釘や石を踏んだわけでもないのに、どんどんタイヤの空気が抜けてしまう経験をしている方は、原因は虫ゴムにあるかもしれません。
虫ゴムは、空気を入れる部分にあり、空気の逆流を防ぐためのゴムチューブのことです。この虫ゴムは、全ての自転車のタイヤについているわけではありません。
今回は、虫ゴムについてお伝えしていきますので、気になる方はお読みください。
自転車のタイヤで虫ゴムがあるもの
自転車のタイヤの虫ゴム、どんな役割があるかご存知でしょうか。
英国のダンロップが発明したといわれています。
シティサイクルのタイヤのチューブによく使われています。
小さいタイヤの自転車や折りたたみ自転車の中には、この英国式を使っているものがあります。
弁や弁座の代わりに虫ゴムをつかう、簡易なバルブです。
空気を入れるときに仏式バルブのように、丸ナットを緩める必要がなく簡単です。
空気を逆流させる機能はないので、空気圧を測定できません。
しかし、圧力計付きの空気入れを使うことで、空気を入れながら空気圧がわかるので、およその空気圧はわかります。
コアの空気穴に虫ゴムをかぶせて、空気の逆流を防ぎます。
材質によって寿命は変わってきます。
空気入れのチャックをバルブに接続することで空気を入れます。
空気穴から出た空気が通過するときに、虫ゴムを膨らませます。
空気を抜くときは、コア押さえを指で回して外します。
その後、コアを抜くと空気も抜けます。
自転車のタイヤで虫ゴムがないもの
自転車のタイヤで虫ゴムを使っていないものもあります。
ロードバイク、クロスバイク、マウンテンバイクなどは、仏式バルブ(フレンチバルブ)を使っているものが多くあります。
バルブ本体と内ブタ、外ブタで構成されるものです。
英式と異なり、内ブタに正確なねじが使われていないと空気漏れが起こります。
スポーツバイクでよく使われている理由は、高圧の空気をしっかり封じ込められること、そして細いことが一番の理由でしょう。
バルブが細いと、ホイールのリムにあける穴も小さくなります。
穴が小さいほうがホイールの強度が強くなりますし、細いタイヤをつけるのにも便利です。
米式バルブ(アメリカンバブル)もあります。
クロスバイク、マウンテンバイク、自動車にも使われています。
高い空気圧を維持できますが、太いため、自転車には向いていません。
ガソリンスタンドで空気を入れられますが、車用のものを自転車に使うとバーストすることもあるので、注意しましょう。
自転車のタイヤの空気が抜ける!虫ゴムの交換方法
自転車のタイヤの虫ゴムはどうやって交換したらいいでしょう。
1.虫ゴムバルブの蓋を取り、空気を入れながら漏れているか確認します。
虫ゴムから漏れることが多いので、わかりやすいです。
2.蓋下の口金を外します。
中の空気が出てきますが、気にしないでください。
口金を外すと、虫ゴムバルブが出るので外します。
3.劣化を確認しましょう。
4.劣化していたら虫ゴムをすべて外します。新しいゴムを入れられるよう、不要なものを取り除きましょう。
5.新しい虫ゴムを入れてください。結構、力が要ります。
6.段差がある場所まで、しっかりと虫ゴムを入れます。
7.しっかりと入れたら、元通り組み込みます。
虫ゴムバルブの切れ目と出っ張りを合わせて、しっかりと差し込んでください。
8.タイヤに空気を入れましょう。
虫ゴム部分から空気が漏れていれば、口金を絞めなおしてください。
漏れていないことを確認して蓋をして交換完了です。
新しい虫ゴムは硬いです。
時間とともに密着してくるので、数日たったら確認して絞めなおしてください。
口金が緩いと空気漏れの原因となります。
虫ゴムの種類や寿命
自転車のタイヤの虫ゴムは、輪ゴムのような色は天然ゴム、黒は合成ゴムでできています。
天然ゴムは劣化が早く密着度が高い。
合成ゴムは劣化は遅いが密着度が低い。一長一短です。
性能差はないので、どちらを使用しても問題はないです。
常に圧力がかかる部分なので消耗品です。
安いものなので、年に数回は交換してください。
意外ですが、自転車部品にすると虫ゴム、釣り道具にするとウキゴムとして使えます。面白いですね。虫ゴムにサイズはありません。
屋外に置いている自転車で、タイヤは空気いっぱいの状態だと3ヶ月が目安で、ゴムが劣化します。
室内に保管しても半年くらいでやはり劣化します。
屋内保管で乗らないときは、タイヤの空気を抜いて、圧力をかけないように壁にかけた状態で保管しても、1年は持ちません。
消耗品と思って、交換してください。
空気をいっぱい入れていても、チューブから多少の空気は漏れるので、週に一度、空気圧を点検する習慣をつけましょう。
虫ゴム不要。タイヤの空気の抜けを防ぐスーパーバルブ
日本で一般的に使われている自転車のタイヤの虫ゴムは、ストッパーとバルブを兼ねた合理的な構造ですが、ゴム管の耐久性が低くメンテナンスもまめにしなくてはいけません。
この欠点を補うスーパーバルブというのがあるのですが、ストッパー部分は、やはりゴムなので、耐久性がすごくいいというわけではないです。
内部のバルブには、シリコンゴムが使用されているので、こちらはゴムより耐久性があります。
スーパーバルブは切り下記がないため、空気を入れる際の抵抗感がありません。
携帯用ポンプを使うときにも、しっかりと空気を入れられそうです。
週5日使用するママチャリで比較しましたが、空気が減っておらず、空気漏れが少ないことがわかりました。
スーパーバルブの利点は、空気を入れるのが楽、空気が抜けにくいということです。
逆に難点は、構造上修理ができないので、不良品や使えなくなったときは、バルブごと交換する必要があります。
スペアを含めて多めに用意しておくほうがよさそうです。
自転車のタイヤの主なパンク原因
虫ゴムを使っている自転車のタイヤがパンクすることもあります。
前輪がはねた異物を、前輪より重い後輪が踏んでパンクをするなど、後輪はパンクしやすいです。
また、雨で異物とタイヤ双方が濡れている場合、ゴムでできているタイヤには食い込みやすくなるため、パンクが発生しやすくなります。
異物が刺さった時すぐにパンクしなくても、後日走っているときに貫通してチューブまで傷つけることがあります。
帰宅後、タイヤに異常がないか確認する習慣をつけましょう。
画鋲や釘など鋭利な遺物が刺さることが多いため、蚊刺しバンクといいます。
タイヤの空気圧が不十分で柔らかいタイヤの場合は、大きな石や岩などが食い込むことでパンクすることもあります。
やはり前輪より後輪で起こりやすいパンクです。
天然ゴムはプチルゴムより伸びるので、この種のパンクは起こりにくいです。
蛇が2つの牙でかんだように見えることから、蛇噛みパンクといいます。
別名、リム打ち、スネークバイト、ピンチフラット、リムピンチ、またはリムカットともいいます。
自転車のタイヤの空気が抜けやすいのは虫ゴムが原因!? まとめ
私も学生時代に乗っていたママチャリが、虫ゴムが原因でタイヤの空気が抜けていた事があります。当日は原因もわかりませんので、自転車屋さんに修理をお願いしていました。
どんどん便利な世の中になっていますので調べれば、知る人ぞ知るものなどがありそうですね。
英式バルブを使用されている方は、予備の虫ゴムを備蓄しておくと良いですね。