歩くよりもずっと速いスピードを出せる自転車は、とても便利ですよね!
その為、道路上で車の近くを走行するシーンも多いですよね。
安全のために、ヘルメットの着用が推奨されるものの、持ち歩きしにくいため、ついつい未着用で自転車走行してしまう人もいるかもしれません!
しかし、自転車に乗るなら頭を守るために必ずヘルメットを着用してください!
今回は、ヘルメットの重要性と、自転車事故の特徴と問題点についてお話します。
頭を打つことも!自転車がスリップ・転倒しやすい時とは?
自転車に乗るとき、路面が滑りやすい状態でも、スリップしたり、転倒したりする訳ではありません。
では、どんな時にスリップや転倒が発生するのでしょうか。
【スリップや転倒する条件】
・ブレーキをかけて、車輪がロックした
・カーブなどで車体を傾け、外側に滑る力が働いた
・坂道で停止し、タイヤに滑り落ちる力が働いた
・ペダルに体重をかけたり、上り坂などで立ち漕ぎをした
・足を着こうと、片方のペダルに体重移動し、腰を浮かせた
これらの条件を満たさないようにすれば、スリップ・転倒しないで済みます。
滑りやすい状態になっている路面では、1つでも条件を満たせば、タイヤはたやすくスリップしてしまいます。
滑る条件は、自分で作ってしまうものです。
その条件さえなければ、スリップ・転倒は防止できます。
「スリップが起きやすい路面」と「スリップの条件」が揃うと、タイヤはいきなりスリップし、転倒し頭を打ったりしかねないのです。
自転車に乗るすべての方へ・・・頭を守るヘルメットの重要性
自転車用ヘルメットは、日々改良され進化を遂げています。
軽量かつ通気性もあり、スポーツタイプからカジュアルタイプまで、デザインも豊富で、様々な色やモデルがあり品揃えが豊富です。
ヘルメットの重要性を理解して、自転車に乗るときは、必ず被るようにしましょう。
・転倒や接触事故の際、頭に怪我などしないよう守ります。
自転車に乗っている時の事故発生件数は、1年間で約152,000件もあります(平成22年)。
自転車乗車中に転倒することを、自転車用語では「落車」と言います。
競輪選手やプロレーサーのような人々でも、事故や落車を経験することがあります。
・ヘルメットを被るだけで、自動車からの視認性や注意が高まり、車へのアピールになります。
そのため、目立つ色を選ぶことも大切ですね。
・ヘルメットを被ると熱中症対策になります。
ヘルメットの性能は年々向上し、軽量化・吸汗性・通気性も改善されています。
通気機能も高まり、熱中症対策のためにも、ヘルメットを被って直射日光が頭に当たらないようにすると、より涼しいと感じることができます。
・法律的には、ヘルメットの着用は義務ではないのですが、レースやサイクルイベントへ参加する際は、着用しなければなりません。
自転車に乗る時、ヘルメットを被るべき理由
自転車用ヘルメットは、バイク(エンジン付き)やモータースポーツ用のヘルメットと比較すると、作りが簡単です。
たとえ、高価なヘルメットでも、ほとんどの製品に発泡スチロールが使用されています。
発泡スチロールが使われる理由は、自転車は人が乗って漕ぐので、ヘルメットなどは軽くかつ快適である必要があります。
そこで各社とも、「頭部の保護」という、第一の目的の上に快適さを高めるため、軽量化と通気性を向上させた結果、現在のモデルとなりました。
現在の主流となっている「発泡スチロールとシェル」という素材と構造は、軽い・高緩衝性・高通気性の3つを満たしているのです。
モータースポーツ用のヘルメットと比較すると、自転車用ヘルメットは、なんとなく頼りない感じはします。
ですが、自転車のスピードと乗るときの漕ぎやすさを考えると、ベストなものになっているのです。
そういう理由で、ほとんど発泡スチロールが使用されている自転車用ヘルメットは、頭を守る機能と自転車の実用性のバランスが取れているのです。
転倒や事故により頭をぶつけた場合、ヘルメットを被っているかどうかで、怪我や衝撃の程度が違ってきます。
ヘルメットが衝撃を受け止め、割れることにより、人間の頭へのダメージを和らげて守ってくれます。
頭を守る折りたためるヘルメット
最近では、高速走行可能なクロスバイクでも、子供用自転車でもヘルメットを被って乗るのが、当たり前になってきています。
頭部保護のため、ヘルメットの購入を考えている方には、折り畳みヘルメット「FEND」がおすすめです。
ヘルメットを被らない理由として、面倒であるとか、髪型がつぶれてしまうとか、いろいろあるかもしれません。
ですが、一番の理由は「持ち歩きに不便」なとこだと思います。
軽いといってもかさばるし、バッグもヘルメットを入れると他の物が入らなくなってしまいます。
そこで、革新的なアイディアを実現させた畳めるヘルメットの登場です。
FENDは、扇子を畳むようにして畳めるので、とても楽です。
70年代は、「カスク」と言われた革製のソフトシェルで折り畳めるものでした。
そして時代とともに、樹脂使用のハードシェルと発泡スチロールへと素材が変化し、ヘルメットは折り畳めなくなりました。
最新のヘルメットは走行風を通すので、自転車に乗って走っている間も、ヘルメットの中が蒸れる心配がありません。
自転車事故で後から身体の不調が出ることも!?
