皆さんは1000キロというと、どの位の距離を想像しますか?
例としては、東京~大阪間が500キロなので、往復すると1000キロですね。
また東京から半径1000キロの円を描くと、北は北海道から南は鹿児島の種子島まで、沖縄県を除く全都道府県が、ほぼすっぽりと収まる感じです。
フルマラソンなら約24回分の距離ですが、果たして、どんな数字なのか検証してみましょう。
自力で1000キロの距離を動くのは?
まず徒歩やランニングなど、自分の足だけで1000キロ動くことを考えてみましょう。
どのくらいの期間で考えるかですが、1年間で1000キロ動けるのかを考えてみたいと思います。
単純計算では1000(キロ)÷365(日)=2.7(キロ)ということになり、1日に2.7キロ動ければ、年間1000キロ動ける計算になります。
徒歩の平均時速は4キロと言われていますので、1日約40分歩くということです。
通勤に公共交通機関を使用し、会社ではデスクワークが中心という方には、かなり厳しい数字だと思いますが、歩数計などを常備し歩くことへの意識が高い人なら可能な距離なのかとは思います。
では、ランニングはどうでしょうか?
徒歩とは違い、意識した運動なので、もちろんペースは速く、初心者でも時速7.5キロくらいが目安と言われています。
そのペースで毎日欠かさず1日1時間走ったとすると、約130日で1000キロを達成します。
自分の累計距離を意識して走っている人が、どの程度いるかは分かりませんが、目安としてはこんな感じになります。
自動車で1000キロの距離を走るのは?
自動車となると、自力に比べれば、ハードルはグッと下がります。
また、自動車の場合はタコメーターがあるので、走った距離を意識しやすい環境にあると言えるでしょう。
さて徒歩と同じスパン、1年間で考えた場合、年間1000キロとなると車が趣味という方にすれば、かなり少ない走行距離ですね。
通勤に車を使っている方や、車で仕事をしている方にとっても造作もない距離です。
まして長距離トラックのドライバーさんなら、1日で1000キロ走ることもあるでしょう。
自力とは比べようがない、次元の違う話になります。
しかし1日3キロ弱、月間約80キロと期間を少なくして考えてみると、ちょっと先のスーパーに買い物に出かけるときしか使わないとか、休日にしか乗らないとなれば、年間1000キロというのもあり得る距離なのかと思えてきます。
いずれにしても、用途によって大きく走行距離が変わるのが、自動車ということになると思います。
自転車で1000キロの距離を走るのは?
さて次は自転車の場合ですが、こちらは種類によってスピードに違いがあるため、走れる距離も大きく変わってきます。
そのため、ここでは、1日1時間走ったとして何日で1000キロに達するかを検証してみようと思います。
まず一般的なシティサイクルいわゆるママチャリですが、平均時速は15キロ程度と言われています。
そのため、1日1時間走った場合、66日間で1000キロに到達します。
次にスポーツ自転車の中でも街中で良く見かけるクロスバイクですが、平均時速は20キロ前後なので、50日間ということになります。
そして自転車の中で1番スピードの出るロードバイクですが、こちらは平均時速25キロ程度なので、40日間ということになります。
あくまでも1日も欠かさずに走ったと仮定してのことですし、スピードには個人差もあるので、目安程度に考えてください。
最近は自転車で通勤している方も増えてきましたので、1日10キロ~15キロ走る人も少なくないようです。
そういった方なら、1ヶ月でも200~250キロ乗るでしょうから、1年にすれば3000キロ前後までいきます。
自転車が趣味という方にとっての1000キロの距離とは
自転車の場合、買い物や子供の送り迎えなど、生活の足としての使用だけなら1000キロは果てしない数字ですし、そういった人は何キロ走ったなどの意識もしないでしょう。
しかし趣味の域に入ってくると、先月○○キロ走ったとか、今年は去年より○○キロ多く走れたとか、とかく距離を気にするようになります。
そしてサイクルコンピューターを付けていれば、速度や距離は一目で分かりますから、余計に意識するようになるでしょう。
従って、そういった方の意見をまとめると1000キロという距離は、それほどハードルが高いものでは、なさそうです。
上記のように、自転車通勤をしている人でも、あれだけ走れる訳ですから、毎週末ツーリングで100キロ~200キロ程度走っている人にとってみれば、確かに1000キロは通過点くらいの感覚かもしれませんね。
また今のスポーツ自転車、特にロードバイクはスピードが出るだけではなく、長時間乗っても疲れないように設計されているので、快適に距離を伸ばせるということもあります。
自転車で1ヶ月1000キロ走るためには
様々な口コミや体験談を見ていると、自転車乗りの人にとって、目標や憧れとなるのが月間1000キロという距離のようです。
1日平均30キロ以上の距離になるわけですが、どのように達成しているのか例を見てみましょう。
ある方の1ヶ月1000キロの内訳は、自転車通勤680キロ(21日間)、サイクリング、ポタリング340キロ程度になっていました。
この内訳をみても分かるように、7割近くが通勤のために走った距離であり、趣味でサイクリングに出かけたのは、わずか2回しかなかったそうです。
距離を稼げたのは仕事帰りの寄り道であり、体力に余裕がありそうな日に、少し足を伸ばしてみたそうです。
また、この月は天気に恵まれたことが大きいと言っていました。
他の方の経験談を見ても、月間1000キロを達成している人は、自転車通勤をしている人が多いようですね。
上記の例の人で通勤は片道15キロ前後、時速は20キロ程度らしいので通勤時間は45分くらいです。
これなら毎日満員電車に乗って仕事の前から心身共に疲れてしまうより、はるかに健康的で精神衛生上も良いと思います。
1000キロ走るならここ!おすすめサイクリングロード
距離に縛られる必要はありませんが、もし自転車での1000キロ走破にチャレンジするのなら「太平洋岸自転車道」をおすすめしたいと思います。
千葉県の銚子市から和歌山県の加太海岸まで、全長は1000キロ超えの1200キロとなります。
各県の個別路線の集合体として位置づけられている大規模なサイクリングロードですが、まだ未完成部分もあります。
個別路線を見てみますと、まず千葉県内は房総半島を1周するルートになっており、温暖な気候の地域なので、海岸沿いを快適に走れると思います。
神奈川県に入ると湘南と呼ばれる茅ヶ崎~江の島を結ぶサイクリングロードで、烏帽子岩や江の島を一望しながら、湘南の風にゆられて走るのも楽しいコースです。
続いて静岡県に入りますと、個別路線としては最も距離の長い静岡御前崎線を中心に、浜松までのロングランになります。
途中、焼津や御前崎で海の幸を堪能するも良し、浜名湖まで足を伸ばして、うなぎに舌鼓を打つのも良いです。
そこから愛知県の伊良湖町まで足を伸ばしたら、フェリーで三重県に入りましょう。
もちろん、自転車のまま乗船できます。
三重県に入ったら太平洋沿いを、ひたすら紀伊半島を目指してください。
もちろん全長を一気に走破というのは、さすがにキツイですから、まとまった休みが取れたときや、何日かに分けて全ルート制覇を目指すのも良いでしょう。
あなたにとっての1000キロとは?
さて、今回は1000キロという距離について様々な観点から考えてみました。
果てしなく長い距離と感じる方もいれば、大したことないと考える方もいらっしゃると思います。
今回は距離をテーマに考えてきましたが、自転車に乗る目的は人それぞれですから、自分なりの楽しみ方を見つけて、楽しく走ってください。