東京から京都まで自転車でロングライドしてみませんか??
東京から京都までのコースは、山越えを含む約500キロのコースです。
難易度は高めですが、数日かけてロングライドを楽しみたいという方におすすめのコースをご紹介します。
自転車で東京から京都までのコース①
東京から京都までは、1号線を走ればOKと簡単に考えていると迷子になります。
1号線にはバイパスが多く、自転車通行禁止区間で迂回が必要になるのです。
箱根や鈴鹿の山では、ルートの選択によっては、高低差と距離との相違で難易度も変わってきます。
ここでは、学生時代に競技スポーツ経験があり、体力がある男性が3日で京都まで自転車で走ることを想定します。
走る距離は1日平均170kmです。
体力的に不安な場合は、1日の走行距離を100km前後にして、5〜7日に設定しても良いでしょう。
時間的には、東海道ルートが最短です。
中山道ルートもありますが、東海道より約40〜50km長く、山が続くので、難易度が高いです。
第1日目は、品川から約170km、京都まで3分の1の距離に当たる静岡市を目標にします。
道中の箱根や伊豆の山に予想以上の体力が消耗されます。
体力に自信があってもきついので、山越え経験の少ない人は、富士市あたりまでを目標にしましょう。
品川から小田原までは一本道です。
品川駅から国道15号線を南に下り、横浜方面に向かいます。
横浜駅前で1号線にぶつかったら、小田原まで1号線のままです。
早朝は交通量が少なく、茅ヶ崎から小田原まで楽しく走れますが、長旅のペース配分を考えて、飛ばし過ぎには要注意です。
自転車で東京から京都までのコース②
東京から京都へ向かう途中、神奈川と静岡の県境の山を越えるルートは2つあります。
1つ目は、箱根を登って、1号線で沼津へと下るルート。
2つ目は、熱海を経由して、鷹ノ巣山を越えるルートです。
もう1つ、御殿場を経由するルートもありますが、こちらはかなりの遠回りになるので対象外とします。
上りでの体力消耗を回避するために、熱海を経由して、箱根を迂回する2つ目のルートをおすすめします。
箱根を越えるルートで行くと、小田原から山を下りきった三島までは40.5kmで、累積獲得標高は約1000mとなっています。
反面、熱海を経由した場合、三島までは45.5kmで、累積獲得標高は約500mです。
箱根を経由した方が、距離的に約5km短くなりますが、上りの高さは倍です。
5km遠回りでも、500m分自転車で上ることを考えれば、熱海経由の方が体力消耗が少なく、速いでしょう。
熱海経由ルートは、小田原の早川口交差点から国道135号線を熱海方面に入ります。
熱海市街で、鷹ノ巣山方面へ県道11号線に入ります。
鷹ノ巣山の上りは5km程度と長くはないものの、平均勾配は8〜9%で、一部10%になる場所もあるので、油断は禁物です。
11号線で山を下りた後、大場川南交差点で国道136号線に入って、国道1号線に合流します。
その後、ひたすら横に長い静岡県へと続きます。
自転車で東京から京都までのコース③
東京から京都へ続く1号線は、沼津の八幡交差点から西は自転車通行禁止区域です。
沼津から由比まで県道380号線から吉原駅を通過して、富士由比バイパス経由で富士川を渡ります。
檜交差点を県道170号線へと左折して、吉原駅の南側を通り、潤井川を越えたら1号線に合流です。
富士川を越えると、自転車通行禁止の看板が現れます。
新富士川橋で歩道を走り、通行禁止の看板が出たら階段で側道へ降ります。
1号線に沿った側道をそのまま走り、蒲原駅前で県道396号線へ、神沢交差点で県道370号線に入って、由比漁港入口へ向かいます。
由比から興津の間は、太平洋自転車道です。
寺尾交差点の立体交差化により、自転車での進入が不可なので、由比漁港経由で交差点を抜けます。
県道370号線から漁港へ入る道は小さいので、標識を見落とさないようにします。
漁港に入って西へ走るとある、歩行者・自転車向けの標識の先の小道を行きます。
右折マークですが、そのまま進みます。
由比駅の南側をさらに進んだ寺尾交差点の歩道橋で、反対側へ渡ります。
歩道を走ると、太平洋自転車道の看板があるのでそこを走ります。
石や砂利が多いので、パンクに注意しましょう。
新興津川橋で1号線が本線と側道に分岐します。
側道を進んで、青い道路標識の52号甲府方面へ進むと、興津中町交差点で自転車が走れる1号線に合流します。
静岡市街まで1号線です。
宿探しには、清水から静岡市街が良いですが、三保にはキャンプ場もあります。
自転車で東京から京都までのコース2日目