交通事故と聞くと、やはり自動車事故をイメージしてしまうかと思います。
近年では全交通事故中、自転車事故の割合は20%を超えているのです。
自動車と比較すると、自転車は安全なように思われがちです。
ですが、道路交通法上は、自転車はバイクと同じ軽車両であると定義されている通り、車両の仲間とみなされています。
自転車の乗り方によっては、自分や他人に怪我を負わせてしまう可能性があることを再認識する必要があります。
自転車に乗るときの交通事故で一番多いのが、段差などにタイヤが取られ転倒してしまうなどの自損事故です。
それでも、衝撃を受けた身体部位によっては、むち打ち症や捻挫などになりやすいのです。
割合的に、次に多いのが対自動車事故で、衝撃はとても強く、被害は更に大きくなります。
自転車事故に限らず、「事故直後は体の異変に気がつかない場合がある」ことに十分注意する必要があります。
自動車事故では、事故後はほとんどの人が病院を受診すると思われますが、小さな事故だと、転んだだけだと済ませてしまわないようにしましょう。
ところが、転倒した時に頭や身体のどこかに衝撃を受けており、痛みという形で後遺症が残る可能性もあるのです。
頭痛・めまい、肩こりなどのありふれた症状であっても、日常生活に支障が出る症状は、もしかしたら自転車事故が原因なのかもしれません。
自転車に乗る人は知っておきたいこと
自転車事故で自転車の乗り手が加害者であっても、通常の自動車事故と同様、慰謝料などの損害賠償責任は発生します。
自転車は、免許も必要なく、子供からお年寄りまで誰もが乗ることのできる、便利で身近な乗り物です。
自動車と比較すると、加害者になる割合は少ないものの、思いがけず他人の身体や物品を傷つけることもあり得ます。
お店の出入口や歩道で、歩行者と自転車が接触する事故は多いものです。
特に歩行者がお年寄りであったとき、よろけて頭を打ったり、尻餅をついた拍子に手首骨折となることも多いのです。
幼児から高校生までの年齢層が加害者であるというのも、自転車事故の特徴です。
自転車同士や自転車と歩行者の接触による交通事故で、どちらかが障害を負い、または死亡したケースでは、以下のような問題が発生します。
(1)自転車事故では、双方が自転車保険に加入しておらず、慰謝料などの賠償金支払能力がないということが問題です。
賠償義務者から任意で賠償を受けられないケースでは、強制執行もあり得ます。
(2)当事者両方に損害賠償の知識がなく、解決のめどが全くつかない場合が多いのです。
(3)後遺症が残った場合、自賠責のなど級認定を受けられず、賠償額の算定が困難になるケースがあります。
それ以外でも、未成年者が加害者である場合、責任能力の問題や事例が少ないです。
過失割合の基準化がまだ整備されておらず、判断が困難なケースもあります。
自転車に乗る時はヘルメットを忘れずに!
幼児から高齢者まで、免許が無くても誰もが運転することができる自転車は、便利で身近な乗り物ですよね。
しかし、思わぬところで交通事故の加害者、被害者となる場合もあります。
ヘルメットは、事故や転倒など「もしも」の時に頭を守ってくれる重要なアイテムです。もしもに備えて、必ずかぶるようにしましょう!