クロスバイクのブレーキをかけづらい場合はレバーの調整を!

クロスバイクに乗っていて、ブレーキをかけづらいと感じたことはありませんか?
そんな場合は、ブレーキやレバーの調整が必要です。
そうはいっても、何をどのようにすればいいのかわからない・・・そんな人のために、今回はブレーキやレバーの調整方法をご紹介します。

クロスバイクはVブレーキ

バイクのブレーキには、種類があります。

ロードバイクなどのキャリパーブレーキ、カンチブレーキ、シクロクロスなどで多いディスクブレーキがあります。クロスバイクに装備されているブレーキは、Vブレーキと言われます。

クロスバイクをロードバイクのように改造するなら、コンポーネントのみならず、ブレーキもキャリパーブレーキを取り付けたいところです。

しかし、クロスバイクのフレームには、キャリパーブレーキは取りけることができません。取り付けできるのは、カンチブレーキかVブレーキです。

ブレーキは必要不可欠ですが、万が一の時にも、ちゃんとブレーキングできるよう、走行前点検などは欠かさないようにしましょう。

もし、ブレーキやレバーに異常があっても、すぐ直せるようにブレーキの調整の仕方は知っておいてくださいね。

自転車のメンテナンスで、ワイヤー系のメンテナンスは調整が必要な箇所ですが、面倒そうだし調整が狂ったら大変そう。と敬遠しがちな箇所ですが、意外と単純な構造なので、一度覚えれば簡単にできます。

僕のクロスバイクの装備のVブレーキは、オリジナルのものから換装して、BR-R573-Lを装備です。
コンパクトVブレーキやミニVブレーキというもので、マウンテンバイクなどで使われるVブレーキよりアームが短いです。
BR-R573-Lのグレードは105でロードバイク用のものとされています。

クロスバイクのVブレーキを調整

バイクのVブレーキは、ブレーキ本体・ブレーキシュー・ブレーキワイヤーで構成されています。

ブレーキには、ワイヤー固定金具・スプリングテンション調整ネジ・軸受けが付いています。

ブレーキシューの交換やバイクをメンテナンスするときは、ブレーキの調整が重要です。
Vブレーキの調整は、以下のように行いましょう。

1.ブレーキシューの位置を正しく調整します。

2.ワイヤーの引きしろを正しく調整します。ブレーキレバーの遊び調整です。

3.ブレーキ本体のスプリングテンション調整ネジを操作して、左右が均等に動くようにします。

4. 1に戻って、設定を詰めます。左右均等、ブレーキシュー位置が正しければ終わりです。

ブレーキシューの正しい位置は、ブレーキシューがリムのブレーキあたり面からはみ出さず、平行であればOKです。

レバーを握るか、手で押さえて締めます。

ブレーキシューを固定するナットを緩めて、軽くブレーキレバーを握ると、ブレーキシューがリムに対して平行になるので、レバーを握ったままブレーキシューを正しい位置にします。
位置が決まれば、シューを手で押さえてボルトを締めます。

ブレーキレバーの調整

ワイヤーブレーキは、走っているとワイヤーが伸びてきます。
そうなると、ブレーキレバーをしっかり握らないとブレーキがききません。

ブレーキレバーの位置とアソビの調整を説明します。

ブレーキレバーを握っていない状態が初期位置で、ブレーキレバーを握って止まる所が制動位置です。そして、レバーの初期位置から制動位置までの距離がブレーキレバーのアソビになります。

初期位置の調整方法です。

ブレーキレバーの初期位置がハンドルから遠すぎて、いつもブレーキレバーに指をかけているのが辛いなら、ブレーキの初期位置を調整しましょう。

一般的に、ブレーキレバー本体、ハンドルの中心側にブレーキレバーの初期位置を調整するボルトがあります。

2mm位の六角レンチや+のドライバーなどの工具で、時計周りに回してください。
回した分、ブレーキレバーは初期位置からハンドルに近づきます。

バイクに乗って試しながら、一番良い位置を探しましょう。

アソビが少ない状態は、レバーが遠いと言います。
アソビが多いのは、レバーが近いと言います。

レバーのアソビ調整

バイクのワイヤーブレーキは、使っているとワイヤーが伸びてアソビが大きくなります。
レバーが近いのが嫌なら、制動位置を正しい位置に戻しましょう。
微調整なら、ブレーキレバー側のアウター受けを左に回すと調整できます。
左に回すとアソビが少なくなり、右に回すとアソビが大きくなるのです。

