自転車走行中にパンッ!という音が鳴れば、タイヤがパンクしたのだと気づくことができます。
しかし、パンクに気づかないまま走り続けると自転車はどうなってしまうのでしょうか。
今回は、そんな自転車のパンクについてお話します。
また、自転車のパンクを予防する方法もご紹介しますので、試してみてください。
自転車のパンクに気づかないまま走り続けると・・・①
自転車のパンクに、気づかないまま走り続けると大変なことになります。
そもそも、自転車のパンクはどのような原因で起こるのでしょうか?
空気が減ってくると、タイヤの内部に隙間が出来てきます。
その状態で走行を続けていると、バルブを中心にチューブがねじれてしまいます。
そして、この空気が減っている状態で走行を続けた場合、摩耗してタイヤに穴があいてパンクしてしまうのです。
チューブを取り出してみると、しっかり折り目がついていることを確認できます。
バルブはリム(車輪)に固定されているので、どんどんチューブがねじれて集まってきてしまいます。
自転車を走行していて、一定のリズムでガタン!と感じたことはありませんか?
これは、チューブを打ちつけているので、打ちつけられた部分は薄くなり、伸びきってしまうのです。
これだけ薄くなっていると、少しの衝撃で穴があいてしまいます。
このようにして、自転車のパンクは起こってしまいます。
自転車のパンクに気づかないまま走り続けると・・・②
自転車に十分に空気が入っていない状態で走行し続けた場合、チューブが延びてしまいます。
伸びたチューブを無理に折って、タイヤの中に入れると、また折り目で穴があいてしまいます。
ですから、パンクしたまま走行し続けていると、ついにはタイヤが外れ、リムを傷つけてしまうこともあります。
街中には、掲示板や建築・工事現場などがあります。
そういったところでは、ガビョウや釘などの鋭いものがよく落ちていて、タイヤに刺さってしまうことがよくあります。
そのことに気づかない人もいますが、何か刺さっているのに気づいた場合は、すぐに抜いてください。
自転車屋さんに、鋭いものが刺さったまま向かい、抜いてもらおうとする人もいますが、これは良くありません。
見つけたら、その場ですぐに抜いてしまうのが正しいです。
抜かないでいると、鋭いものが刺さった箇所が、接地するたびに深く刺さり、新しい穴をあけてしまうのです。
こうなると、パンク修理どころではなくなり、タイヤごと交換することになってしまいます。
ですから、タイヤに何か刺さっている場合には、その場で刺さった物を抜きとってから、自転車に乗らず自転車屋さんに向かってください。
すぐには気づかない?音の鳴らないパンクの種類
もし、自転車を走行中にパン!と音がしたのなら、パンクに気づきますが、音の鳴らないパンクの場合、なかなかパンクしていることに気づかないものです。
この、音の鳴らないパンクは、どのようにして起きているのでしょうか。
よくあるパンクで、蚊刺しパンクというのがあります。
これは、後輪によく起こるパンクの種類で、走行中に路面に落ちている釘やガラスの破片等の鋭いものがタイヤに刺さり、チューブまで到達して穴があくことで起こります。
鋭いものがタイヤに刺さったままでも、チューブまで到達していないのであれば、鋭いものを取り除いてあげることで、蚊刺しパンクを未然に防ぐことができます。
そのほかにも、ヘビ噛みパンクというパンクもあります。
これは、オフロードの走行時に大きな石や岩を乗り越えたときや、街乗りのときは、段差に乗り上げたとき起こります。
段差を乗り越えたときに、強い衝撃がリムに加わり、タイヤにヘビが噛んだような2つの小さな穴が出来てしまうパンクです。
このパンクは、空気圧が低いと起こりやすく、加重のかかりやすい後輪によく起こります。
また、ニップルパンクという種類のパンクもあります。
これは、リムテープが高圧になっているチューブに押され、ニップルの溝で亀裂が入り、チューブが溝が当たることで起こるパンクです。
