ロードバイクに乗っていて、チェーンを変えたことはあるけど、チェーンリングの交換って必要あるの?
交換するとしたら交換時期は?
交換方法は?
そんなことを考えたことはありませんか?
そこで今回は、チェーンリングの交換時期と交換方法について詳しくご紹介していきます!
そもそもチェーンリングってなに?
チェーンリングは限度がきたら交換する必要がありますが、そもそもチェーンリングとは、どんなものなのでしょうか。
チェーンリングというのは、クランクに取り付ける歯車のことで、ギヤ比を決める要素のひとつです。
歯数は42~55歯くらいが一般的で、単位はアルファベットの「T」か、漢字の「丁」を使います。
数を増やすほど初速が伸びていき、減らすと走っている途中でスピードを出しやすくなります。
歯には数だけではなく厚さもあり、コグとチェーンはこの厚さに合うものを使わなければなりません。
単位はインチを用います。
歯が厚めのものは、シティサイクルやBMXなど、ギアがひとつしかないタイプの自転車に使われます。
一方、薄い歯はロードバイクやマウンテンバイクなど、ギアが多段の自転車に使用されます。
ピストは基本的に厚いものを使っていますが、稀に薄い場合もあります。
チェーンリングにはクランクへと固定するための穴がいくつも空いており、穴の中心を結ぶことで作られた円の直径を「PCD」と呼びます。
完成車のPCDには130mmが多く、競輪では144mmが主に使用されます。
PCDは穴の中心から、隣にある穴の中心までの距離を調べて算出します。
チェーンリングの交換時期は?
チェーンリングを新しいものと交換するタイミングは、大体10,000~20,000kmほどを目安としてください。
だいぶ幅はありますが、走り方によって差が付くため、大まかにしか目安が出せないのです。
例えば、平地でもスピードを出していたり、いつも利用している道に上り坂が多かったり、チェーンにオイルを塗り直す頻度が少なかったりします。
ほかにも、レースやヒルクライムによく参加していると、自転車を動かすためのメインとなるパーツのほとんどに強い負荷が掛かるので、寿命は通常よりも短くなります。
チェーンリングにはインナーとアウターの2種類があり、アウターの場合は2万円以上になりますが、インナーでは1万円以下とやや安くなります。
これは、どのグレードでも同様で、安く済むのはインナーです。
そのため、なるべくアウターを長持ちさせようとして、町中で乗る際にはインナーを意識して使っている人も多いようです。
ノーマルクランクを使用しているのなら、インナーでも十分な性能を持っているものは多いため、脚力に自信のある人ではない限り、満足できるかと思われます。
チェーンのメンテや交換時期で左右されるチェーンリングの寿命
使用限度を超えているチェーンをいつまでも交換しないで使っていると、何の前触れもなく突然チェーンが切れてしまったり、速度が上手く切り替えられなくなる可能性があります。
また、チェーンリングやスプロケットも擦り切れてきて、使いものにならなくなってしまうでしょう。
チェーンの張りが失われると弛んできて、チェーンリングやスプロケットとぶつかり、通常よりも擦り切れやすくなるのです。
チェーンオイルの量が足りていない場合も同様です。
もしも走っている最中に、しゃりしゃりという硬いものを切り刻むような音が聞こえてきたら、チェーンとチェーンに関わるパーツが劣化してきている証拠です。
交換には費用が掛かりますが、出費を抑えたいからといって古いものを放置していると、かえってお金が掛かります。
特にヒルクライムを好む人や、ギアを重くして走ることが多い人は、普通に走っているときよりも負荷が大きくなるので、それだけ交換するタイミングも早くなります。
ギアの歯が飛んでしまったときは、メンテナンスが足りていないことも考えられますが、コンポーネントに限界が来ているかもしれないので、すぐに点検しましょう。
長持ちさせるコツは、早めの修理や交換です。
