ロードバイクのパーツは種類が多くあります。チェーンも例外ではありません。
チェーンが切れた、チェーンが錆びているなどで、チェーンを交換しないといけなくなった。でも、どれを選んで良いかわからない!
そんな方に、ロードバイクのチェーンの仕組みから選び方までお伝えします。
ロードバイクのチェーンとは
ロードバイクのチェーンは、普通の自転車と同じ役割を果たします。
つまり、クランクを回す力を後輪に伝える役割を果たしています。
性能を十分に発揮するためには、十分な潤滑が必要になります。
チェーンは、地面に近い部分あるため、細かいゴミがつきやすく、ゴミがあるとチェーンとスプロケットとの摩擦が大きくなって駆動全体のロスにつながってしまいます。
そのため、チェーンは定期的にメンテナンスするべきパーツと言えます。
チェーンの選び方は、シフターや変速段数との互換性をチェックしておくべきです。
基本的には、使用するコンポーネントと同じメーカーであれば問題ないでしょう。
また、サードパーティーから特徴的なチェーンも発売されています。
その特徴とは、耐久性、変速性能、軽量化などであり、自分の自転車の変速段数やシフターと互換性があることを確認してから選択すると良いでしょう。
チェーンには周辺部品があります。
これはママチャリにはないものでしょう。
チェーンの着脱を容易にする「ミッシングリンク」というものがあります。
それは、チェーンの一ヶ所を比較的簡単に着脱できるようにしたものです。
分解が容易になって清掃を簡単に行えますが、チェーンピンでつなげるよりは耐久力が低下しているので、長距離レースでは、チェーンピンでつなげるのがベストと言えるでしょう。
選び方の基準となるロードバイクのチェーンの種類
ロードバイクのチェーンの選び方としては、チェーンの種類を知っておくと良いでしょう。
チェーン分類の基本は変速段数です。
変速のない単段用(1/8・厚歯)と、変速のある多段用(3/32・薄歯)の2種類に大別できます。
チェーンの長さである「ピッチ」は「1/2(インチ)」でミリ表記なら「12.7mm」であり、単段・多段と同じです。
また、ギア板の厚みに関係している内幅(ローラー幅)は「1/8(単段)」「3/32(多段)」と表記されており、つまり多段用のほうが薄いギアとなります。
それは変速が多くなるほど、ギアに薄さが必要になるためです。
あとは外幅というスプロケットのスペーサーの幅と関係してくるものがあります。
自分の自転車とチェーンがどのような関係にあるのか以下のようになります。
単段(厚歯)用は、シングルギア用です。
なので、トラックレーサー、ピスト、BMX、軽快車(主に軽快車向け3/5/8段)です。
多段(薄歯)用は、外装変速機を採用モデル全般用です。
なので、外装変速のスポーツ車全般(ロード、MTB、クロスバイク、小径車など)、外装変速の軽快車です。
簡単に言えば上記のように分類されるのですが、最近のピストバイクは、基本は厚歯であるにもかかわらず、薄歯の多段用チェーンが使われているものもあります。
選び方の基準となるロードバイクのチェーンの種類②
ロードバイクのチェーンの選び方は、内幅や外幅のような厚みだけでなく、構造の違いからも選ぶこともあります。
構造の違いとは、ローラーチェーンとブッシュレスチェーンのことです。
ローラーチェーンは、内リンクと外リンクで構成されています。
2個のブッシュで結合されており、ブッシュにはローラーがはまっています。
ローラーは、ブッシュを軸にして、自由に回転してスプロケットの歯の溝とかみ合います。
外リンクと内リンクの一対を駒(こま)と呼ばれることがあります。
ブッシュレスチェーンは、内プレートのブッシュ穴を押し出して、片方のブッシュとして成形しています。
つまりブッシュが一体化しており、その分ローラーチェーンよりパーツ数が少なくなります。
左右の内プレートの左右の半ブッシュが合わさることで、ブッシュができます。
左右の内プレートが一体ではないので、横方向の柔軟性が少し高まります。
雨では、半ブッシュの隙間から潤滑油が流出しやすくなります。
また一般のチェーンより、重量が重くなりやすい構造となっています。
ロードバイクのチェーンのおすすめメーカーの選び方
