自転車でのイヤホン使用のルールを確認!片耳もダメなのか?

2015年に道路交通法の改定があり、悪質な行為を繰り返すサイクリストに講習が義務付けられるなど、とりわけ自転車に対する罰則が厳しくなった中で、自転車でのイヤホンの使用についての議論が尽きません。

特に片耳ならOKなのではないかという話に関しては多くの意見があり、都道府県によって違う可能性もあるため、肝心な部分が中々ハッキリしません。

また法律にかかわるから使用の是非を考えるというだけでなく、安全面からも考えていく必要があるので、答えが見つかりにくいのでしょう。

今回はそんな自転車乗車時のイヤホンの使用についてのお話です。

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自転車乗車時のイヤホンは両耳でも片耳でも違反になる可能性あり

まずいきなり結論からお伝えしますと、自転車乗車時のイヤホンの使用についてですが、道路交通法にはハッキリとは記載がありません。

だからと言って使用が許されているというわけではなく、道路交通法には「安全運転義務」という項目があり、周囲に危険を及ぼすような運転をしてはならないと記載されています。

そのため、イヤホンを使用して大音量で音楽やラジオを聴いており、周囲の音が聞こえない状態や注意力が散漫になり、そのことが原因で安全運転ができないと判断されれば、違法になるという解釈はできます。

しかし解釈からすれば自転車(車両)に乗る際にイヤホンで音楽やラジオを聞くこと自体が違法というわけではないため、「音量が小さければOK」や「片耳なら許される」という意見が出るのもうなずけます。

実際にイヤホンをしながら自転車に乗っている際に警察官に呼び止められ、「イヤホンを外すように指導された」、「音量を確認された」という例があります。

したがって道路交通法では、安全運転ができないような状況になるのであれば、片耳でも両耳でもイヤホンをしていると違法になる可能性があるということです。

ただ自治体の単位では自転車乗車時のイヤホンの使用に関して、条例で明確に禁止をしている都道府県もありますので、違法になる場合もあります。

各都道府県の自転車乗車時のイヤホン使用ルール

自転車でのイヤホン使用のルールは都道府県によって少し違っていますので、いくつかご紹介します。

●東京都

「イヤホンを使用してラジオを聴くなど、安全な運転に必要な音や声が聞こえない状態で運転をしないこと」

●埼玉県

「周りの音が聞こえない状態で運転をしてはならない」

「周りの音が聞こえそうな開放型イヤホン、また片耳だけというのも大丈夫ということにはならない」

●神奈川県

「大音量でイヤホン、ヘッドホンで音楽を聴くなど、安全運転に必要な音や声が聞こえない状態で運転をしないこと」

●京都府

「イヤホン、ヘッドホンをしながら自転車を運転してはならない」

●大阪府

「警音器や緊急車両のサイレン、警察官の指示など、安全運転に必要な音や声が聞こえなくなるような状態で運転しないこと」

●広島県

大阪府と同様

●福岡県

「イヤホン、ヘッドホンを使用して大音量で音楽などを聴きながらの運転禁止」

京都府のようにハッキリとイヤホンの使用自体を禁止しているところもありますが、安全運転のために必要な音や声が聞こえないほどの音量で、イヤホンを使用して音楽やラジオなどを聴くことを違反としている自治体が多いようです。

自転車乗車時のイヤホン使用は片耳なら許されるのか?

前項でお伝えしたように、自転車乗車時のイヤホンの使用については自治体で見解が分かれていますが、かつて「片耳ならOK」といううわさがネット上を駆け巡り話題になったことがあります。

これはある県の道路交通法施行細則の中に、「片耳でのイヤホン使用は安全運転に必要な音、声が聞こえない状態には当たらないので違反とならない」、という記述がきっかけになったと言われています。

その県でも現在はこの記述が消され、多くの自治体と同じく「イヤホンやヘッドホンの使用形態や音の大小に関係なく、安全な運転に必要な音、または声が聞こえない状態であれば違反となります」に変わっています。

これは前項でお伝えした都道府県のルールでもお分かりいただけるかと思いますが、各自治体とも安全運転に必要な音や声が聞こえるかどうかを問題にしているのであり、片耳か両耳かということは関係ありません。

実際の取り締まりにおいても、警察官が呼び止めても気づかなかった場合に音が聞こえていないと判断されたケースがあるようなので、片耳だから使用が許されるということにはならないでしょう。

