マンガとは違う!?実際のインターハイ自転車競技のルールって?

自転車関係のマンガ作品は多々ありますが、今現在で一番知名度を得ているのは『弱虫ペダル』だと思います。
この作品はインターハイを舞台の中心にした自転車レースのマンガですが、あくまで物語を楽しませるフィクションの中でのルールです。

では、実際のインターハイの自転車競技とはどんなものでしょうか?

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高校生のスポーツの祭典『インターハイ』とは?

通称インターハイとは『Inter-High School Championships』の略で、日本語名ですと『全国高等学校総合体育大会』と呼ばれる、高校生たちの熱い青春をかけたスポーツの祭典です。

全国高等学校体育連盟が主催となり、毎年8月を中心に開催されるスポーツの総合競技大会なのです。
サッカー・バスケ・バレーなどの球技をはじめ、自転車競技やカヌーなど、それぞれのルールに則って、そのスポーツの日本一を決めます。

1963年より2003年までは、各都道府県が持ち回りで開催されておりましたが、2004年からは都道府県のみならず、主会場の近隣の都道府県を合わせた地方単位での開催がされているようです。

開催競技の数は30種類を超え、まさに高校生たちのオリンピックとも言える規模の大会です。

例えば、陸上競技とひと括りにされてしまえば、それまでなのですが、当然その中で短距離走・長距離・ハンマー投げなど、細かく分かれているので、その種目の数はとても多くあります。

インターハイ自転車競技の種目とルール①

自転車競技の中でも当然ながら、いろいろ種目・ルールがあります。
まず、大まかに「トラック競技」「ロード」の2つに分けられる様です。

トラック競技では、

・1kmタイム・トライアル
・スプリント
・ポイント・レース
・4km速度競走
・3kmインディヴィデュアル・パーシュート
・ケイリン
・スクラッチ
・4kmチーム・パーシュート
・チーム・スプリント

ロードでは「個人ロードレース」の種目があります。
まず3日間の間にトラック競技を行い、最終日4日目にロードレースを行い、この4日間の成績を総合して総合優勝高校を決定し、併せてそのほかの各種目の優勝者も表彰されます。

過去には、さらなる短距離競争やチームでのロードタイムトライアルなどもあったそうです。
『弱虫ペダル』のイメージだと、チームでのステージレースがありそうなものですが、実際にはないのですね。

インターハイ自転車競技の種目とルール②

次に規定(レギュレーション)の関して。
使用機材も種目ごとにしっかりと細かく規定があり、そのレギュレーションが厳密に決められています。

ロードバイクのレースに詳しい人ならお分かりだと思いますが、UCI規定を適用した本格的な規定が定められています。
当然ですが、自転車競技は自身の実力だけでなく、機材も超重要なものなので、しっかりとした規定は必要ですね。

ルール無用じゃ意味がありませんからね。

このUCIとは、正式には国際自転車競技連合と言い、フランス語で『Union Cycliste Internationale』と呼ばれその略称が『UCI』というわけです。
自転車競技の最高峰決定機関と言える団体です。

インターハイでも、このUCI規定が用いられていることに、その大会の格式が分かると思います。
例えば、ハンドルバーを使用できる種目が決まっていたりと、かなり細かく色々なことが決められています。

細かいことは、膨大な文量になってしまうので割愛します。

実際に使っている機材を写真などで見ていると、ホントに本格的でトラック用に特化したバイク使っていますし、ディスクブレーキも装備してプロ顔負けな感じです。

機材の規定がUCI基準なのに加え、さらにプロのレースのように、アットランダムに選出した選手のチェックなんてすることもあります。
さすがに、ドーピング検査のように尿を採取まではしないみたいですが、ちゃんと規定に準じた機材を使用しているかどうかを、細かくチェックされるみたいです。

マンガ『弱虫ペダル』のインターハイ自転車競技ルールは?①

上述したとおり、実際のインターハイは最初の3日間でトラック種目を行い、最終日となる4日目にロードを実施する日程です。

『弱虫ペダル』のインターハイ・ロードレースルール3日間開催で、この3日間でタイムが一番良かった選手の所属高校が優勝というルールでした。
まず、このステージレース形式が実際にはないです。

2日目以降のスタートは前日の着順スタート形式で、前日のタイムが良かった者から順にスタートするというものです。
しかし、実際のステージレースでは全選手が同時スタートで、それまでの記録はスタート順に直接の関係はないです。

最終日のゴールに1着でゴールしても、前日までのタイムと総合記録が良くなければ、優勝とはなりません
ここら辺は、マンガの演出上の問題でしょう。

最初にゴールした選手が優勝の方が盛り上がるからですね。
最終日に1着でなくても、総合タイムで優勝では、なんとも爽快感にかけてしまいますね。
また、劇中でも、決定的な特別ルールであることが明言されています。

マンガ『弱虫ペダル』のインターハイ自転車競技ルールは?②

実際のステージレースであれば、総合優勝の他にポイント賞・山岳賞・新人賞などの様々な称号がありますが、『弱虫ペダル』には総合優勝しかないです。

一応、スプリントポイントや山岳ポイントは設定されているのですが、それが総合優勝に絡むポイントではないです。

実際のレースでは、スプリントポイント・山岳ポイントを取るのは、ポイントやボーナスタイムを得るという意味合いがあります。
ですが、この作品にはそういった意味はなく、ライバルとのバトルの見せ場という場面のための演出効果が大きいです。

マンガ『弱虫ペダル』のインターハイ自転車競技ルールは?③

ルールが現実と違うため、その戦略も作品独自のものとなっているようです。
実際のレースでは基本的に「逃げ集団」「大集団」の追いかけっこといえます。

大集団の方が人数が多く、空気抵抗が少ないため、楽に走れます
では、なぜ逃げ集団があるのかといえば、大集団にプレッシャーをかけるためです。

大抵の場合、各チームが1人ずつ逃げの選手を出し合って、逃げ集団をつくります。
ここに自分のチームの選手がいれば、必死に追う必要はなくなりますし、その逃げ役のチームの人が逃げ切れればいいですね。

これが『逃げ』の作戦です。
しかし、この作品ではこの『逃げ』は見られません。

最初のスプリントが、この『逃げ』に近いかもしれません。
しかも、スプリントポイントを経過後と、スプリンターが自発的に大集団に戻っていきます。
本来なら、そのまま逃げの体制に入る場面ですが。

マンガ『弱虫ペダル』のインターハイ自転車競技ルールは?④

この作品は、常にチーム対抗戦な展開です。
実際のレースではチーム全員で固まって進むことは、まずありません

大集団の中ではレースの展開上、固まることはありますが、1レースの中で、ずっとチームごとの集団を作ることはないでしょう。
チーム対抗のような展開のが単純で分かりやすく、盛り上げられるなど、漫画的手法で見せやすいからなどの理由があるからだと思います。

色々と長々と『弱虫ペダル』のインターハイルールに関して書いてきましたが、実際のルールとは全くの別物です。
しかし、それはこの作品の批判ではないことを、お分かり頂きたいです。

近年の自転車ブームの火付け役のひとつであり、実際に面白い作品であることには間違いありません。
現実とは違うというだけで、その面白さ、功績は素晴らしい自転車マンガであると思います。

未読の方は、ぜひ読んでもらいたいですね。