ロードバイク・MTBそれぞれの最高峰コンボーネントから、安価な軽快車用のコンポーネントまで用意している世界トップのコンポーネントブランドであるシマノ(Shimano)が、最先端のテクノロージーを余すことなく盛り込んだフラッグシップモデル、デュラエース(Dura-Ace)は、変速性能、耐摩耗性、走行中のノイズ軽減、軽量化、それらを追及したラインナップを用意しています。
選び方としては、現在の使っているコンボーネントに対応する段数のものを選ぶことになるでしょう。
チェーンの切断や継ぎには専用の工具が必要となることに注意してください。
シマノは、OEMとして1977年に誕生した台湾の大手チェーンメーカーであるKMC(ケイエムシー)に製造を依頼しています。
KMCは、世界最大級の自転車チェーンブランドでもあり、130ヶ国以上で販売を行っています。
そのバリエーションも豊富で、本格的なレース仕様のものから、フィットネスやレジャーに対応するものまでありますし、一部モデルでは、カラーリングの豊富なものまで用意しています。
チェーンブランドとしてはYBN(ワイビーエヌ)もあります。
Yaban(ヤーバン)チェーン工業株式会社のブランドで、1989年からチェーンメーカーとして営業しています。
現在では、アメリカやヨーロッパ各国で特許を登録して生産の拡大を狙っています。
チェーンの選び方に迷ったら、同じメーカーにしよう
「DoppelGanger(ドッペルギャンガー) 101」という折りたたみ自転車のチェーン交換例を紹介します。
ロードバイクやMTBを所有している方でも、チェーンの選び方や交換方法など参考になるでしょう。
「DoppelGanger 101」の交換用チェーンとして用意したものは「KMC Z410RB」でした。
シングルギア用のチェーンで、ネットからでも入手しやすいチェーンです。
チェーンは、黒いイメージがあったのですが防錆処理のため銀色でした。
「KMC」というのは、チェーンブランドの一つです。
なぜ「KMC」を選んだのかその理由は、元々のチェーンが「KMC」のものだった、チェーンを簡単につなげる仕組みがあった、その二つから選びました。
チェーンというのは輪になっていますが、交換用のチェーンは輪になっていませんでした。
交換用チェーンの長さが、自分の自転車と合っていないときは、専用の工具(チェーンカッター)が普通は必要になります。
また、チェーンの端と端をつなげるピンは、再利用不可なので試しにくっつけてみることも失敗することも普通はできません。
今回の交換用チェーンは、「クリップコネクター」や「ミッシングリンク」と呼ばれるコネクターであり、再利用可能、特別な工具も必要なく、つなげたり外したりできるコネクターで、とても便利で簡単に交換することができました。
ロードバイクのチェーンはケアできる
ロードバイクには、たくさんの種類のチェーンがあります。
その中から選び方にもこだわって、性能や特徴を選び抜いたとしても、メンテナンスをしていないというのであれば、性能を十分に発揮できません。
メンテナンスというのは、油を差すということです。
チェーンは、金属のプレートがたくさん集まってできています。
金属は硬く削れてしまうので、それを軽減するのに潤滑油が必要になります。
油を差すことで、錆止め・摩擦軽減によってペダルが軽くなる効果があります。
つまり油を差すことで、チェーンの性能を維持したり発揮したりできるのです。
しかし、チェーンが黒くなっている自転車を数多く見かけます。
チェーンは元々シルバーです。
油は潤滑油なので、サラサラしているのが当然です。
少なくともギトギトしていません。
また、油が黒くなっているということは、汚れがついてしまっているのです。
汚れの原因としては、主に砂やチェーンの削りカスが考えられるのですが、何にせよ粒々なので、ヤスリのような効果が生まれてチェーンを傷つけやすくなります。
せっかく購入したチェーンであっても、メンテナンスをしないことで寿命を短くしてしまうということです。
それではもったいないので、洗浄して新しく油を差してメンテナンスしてあげましょう。
助けて!ロードバイクのチェーンの選び方がわからない まとめ
チェーンはロードバイクのパーツを選ぶときに、選び方に困りやすいパーツのトップクラスに入ると思います。
迷ったら自転車屋さんに聞くのが一番手っ取り早いと思いますので、自分でみてもよく分からないなーと思ったら、電話するか店頭に行きましょう。