トライアスロン初心者が知るべき目安になる速度と距離の計算

近年、競技人口が増えてきているトライアスロンを挑戦し始めた方も多いのではないでしょうか。

今回は、自分の目標に対して、抑えておくべきポイントである、速度や距離の計算についてお伝えします。

レースや日々のトレーニングの参考にしてください。

速度と距離から各種目にかかる時間を計算しよう

全体タイムの短縮を目指す上で、スイム経験者との技術的な格差を埋めるには、膨大な練習が必要です。

ランは継続したトレーニングでタイムが向上しますが、これも努力の継続が必要です。

スタンダードディスタンスの距離は、スイム1.5km、バイク40km、ラン10km
競技の時間で考えると、30分、80分、50分くらいと考えられます。

計算せずとも分かりますが、スイム、バイク、ランの中で、距離も時間も一番長いのがバイクです。

ランに多少の不安がある場合でも、バイクを伸ばして体力を温存し、周りの選手より体力を残してランに挑めれば、相対的に有利に試合を運ぶことも可能です。

時間で見ても、技術の差が如実に出るスイムを30分から25分に短縮を目指して、練習に励むより、80分のバイクを75分に短縮する方が、簡単に結果につながるのです。

つまり、バイクの速度や能力を伸ばしてタイムを短縮することが、全体でのタイムの短縮の近道なのです。

では、タイム短縮を目指して効率的なバイクの練習方法を考えてみましょう。

自分の速度とバイクの距離から目標時間を計算しよう

皆さんは、トライアスロンが3種目全てが長い距離と競技時間から過酷と思われるのではないでしょうか。

しかし、スポーツ経験の少ない人の挑戦も意外と多いのです。

スイム、バイク、ランの3種目の中で、得意不得意もあるかもしれませんが、逆に言えば、苦手種目のカバーを得意種目で出来ますし、勝ち負けや記録に拘ることなく、自分のペースで完走を目指すことも出来ます。

全て人力で行うレースですが、唯一マシンのサポートがあるのがバイクパートです。

その分距離が長く、大会での平均速度は、30km/hで原動機付自転車と競る速度です。

しかし、ほとんどスポーツ経験のない女性でも、競技用バイクで25~26.5km/hは出すことができるので、初心者の方は、この速度を目安に計算してみてはいかがでしょうか。

スタンダードディスタンスのバイク距離40kmであれば、30km/hで1時間20分、25~26.5km/hで1時間30~36分になります。

バイクに少し自信があるのであれば、それを軸にペースを考え、スイムとランは時間がかかっても良いから、ちょっと楽しんでみる。
そんな気持ちで挑戦してみてはいかがでしょうか。

ランのトレーニングは距離より強度

たった一人、極限状態でタイムを競うトライアスロンでは、本番までにいかに効率的に自分を仕上げて行くかを計算することが重要になります。

3種目で長い距離を走る競技ですから、トレーニングも距離に目が行きがちですが、重要な部分はトレーニングの強度なのです。

では、どのような意識を持ってトレーニングを行えばよいのでしょうか。

例えば、マラソンを何年もやっているがタイムが上がらない人。

今日は何km、月間で何kmと距離だけを考えて、ジョギングばかりのメニューになりがちです。
楽な速度で時間や距離でメニューを組んで走るより、強度を上げてビルドアップやビルドダウンを行いましょう。

まずは、自分の快適なジョギングの際の心拍数を測ります。
出来れば、心拍数の計測が出来る時計を使って、ぎりぎり快適なジョギングの心拍数を計測しておきましょう。

自分のぎりぎり快適なぺースを把握してこそ、このトレーニングは効果が出てきます。

ランで強い人は後半が強い、最後の粘りを手に入れるのが、強度の高いトレーニングなのです。

ランのトレーニングは距離より強度・その②

ビルドアップなどは競技を意識したトレーニングですが、トレーニングの強度を考えると、ぎりぎり快適な強度から少しはみ出た程度です。

それを超える強度で体を作るトレーニングがインターバルです。

インターバルトレーニングは、体の最大酸素摂取量を上げ、極限でのパフォーマンスの向上が目的です。

具体的な内容としては、高強度→低強度→高強度→低強度を繰り返すトレーニングです。
高強度は目安は、ぎりぎり快適なタイムの-30秒を計算して走り続け、低強度は、それと同じ時間を立ち止まるかジョギングを行います。