このように、パンクにもいろいろな種類がありますが、パンクはタイヤではなくチューブに穴があくことで起こるのです。
空気圧を適切に保って自転車のパンクを防ごう
自転車のパンクが起こっていても、気づかない人がいます。
パンクの主な原因は、空気圧不足によるリム打ちパンクです。
リム打ちパンクを防ぐために、いつもタイヤの空気圧を適正に保つように、注意してあげてください。
逆に言うと、空気圧を適正に保つだけで、パンクする確率が確実に下がるのです。
適正空気圧は、タイヤごとに決められていて、タイヤの側面に必ず表示されています。
ですから、一週間に一度はタイヤの空気圧をチェックしてください。
空気圧は、エアゲージ(空気圧計)つきのフロアポンプで調節しましょう。
空気の入れ方は、まずポンプで少し多めに空気を入れて、単体のエアゲージを使って、目的の空気圧まで空気を抜いていくのが正しい方法です。
ただ、シティ自転車によく使われている英式バルブは、空気圧のチェックができませんので、「これくらいの硬さかな?」という感覚で大丈夫です。
この感覚は一度、自転車屋さんで教えてもらうといいでしょう。
また、エアチェックアダプターを使って、英式バルブから米式バルブに変換して、空気圧の計測と調節ができるようにする方法でもいいですね。
タイヤにするべきパンク予防法
自転車のパンクはよく起こることですが、パンクを予防する方法はもちろんあります。
タイヤに何か異物が付いている場合は、すぐに異物を取り除いてください。
自転車のタイヤに何か異物が付いていると、カチカチと音がしたり、タイヤの回転に合わせて振動が伝わってきたりします。
音や違和感が出るので、異物に気づかない人は、あまりいないのではないでしょうか。
この異物というのは、小石の場合もあれば、ガビョウや割れたガラスなどの場合もあります。
タイヤに張り付いたガムが異物をくっ付けてしまうこともあります。
自然に取れることもありますが、しっかり食い込んでいる場合は、深くタイヤに食い込んでいきます。
チューブまで到達すると、パンクしてしまいます。
そのため、異物に気づいた時点で、すぐに異物を取り除き、貫通パンクするのを防ぎましょう。
走行後はできるだけタイヤをチェックし、異物がタイヤの表面に食い込んでいないか、亀裂が入ってないかをチェックしましょう。
できるなら、ブラシやウェットティッシュなどでタイヤの汚れを取って、きれいにしてあげましょう。
ヒビなどを見つけたら、タイヤ自体を交換しましょう。
チューブやリムテープの交換でパンクを防ぐ
自転車にパンクはつきものですが、チューブやリムテープの交換などでパンクを防ぐことができます。
タイヤは、痛みや摩耗していることが見ただけで分かります。
表面が傷んでいたり、ヒビが入っていたり、すり減っていたりしている場合は、交換しましょう。
中のチューブやリムテープも、半年に1回は交換しましょう。
チューブは、タイヤの中でタイヤ内側とこすれて磨耗しています。
リムテープは、チューブの圧力に押されてデコボコができ、そのデコボコがチューブを磨耗させているのです。
この磨耗が原因のパンクが一度発生すると、その後連続して原因不明のパンクが何度も発生すします。
そのため、定期的に交換するほうがいいのです。
交換するタイミングは、走行距離によって変わってきますが、最低でも1年に1度ぐらいは交換しておきたいところです。
定期的に交換するのは、なんだかもったいない気もしますが、忙しいときなどにパンクして困るよりはマシだと思います。
音のしないパンクは気づかない人が多いです。
もっと大きな事故につながる可能性もありますので、日ごろからタイヤチェックをすることが大切になります。
タイヤのパンク予防
パンクの予防とはつまり、パンクの原因を無くすことなのです。
原因がなければ、パンクは起こりませんよね。
今回ご紹介したことを習慣にすれば、パンクの確率は下がります。
もちろん、気を付けていてもパンクをしてしまう可能性はありますので、パンクの予防法に加えて、パンクの修理法を調べておくと良いかもしれません。