ロードバイクのヒルクライムの練習とギア比

ロードバイクに乗っていてギア比について疑問に思うことはありませんか。もっと練習したら早くなるのか。もっとギア比を重くしてみたらどうなるのか。ここでは、ヒルクライムの練習も兼ねて、そのギア比についてお話していきます。

ロードバイクの速さはケイデンスとギア比

書店で購入するロードバイクの教科書や、インターネットに記載されている情報に目を通してみると、「ケイデンス90(1分間にペダルを90回転)ぐらいを目標に軽いギアを小気味よく回そう」といったように、書かれているケースを多く見かけます。

たしかに、重いギアに比べ、軽いギアは体にかかる疲労の負担も少ないものです。

とはいえ、練習経験も少ない初心者のうちから、ケイデンス90でペダルを漕ぐのは、かなり難しいものがあります。

あくまで、「このくらいで走ると、一番体に負担がかからずに済みますよ」といった目安として、捉えるほうが無難かもしれません。

ロードバイクのスピードは、ギア比とケイデンスにより決定づけられることが多いということを、頭に入れておきましょう。

実際に、重いギアであれば、ゆっくり回転させることで。
軽いギアであれば、早く回転させることで。
ギアの重さに関係なく、その回転の速さをキープできる持久力があれば、同等の速さで走ることができるからです。

ロードバイクのポジションとギア比

通常、ロードバイクは(サドル・ペダル・ハンドル)といった、3つのポイントで運転者を支えています。

ロードバイクの初心者から中級者へとランクアップするための練習方法には、この3つのポイントのうち、サドルとハンドルへの負担を、いかに軽くするかにかかっている。と言っても間違いではありません。

考えてもみてください。

サドルとハンドルにいくら力を込めていても、ちっとも前へと進ませることはできませんよね。

実際、試してみた人もいると思いますが、軽いギアのペダルを回していても抵抗力が少ないため、ペダリングに必要な力は、ほとんどないと言えます。

逆に、ギアを重くした場合はペダルを回すために、力を込めてペダルを回す必要が出てくるというわけです。

また、ギア比を変えただけでなく、サドルの高さによっても違いがでます。
サドルを高くするとサドルが体を支え、ペダルに力を込めにくくなります。

だからといって、サドルを低くしすぎると、三輪車のように足回りが窮屈で、漕ぎにくくなってしまいます。

おすすめは、サドルを限界まで後ろ側に引いてから、サドルを下げる方法です。
これで足回りに余裕を持たせつつ、空気の抵抗も弱くすることが可能になります。

ハンドルについては、極力、低めで遠めにハンドルをセッティングしましょう。
そして、頭を下げ、風の抵抗を受けにくくすると、頭の重量もペダルにかかります。

ギア比とヒルクライムの練習で速くなる

ロードバイクの運転にも、少しずつ手慣れてくると、景色の良い山岳方面へと、走りに出かけたくなるものです。

山と言えば、当然、坂道があります。
傾斜が緩やかな坂道であったとしても、初めのうちは、つらく感じられるかもしれませんね。

しかし、傾斜が急であれば急であるほど、その後に待っている感動と喜びは大きいです。
そのため、慣れてくるにしたがって、自ら厳しい坂道を追い求めるチャレンジャーへと変貌してしまう人がいるほど、魅力満載なのです。

この感動を味わうにはやはり、トレーニングの一文字でしょう。

ヒルクライムも経験を積むことで、がっちりとたくましい筋肉が付いてくると共に、自分の体に最適な筋肉の使い方や呼吸方法なども、自然と身に付けていくことができるからです。

ヒルクライムの練習をすることによって、自分に合ったギア比をみつけることができます。

そして、少し慣れてきた頃には、ロードバイクの整備などにも自然と興味が出てくるでしょう。
各自で工夫を重ね、さらにロードバイクの魅力に虜になっているのではないでしょうか。