自転車乗車時の片耳イヤホンの危険性を考える

ここまでは自転車乗車時のイヤホンの使用について、国や自治体のルールに基づくお話をしてきましたが、ここでは安全運転という観点から考えてみます。

よく聞かれる意見に、「イヤホンも片耳なら反対側の耳で周りの音が聞こえるからよいのでは?」というものがあります。

確かに一見すればそうかと思える部分もありますが、かえって危険ということも言えるかと思います。

イヤホンを片耳にしかしていないということは、両耳に比べ音が伝わりにくいため、かえって音に集中してしまい周りの状況に余計気づきにくくなる可能性があるからです。

その点では後ろから警察官に声を掛けられても無視してしまうかもしれませんし、後ろからの自動車の接近に気づかない可能性もあります。

しかも音楽が聴こえにくいから音量を上げるようなことにでもなれば、前項までお伝えしてきたルールに抵触する可能性が高くなりますし、実際に周囲の音も聞き取りにくくなるためよいことはありません。

自転車で「安全運転に必要な音」とは?

ここでは自治体がイヤホンの使用について強調している、「安全運転に必要な音」について掘り下げてみます。

まずは車のクラクションや、他の自転車のベル、いわゆる警音器の音がそれ該当します。

クラクションやベルは本来「警笛鳴らせ」の標識がある場所で鳴らさなければならず、自分の進路を確保するために人をどかす目的ではなく、危険回避のために付いているものです。

また、見通しの悪い交差点や見通しの効かない曲がり角なども警笛を鳴らす必要があるため、イヤホンをしていて相手の警報音が聞こえなかった場合は、出会いがしらの事故が起こる可能性があります。

次に救急車や消防車など緊急車両のサイレンも安全運転に必要な音と言えます。

自転車は軽車両ですから他の車両同様に車道を走る必要があり、緊急車両が接近してきたら速やかに路肩や路側帯に止まって進路をゆずらなければなりません。

もし後ろからの緊急車両の接近に気づかず、進路妨害があって救急患者が手遅れにでもなれば、もはや違反などという話では到底済まないことになります。

「イヤホンも片耳なら緊急車両のサイレンの音ぐらいは聞こえる」という意見もあろうかと思いますが、もし気がつかなかったら自分の一生を棒に振る可能性があるということだけは、覚えておきましょう。

イヤホンの使用が自転車事故に結びついたと結論づけられることもある

以前にイヤホンで音楽を聴きながら自転車を運転していた大学生が、青信号の横断歩道を渡っていた高齢の歩行者をはねて死亡させた事故がありました。

大学生は「下を向いて前を見ていなかった」などと供述しており、赤信号を見落とし歩行者の発見が遅れた可能性が強いとされています。

この事故ではイヤホンの使用により周囲の音が聞こえないほど注意散漫になった結果、信号を見落としたという因果の流れを立証するのが難しいため、直接の原因とするのは難しいという判断になったようです。

しかし前を見ていなかったという点は明らかな安全運転義務違反になりますし、また仮にそれがイヤホンの使用によるものだったと関係づけられても、仕方ない状況であったことは確かです。

イヤホンで外からの音が聞こえない状況になってしまうと、例え片耳であっても注意が散漫になったり、平衡感覚が狂うという指摘もあり、それが事故に繋がる可能性は否定できません。

注意力が散漫になったり、考えごとをしながら運転しているために、前方を見ているにもかかわらず他の交通者の動きや信号を見落とすことを「漫然運転」と言いますが、交通事故の原因の1割以上に当たるというデータがあります。

このデータは自転車も含めた車両が安全運転をするためには、集中力を切らさず、注意力を散漫にしてはいけないということを教えてくれているわけであり、その原因になり得るイヤホンの使用は極力避けるべきという警告に感じるのは筆者だけでしょうか。

イヤホンの使用により運転に集中できなくなるのが問題!

自転車でのイヤホンの使用は安全運転のために必要な音や声が聞こえる状態かどうかが問題であり、片耳ならOK、両耳はアウトという話ではありません。

交通ルールだから守るという精神も大切ですが、それと同時にイヤホンの使用により音が聞こえなくなったり、注意力が散漫になることが事故やトラブルに繋がる可能性も熟考していただきたいのです。

そして自転車も車両ですから、安全運転義務があることを忘れずに運転していただきたいと思います。