アウター受けを左に回すと、ネジ部分が外に出てきます。
ブレーキレバーの制動位置がいい所までアウター受けを回したら、ナットを右に回して、これ以上回らない所まで締めましょう。
このナットは、アウター受けの緩み止めになります。

便利だと思って回しすぎると、折れたり、ねじ山が潰れたりしてしまいます。

アウター受けのネジ部分が、5mm以上見えると限界にきています。
このようなときは、アウター受けを左に回すのは止めましょう。

ブレーキレバーのアソビが大きくなったら、ブレーキ受けだけでなく、ブレーキ本体で調整するのをおすすめします。

ワイヤー引きのディスクブレーキの調整方法です。

まずは、ブレーキ本体のワイヤー固定ボルトを緩め、ワイヤーを固定する位置を調整します。

ワイヤーが伸びた分、根元から固定位置までが長くなっているので、根元から固定位置までが短くなる様に調整し直します。

実際に試すとわかりやすいでしょう。
ワイヤーの固定ボルトを緩め、固定する位置をどちらかに3mm位動かしてブレーキレバーを握り比べましょう。固定位置が決まれば、ボルトを右に回して固定してください。

クロスバイクにおける片効きや音鳴りへの対処

バイクの片効き調整についてです。
片効きとは、左右のブレーキシューとリムとの間隔は同じであるはずなのに、ある原因で片方によってしまうことです。

片方のブレーキシューがひどく摩耗する。ブレーキシューとリムが触れて抵抗になる。という問題が起こります。

まずは、リムの振れを見ましょう。
振れているとは、リムがゆがんでいるということです。

片効き調整の前にホイールを空転させ、ブレーキシューとリムの間隔が場所によって変化していないかチェックしましょう。

これが原因で、片効きしているように見えることがあるからです。
もし振れていたら、振れ取りをします。よくわからない場合は、自転車屋さんに頼みましょう。

稀ですが、ホイールが傾いて入っていることがあるので、自分で入れ直すか、自転車屋さんに頼みましょう。

振れていないなら、リムに近いほうの調整ネジを締めて、リムとシューの間隔が均等になるように調整しましょう。

また、ブレーキ音が大きい場合は、トーインをしましょう。

トーインは、ブレーキの音鳴りを小さくするのに効果があり、ブレーキシューの後ろを1mm位開けるようにすることです。

しかし、ブレーキの音鳴りは、シュー・フォー・フレームの相性によるところがあるので、組み合わせによって取りきれないことがあります。

シマノVブレーキでトーインすると、ブレーキタッチや制動力に悪影響があるので、気をつけてくださいね。

次はブレーキのレバーについてです。

ブレーキレバー等のセッティングが決まらないとき

バイクのVブレーキのちょうど良い位置が決まらないなら、ほとんどはブレーキ本体の軸受けの動きが悪いです。

左右の動きが均等にならない、ブレーキレバーにガタが出るという場合は、軸受けの動きが悪いことが多いです。

本体交換がいいのですが、軸受けに浸透性のあるオイルを指すと処置できることもあります。
ただし、雨だとオイルが流れ、また動きが悪くなることもあるので、あまりおすすめはできません。

ブレーキシューの固定ネジを締めると、シューの位置が勝手に動くのは、調整ワッシャーのゆがみが原因のほとんどです。

ワイヤー式ブレーキに共通しますが、ブレーキレバーを引くのが重かったりすると、ブレーキワイヤーが錆びていることが多いです。

ブレーキワイヤーにオイルやグリスを差したり、ひどいときは交換がベストになります。
ハンドル周りを触った後に片効きになったのなら、ブレーキアウターが硬くて短すぎ、ブレーキ本体が無理やり片方に寄ってしまったということも考えられます。

クロスバイクのブレーキをかけづらい場合はレバーの調節を! まとめ

困ったら自転車屋さんに相談するのも良いですが、ブレーキレバーの調節は難しそうに見えて実は簡単なので、自分で調節できるようになっておくと良いですよ。

また、常にブレーキをかけやすい状態に保っておけば、思わぬ交通事故を防ぐこともできますので、日々のメンテナンスをしっかりと行いましょう。