自転車の雑誌、初心者が選ぶなら?

スポーツバイクビギナーのためのお役立ち情報を、あれこれサクッと調査隊。
今回は自転車の雑誌について、初心者の目線でいろいろ見比べてみました。
自転車の雑誌といっても、そのスタンスや切り口は様々で、ターゲットへのアプローチも多彩。
初心者が選ぶなら、どんなところがポイントになるか、ちょっとまとめてみました。

雑誌の選び方に基準なんてない

今回、自転車の雑誌について調べたのは、初心者として様々な情報や知識を得るために、年間を通じて購読するならどの雑誌が良いか検討してみようと考えたのがキッカケでした。
「ほ~、ビギナーのくせに、ずいぶん上から目線じゃない。10年早いんじゃないの」なんて、雑誌編集者の方々の声が聞こえてきそうですが、決して雑誌や記事の内容について批評をしようというのではありません。
あくまでも、自転車を始めたばかりの人間の目線で見た単純な感想をサラッとまとめてみたというだけのもの。
最初に結論からいえば、
「初心者だから、上級者だからといって、選び方の基準なんてないだろう」
というのが私の答えです。
実際にどの雑誌を読むか、決めるのはあなた次第。自分がどんなスタイルをめざすのか、どんな楽しみ方を求めるのかで、欲しい情報や見たい記事もまったく違うはずですから。
だから誰が何と言おうが、“あなたの選んだ雑誌が、あなたにおすすめ一冊”であることは間違いありません。

自転車の雑誌って、こんなにあるの!

さて、自転車の雑誌について、いろいろ語ってみよう!という前に…。
単純に驚いたのは、「自転車の雑誌ってこんなにあったの!?」というのが、まずド素人としての第一印象。
ムック本を含めると、ザッと数えてみただけで10誌近く刊行されているんですね。
日頃近所の本屋さんにしか行かない田舎者の私は、井の中の蛙もいいところでした。
以前はもっといろいろ種類があって、現在は休刊になっているものや同じ出版社から発行されていたものが一つに統合されるなど様々な形で淘汰され、今の状況になっているようです。
内容は、かなりマニアックなものから自転車に関わる多彩な情報やトレンドをライフスタイルマガジン的に発信するものまで千差万別。取りあえず雑誌の名前と出版社だけでも、まずはご紹介しましょう。

[現在刊行されている主な自転車雑誌/ムック本](順不同、タイトル表記は最新刊の表紙より引用)
●BiCYCLE CLUB(バイシクルクラブ)/月刊 枻出版社(枻=エイと読みます).
●BICYCLE PLUS(バイシクルプラス)/不定期刊 枻出版社
●CYCLE SPORTS(サイクルスポーツ)/月刊 八重洲出版
●Bicycle Navi(バイシクルナビ)/季刊 ボイス・パブリケーション
●BICYCLE21 (バイシクル21) /月刊 ライジング出版
●RANDONNEUR(ランドヌール)/季刊 ひびき出版
●CYCLO TOURIST(シクロツーリスト)/季刊 ひびき出版
●自転車日和/季刊 辰巳出版
●MTB日和/季刊 辰巳出版
●LOOP Magazine(ループマガジン)/不定期刊 三栄書房

初心者といってもいろいろ、自転車やスタイルに合わせて

さぁ、ご紹介した10誌、それぞれが独自のスタンスとスタイルで毎回様々な情報を発信しています。
その中で、初心者はもちろん、すべてのサイクリストにポピュラーな存在と言えば、やはりこの2誌をおいて他はないでしょう。「バイシクルクラブ」と「サイクルスポーツ」。老舗中の老舗で、ベーシックな自転車総合誌として内容の厚みや信頼性は抜群。基本をしっかりと抑えたいなら、この2誌が無難な選択です。
ちょっとハイグレードな方向を目指すなら「バイシクルクラブ」。スポーツ志向なら「サイクルスポーツ」といったところでしょう。
これに対し、一般紙でいうなら「大人の隠れ家」的なちょっと大人感覚のバイシクルライフを志向するなら「バイシクルナビ」を。女の人にも楽しいほっこりとしたスタイルを学ぶなら「自転車日和」などもいいんじゃないでしょうか。
また、もっとガチでスポーツ派という方には「バイシクル21」。旅を楽しむツーリング派を目指すなら「サイクルプラス」や「シクロツーリスト」。その他には、ブルベに特化した「ランドヌール」やMTBに絞った「MTB日和」など、好みや自分のスタイルに合わせて選べます。
10誌の中でちょっと異色な雰囲気なのは、ストリートカルチャーやファッションなどシティライドのお洒落なライフスタイルを提案する「ループマガジン」。デザイン的な美しさで、思わず手に取りたくなる雑誌です。

初心者におすすめしたい自転車雑誌の愛読法

最初にも書きましたが、「初心者には、この自転車雑誌がおすすめ!」というのはありません。自転車の楽しみ方は人それぞれですから。
でも、雑誌やムック本を見たり読んだりする時におすすめしたい愛読法はあります。
それは、基本の1誌を決めて年間購読するというスタイル。その理由は、雑誌などの定期刊行物は年間を通じて編集計画が立てられ、特集やコーナーなどがシリーズ展開されるからです。
ということは、1年を通じて1誌をじっくり読み込むことで1つのテーマや物事について体系的な知識や情報が得られるということ。さらに、一つのことが良く解ると、その周りにあることや関連することも理解が早くなります。
書店に行って、いろいろチラ見して「今月はどの雑誌にしようかな」というのも良いですが、欲張ると「二兎を追うものは一兎も得ず」ということにもなりがちです。
家では1誌をしっかりと熟読し、気になる情報は本屋さんでちょっと立ち読みというのが私のスタイルです。

自転車の雑誌、初心者ですが気になる休刊本が

いろいろ自転車の雑誌について調べていて、ちょっと気になる休刊本がありました。
雑誌名は「FUN RiDE(ファンライド)」。ランナーズ出版というところから以前出版されていて、現在は休刊となっている雑誌です。
なぜ気になるかというと、ネット上で自転車の雑誌を調べてみるとファンだったという読者の声を結構見かけたからです。
人によっては「バイシクルクラブ」、「サイクルスポーツ」の2大自転車雑誌よりおすすめという方もいました。ワタクシ、初心者なもので、「FUN RiDE(ファンライド)」なる雑誌を知りません。アマゾンさんあたりでバックナンバーでも買ってみようかな。なんて思っています。
確かに1カテゴリーで、2つ月刊誌があって、その他に季刊のムック本や別冊特集なども出れば読み物には困りません。
ですが、2大タイトルの総合誌とはちょっと違う方向性の月刊総合誌がもう1冊くらいあってもいいような気がします。

まとめ、自転車の雑誌、できればもっとコラボも

自転車の雑誌、調べてみたら意外に多かったのに最初はちょっと驚きました。
でも、自転車というジャンルを飛び越え、様々なものとクロスオーバーしたイメージにまで発展している雑誌はまだないという感じです。
初心者の分際でちょっと生意気な意見かもしれませんが、「LOOP Magazine」はその意味では何かもっと発展しそうな期待感を抱かせてくれます。
例えば、自転車雑誌ともっとメジャーなトレンド雑誌などが、半年毎でもいいから定期的にコラボして、今どきの自転車の楽しみ方を含めたライフスタイルやトレンドを発信してゆく。そんな雑誌があってもいいじゃないかと思います。
本来のテーマとは脱線してしまいましたが、一人の自転車ファンとして、もっと一般の人が見て自転車を始めて見ようと思う雑誌が出てきて欲しい気がします。