つまりは、短時間で全力運動を休憩を挟んで繰り返し行うという内容になります。

しかし、全力での運動は体へのダメージが大きく、ケガの原因になりがちです。
そこで、上り坂でのトレーニングをお勧め致します。

傾斜により、強度が高まり、遅い速度で行えるので体へのダメージも少なく効果的です。
具体的なメニューとしては、30秒の上り坂ダッシュ→4分間休憩を4~7本行います。
トレーニングのメニューの中でも、長い距離を必要とせず、時間もかからず効果的なトレーニングですので、あまりトレーニングに時間を割けない時に行ってみてはいかがでしょうか。

スイムで速度が気になる人は

スイムで時間と距離の計算が合わない、なぜか息継ぎの度に速度が落ちると感じる、これは呼吸の時に上手にかけていないことが多いようです。

息継ぎに苦手意識がある人は、水から必要以上に頭を上げようとして、無意識に前の腕で外側に向けてかいていたり、押さえ込んだりしてパワーロスが生じています。

水から上げた頭と息継ぎの腕の重みで体が沈んでしまい、腕に力が入ったり、腕が滑ってしまって、上手に水を捉えられなくなっているのです。

前の方で水を取らえる意識をもって、体を水平に保って感覚をつかみましょう。フォームが大幅に改善されるはずです。

前に伸びた指先で、水を感じながらかいていきます。
腕の軌道を目で追いながら、イメージをつかんでみましょう。

息継ぎの苦手意識が取れないのであれば、耳のせストレッチングスイムを行ってみましょう。

ゆっくりと泳ぐと、バランスを崩して、かきやキックが速くなってしまう場合があります。

腕が入水しても、まずは腕と体を一呼吸分伸ばすストレッチングタイムを取って、急いでかかず、ゆっくりと伸びやかなイメージで体を伸ばしましょう。

ここで前に進む感覚は、水に乗って効率よく進むイメージ作りにつながります。

また、キャッチは水深20㎝をイメージしてみましょう。肘が早く立つので、前で水を捉えられます。

レースまでの日にちを計算しておこう

まずは、家庭や仕事の予定から出場するレースを決め、本番までの日数を計算してトレーニングの計画を立てましょう。

まずは大きい目標を決め、そこまでの細かい目標を設定します。小さいゴールを設定することで、モチベーションの維持につながります。

また、競技の日にのみ意識がいき、申し込みを忘れるなんてこともあるので、申し込みの日も確認しておきましょう。

トライアスロンは、長時間の有酸素運動を行います。
まずは会話ができる程度の強度で、1~3時間のトレーニング、ランニングで言うLSDを行いましょう。

基礎トレーニングを距離と時間をかけて行い、それから速度を上げて強度の高いトレーニングを行って、たくさんの酸素を吸収できる体を作りましょう。

そして、こまめな水分補給とエネルギー補給も忘れずに行いましょう。体を労わるのも大事なトレーニングです。

この地道なトレーニングが、本番のレースを楽しい物にするのか、ただ辛い物にするのかが懸かっているのです。

まとめ レースまでの体作りが大切

仕事をしながらですと、なかなかうまい具合にトレーニングができないと思います。

ようやく出来るというときに、今までの分を取り戻そうと張り切ると、故障に繋がりますので、ペースは乱さずに行ないましょう。

焦らずしっかりと良い体に仕上げてください。