チェーンリングの交換方法
チェーンリングを交換するには、「5mmの六角レンチ」「トルクスレンチ」「クランクボルト取り外し工具」を用意しましょう。
まずは、クランクを留めているボルトを2本取り外します。
落下を防ぐために付いているツメの紛失には、くれぐれも気を付けてください。
続いて専用工具を使い、クランクボルトを反時計回りに回転させます。
ボルトが抜けたら、そのまま左右のクランクを引き抜いてください。
チェーンが引っ掛かる場合は、わざと落としてしまえば、すんなり抜くことができます。
チェーンリングは右クランクの裏側から、4本のボルトによって取り付けられています。
そこでトルクスレンチを差し込み、反時計回りに回しましょう。
このとき、それなりに勢いが付くため、弾け飛んだチェーンリングで手を怪我する可能性があります。
チェーンリングの歯を、布で覆い隠しておけば安全です。
トルクスレンチが奥まで入らない場合は、泥やゴミなどが詰まっているかもしれません。
きちんと取り除いて、しっかりと差し込みましょう。
クランクアームからチェーンリングが外れたら、ついでに洗浄も済ませてしまうと良いでしょう。
チェーンリングの取り付け方
チェーンリングの交換で気を付けることは、取り付ける際の向きです。
アウターリングの場合は、歯の数の表示がクランクアームとは逆になるように付けます。
この点にだけ注意しましょう。
ボルトを締めていくときは、トルクスレンチをしっかりと奥まで差し込んで、対角線を描くように、4本ずつ時計回りに回してください。
トルクを守り、力加減を同じくらいにしなければ、パーツが歪んでしまったり、外れやすくなってしまいます。
締めたら、チェーンリングの位置が正しいかどうかをチェックして、良ければ右クランクからBBに戻していきます。
左クランクは、軸に刻まれている溝に合うように取り付けます。
続いて、クランクボルトを締めていきます。
トルクは、指で締められるくらいで構いません。
クランクからチェーンを外して軽く回したとき、少し抵抗力を感じるくらいが目安です。
クランクを上下左右に動かして、がたつきの有無の確認も忘れないでください。
ボルトが汚れていたら、洗浄を済ませてから締めましょう。
締める順番は交互に行い、落下防止用のツメはカギ状になっている部分を、外側に向けて取り付けてください。
交換できたら調整を
チェーンリングを交換したら、細かい部分を調整する必要があります。
歯数が以前と変わらなければ、そのまま作業を終えて構いませんが、増やした場合はフロントディレイラーの位置を高くして、減らしたのなら低くしてください。
こうしなければ変速しにくくなり、チェーンが落っこちてしまうなど、トラブルが発生する可能性があります。目安は歯の先端とフロントディレイラーの羽の距離が、「2mm」程度になる位置です。
フロントディレイラーを動かしたときは、変速も調整し直してください。
また、歯数の増減によってチェーンの長さも変わるので、最適なチェーンへと調節や交換をしなければなりません。
フロントディレイラーの台座を、フレームに直接取り付けるタイプは、チェーンリングのサイズ次第では、上手く変速が調整できないことがあります。
アウターリングが50~53Tくらいなら心配はいらないものの、一部の自転車や大会で用いられる48Tや55Tなどは、相性が悪くなるものもあるため、交換時にはその点も考慮してください。
また、チェーンリングが楕円形をしているなど、やや特殊なタイプの場合は、箱や製品そのものに取り付ける方法が記されています。
それに目を通しながら、作業を進めましょう。
チェーンをしっかり手入れして、チェーンリングの寿命を伸ばそう!
今回は、チェーンリングの交換時期と交換方法についてご紹介しましたが、役に立つものはありましたか?
ちょっとしたチェーンの手入れによって、チェーンリングの寿命が延びるのであれば、そちらのがいいですよね。
これを機に、チェーンの交換やお手入れに力を入れてみては、いかがでしょうか?