める必要があります。

色々な方法がありますが、一般的なのは使い捨てカイロを巻き付けておくことです。

ただし、25℃で12時間経てば完全に硬化するらしいので、夏場なら加熱の必要はないかもしれません。

ちなみに私はカイロを巻いて6時間ほど置き、その後丸1日は乗るのを控えたところ、完全に圧着されていました。

細かい傷も小さな塗装剥がれも見逃さない

今回は、カーボンフレームの傷や塗装剥がれについて、お伝えしました。

傷を付けないように乗ることが先決ですが、それ以上に、付いてしまった傷や塗装剥がれへの対処が肝心です。

単なる表面上のこととして受け流していると、破断や裂けてしまう可能性もあるので、とにかく放置しないことが大切です。

フレームにまでクラックが届いてしまっていると厄介ですが、今回ご紹介した方法で、何とか修復できます。