ヒルクライムの練習とギア比~②~

平日は事務所で仕事、週末だけロードバイクという環境では、ギア比を上げたくても体力が伴わず、なかなか難しいものです。

かといって夜、外でトレーニングをするのも視界が悪いです。
そこで、ローラー台を利用した室内での練習がおすすめです。

室内でできるローラー台ならば、夜でもできるので、平日でもトレーニングに励むことができます。

実際に、私本人も、毎日、ローラー台を利用したトレーニングを行っています。
色々行なっていましたが、実際、私が一番効果が実感できたトレーニング内容についてお知らせしておきます。

準備ができるようであれば、ケイデンスや心拍数の計測も可能な、サイクルコンピューターがあれば、よりベストです。

所要時間は、30分ほどで大丈夫です。

前もって、ローラー台の下にマットやタオルを敷くなど、汗でロードバイクを傷めることがないように、工夫を凝らしましょう。

フロントは、インナー×ローギアでケイデンス100前後を2分間こなし、その後、1段ギアを重く設定して、さらに2分。
次からは、1分ずつの割合で、徐々にギア比を変えて重くしていきます。

記した手法では難しいと感じる初級者の方でしたら、アウターで6~7速、ケイデンス65~75回転あたりから、スタートしましょう。

継続することで、坂をモノともしない、鋼のような心臓に鍛えることも可能です。

ロードバイクの速さと持続は違う!?

より速く、より遠くへ行けるように、沢山の人々によって開発が行われてきたロードバイクは、とても素晴らしい乗り物だと言えます。

ギア比を調整することにより、長距離への移動も可能にしたロードバイクは、電車や自動車などでは到底感じられない四季の移り変わりを、肌で感じ取りながら自由で開放的な旅行を楽しむことができます。

そうしたロングライドを楽しんでいる人も、昔と比べるとずいぶん増えており、ロードバイクが人々の間に浸透してきていることを実感でき、ロードバイクファンとしては嬉しいものです。

惜しむらくは、一部の人の中に、『ロングライド=ロードバイクを速く走らせることができる』と勘違いをしている人たちがいることです。

一定の時間を、どれだけ一定の速度で走行できるかを、常に意識することが大切です。

長い距離を走ることと、速く走れるように意識しながらの練習や走ることは別物だということを、忘れずに覚えておきたいものです。

ロードバイクの練習では姿勢を意識

ロードバイク用の筋肉が、あまり鍛えられていない初心者にとって、前傾ポーズをキープするだけでも、かなり大変です。

ギア比によっては、その大変さの度合いに、さらに拍車がかかり、苦しく感じられることと思います。

そんな初心者を見かねてか、最初は楽なポージングから、徐々に前傾姿勢に変えていくといいと、教える人を多くいます。

それでも良いのでしょうが、速く走らせたいと考えるなら、前傾ポーズは、なにより重視したいポイントです。

なぜなら、前傾ポーズを保つことで、速さを上げるために必要な筋肉も鍛えられていくからです。

実際よく見かけますが、楽なポージングに慣れてしまうと、他の筋肉はそうでもないのに、ふくらはぎ部分の筋肉だけが必要以上に発達してしまうということになりかねません。

何度も言いますが、速さを求めるならば、やはり、前傾を保ち、ペダルに体重が乗るようにする体勢をキープして走る練習を、常日頃から行うことが大切なのです。

そうすることで、ふくらはぎだけでなく、スマートに鍛えられた体が完成するのです。

ロードバイクは練習することで更に楽しくなる

ロードバイクは、通常運転であっても、スピードが出る乗り物です。

練習方法は沢山あり、効率良く成果出すにも、方法も様々です。

速く走るためには姿勢を大切にしたり、持続力を上げるには、肉体改造を行ったりと、どう走りたいのかによっても異なります。

しかし、練習をすることによって、今まで出せなかったタイムや、今まで到達することができなかった距離を走行できるようになったときに達成感を味わうはずです。

ギア比も、練習をしていく内に、自分に合ったギア比が分かり、変化をさせられるようになります。

さらにロードバイクを楽しみたい方は、ぜひ練習をしてみて、今以上の楽しさを味わってみてください。