自転車で東京から京都へ向かう時、静岡市から焼津へは、静岡市街地を抜けて、宇津ノ谷峠を経由するものと、大崩海岸を経由するルートがあります。
風景の美しい大崩海岸のルートがおすすめですが、静岡市街地に泊まると大崩海岸は遠回りなので、宇津ノ谷峠経由で良いでしょう。
大崩海岸は、海に道がはみ出した珍しい道で、絶景が楽しめます。
その後は焼津市です。
焼津から浜松は1号線の他に、御前崎を経由して海沿いを浜松へと向かうルートがありますが、こちらは距離が10kmも長い上に、内陸よりも強い風の影響を受けやすいという難点があるので、内陸を通る1号線沿いがおすすめです。
島田市から掛川市へはひとつ山越えがあります。
信号の多い市街地は、信号で休みながら進みましょう。
焼津からは、県道30号線を走り、大手交差点で1号線に合流しいます。
その後は、通行禁止区間を回避しながら行きます。
道に迷うとロスが大きいので、迷わないよう、あらかじめ回避ルートを把握しておきましょう。
島田市内の大津通り交差点から、県道381号線に入ります。
金谷の下り途中で、バイパスに合流しそうなところでは県道451号線に入ります。
浜松から名古屋間は、1号線で浜名湖を通過後、大倉戸IC入口交差点から国道42号線に入り、その後県道173号を経て、1号線の順番になります。
潮見坂の上りは長くなく、後はひたすら1号線です。
ポイントは、大倉戸IC入口の交差点から国道42号線⇨県道173号線⇨1号線です。
自転車で東京から京都までのコース3日目
東京から京都までの自転車旅3日目は、名古屋から京都まで約140kmです。
ここでは、途中の上りがポイントになります。
3日目の上りは、足への負担が大きいですが、上りだけ耐えれば、後は惰性で進めます。
名古屋から京都間は、1号線で鈴鹿峠を越えるルートと、鈴鹿を迂回して関ヶ原から琵琶湖へ行くルートがあります。
最高地点の標高は、鈴鹿峠が389mで関ヶ原が189mです。
標高差だけ見ると、関ヶ原へ迂回した方が速いようですが、関ヶ原へのルートには、50m前後の上りが4~5回あり、桑名市の宮前町交差点から関ヶ原最高地点までの累計獲得標高と、鈴鹿峠頂上までの累計獲得標高は、どちらも約400mと大差ありません。
となれば、距離的に15kmほど短い鈴鹿峠経由が良いでしょう。
鈴鹿峠は、東の名古屋側の方が、西の京都側よりも勾配が急ですが、3〜5%の勾配なので、自転車のギアを軽くして漕げば、さほど難しくないでしょう。
四日市から鈴鹿峠までコンビニ等が少ないので、四日市で飲食物の用意が必要です。
大津から京都までには、上りが2回ありますが、こちらもゆっくりと上れば問題ないでしょう。
最後のダウンヒルとなる京都東山の下りでは、道の先に市街地が見渡せます。
そして1号線を進めば、五条大橋到着です。
今回は、最短時間でのルート設定を考えましたが、実際には観光もしたいポイントがあるはずです。
こちらのルートを参考に好みに合わせて、カスタマイズしてください。
自転車での旅が素晴らしい理由
自転車は、1日の移動可能距離が、おおよそ150kmにもなる一方、小回りもきく、大変便利な乗り物なのです。
市街で自転車を使えば、電車などを利用しなくても、広い範囲を移動できます。
距離移動でいっても、思うよりはるかに遠方まで移動できるのです。
例えば、東京から京都まで行こうと思えば、3〜5日で行けてしまうのです。
3日を長いと思うのか、短いと思うのか、感じ方は人それぞれではありますが。
自転車のもうひとつの特徴は、好きなところで止まれることです。
走っている途中で、素敵な景色に出会ったら、止まって写真を撮ったり、ゆっくりと眺めたりすることができます。
電車や飛行機ではもちろん、車でもそうはいきません。
車は急には止まれないので、大抵通り過ぎてしまいます。
自転車ならではの、風を感じながら海沿いを走る疾走感。
緑の山々の間の坂を勢い良く下る疾走感。
思い描いただけで爽快です。
自転車旅で特におすすめな県が、山口県です。
瀬戸内海の穏やかな海を見ながら走ったり、雄大な自然に囲まれて走ることも可能です。
角島大橋は、海外に来てしまったかと思えるほど美しく、ここを自転車で駆け抜ける疾走感は言うまでもなく素晴らしいものです。
コースは事前確認を
ルート全体を通してみたときに、走るときに一番苦労するのは、静岡県のバイパスの迂回ルートだと思います。
ルート分岐に気づかずに、自転車禁止区間に入ってしまったり、間違った道を進んで道に迷ってタイムロスしてしまうケースがあるので、事前にルートは入念に確認し、地図に重要なポイントを書き込んでおくようにしましょう。