段差を越えよう!トライアルに必須の自転車テクニック

トライアルに必要なテクニックの一つとして、段差の上り下りがあります。

段差の上り下りは、一度は挑戦したことがある方は多いかもしれません。
しかし、40cm以上の段差を無知で上るのは難しいです。

今回はそんな自転車で段差の上り下りをするテクニックをご紹介しますので、しっかりと方法を覚えた上で実践してみてください。

自転車で段差を越える!まずは前輪乗せ

自転車で段差を乗り越えるには、ある程度の技術とコツを掴む必要があります。

まずは後輪が壁に当たったとき、角にクランクやガード部分が接触しない30~40cmくらいの段差に前輪を乗せる練習をしましょう。

速度は小走りと同じくらいで、前輪のタイヤを押し潰すように軽く身体を沈め、タイミングを計ります。

ほぼ自分自身の感覚に頼るしかありませんが、ここぞという瞬間に腰を引いて、後輪へと一気に負荷を掛けます。

そして、ハンドルを前方に投げ出して下さい。
自転車そのものを押し出すようなイメージで行えば、やりやすいかと思われます。

前輪が段差の角を通過したら、身体を起こします。
そのまま勢いを殺さず、重心を前輪に移すことが出来れば、スムーズに段差に上がれるでしょう。

もしかすると、後輪も乗せられるかもしれません。

ただし、助走からのフロントアップを行うことが出来るのは、ガードがぶつからない高さの段差までと限られています。

それ以上の段差では、衝突や転倒などの事故が発生する可能性があるので、くれぐれも気を付けて下さい。

シーソー型の段差登り

自転車の後輪を壁にぶつけずに段差へと乗せるには、まず前輪と同様に、助走からのフロントアップを練習します。

それが出来るようになったら、今度は前輪を段差の角の近くに持って行けるように、ハンドルを操作する練習をして下さい。

コツを掴んだら、前輪を置くのと同時に身体を伸ばし、前方に負荷を掛けていきます。

このとき、足を軽く曲げておくと、浮いた後輪に当たりません。

自転車を押し出すように動かすことがポイントですが、力を入れすぎると段差と接触してパンクを引き起こす可能性があります。

また、この方法は長めに助走を付けなければならない上に、一定速度を維持出来るだけの距離が必要となります。

慣れないうちは、後輪を上手く引き上げられないことが多いかと思われます。
そんなときは、助走を付けて走ったら、ブレーキを掛けないで、前輪と後輪を一気に持ち上げてみましょう。

身体の重心を前後に移動させれば出来ますが、後輪に関してはハンドルを押し込むような感覚を身に付ければ、スムーズに持ち上げられるようになります。

短い助走でも自転車で段差に登る方法:準備編

助走をつければ、自転車でも難なく段差に上がることが出来ますが、高さによってはぶつかってしまい、上手く登れなくなる可能性があります。

そこで、なるべく助走する距離を短くした状態で、スムーズに上がる技術を身に付けましょう。
ペダルを漕ぎながら段差を登るためには、「足合わせ」のコツを掴まなければなりません。

具体的に言うと、前輪を段差の角の辺りに乗せたとき、利き足の方のクランクが前に出ている状態にする必要があります。

思い通りの位置に自転車を向かわせたら、そこからクランクを空回りさせないように気を付けつつ、ノッチの場所がずれないように、ゆっくりとバックしていきましょう。

利き足の方にあるクランクが、水平になるところまで下がって下さい。
そして、その位置を忘れないように、ハブの辺りに目印として石などを置くか、線を引いておきましょう。

位置が決まったら、準備は完了です。

あとは、フロントさえきちんと持ち上げられれば、その位置からスタートして、クランクを一回転させるだけで、目標地点である段差の角に乗せられます。

短い助走でも自転車で段差に登る方法:実践編

コツを掴めば助走が短くても、自転車で段差に登ることが出来ます。
まずは何回か繰り返して練習を行い、慣れてきたら、いよいよ本番に突入します。

あらかじめ決めておいた位置から、ノッチがずれないように気を付けながら助走を開始します。

走り出したら、利き足とは反対側の足が前に来るタイミングで、前屈みになるように上半身を沈み込ませて下さい。

そして後輪へと負荷を移動させながら、ハンドルを手前に引いて前輪を持ち上げましょう。
足と足の間を自転車が潜り抜けるようなイメージでやってみると、上手くいきやすいかもしれません。

あとは、利き足が元の位置に戻るタイミングと同時に、前輪を段差の角に乗せて下さい。
このときに上半身を起こして、ハンドルに覆い被さるような格好になっていることが理想です。

前輪を乗せてからは、段差上りを行えば、そのまま進むことが出来ます。

ただし、不慣れなうちは後輪を段差にぶつけてしまい、パンクを引き起こすことが多いかと思われます。
前輪を乗せられるようになったら、後輪をパンクさせずに持ち上げる練習も行って下さい。

ステアケースという段差の登り方

自転車で段差を登る方法のひとつに、ステアケースと呼ばれるやり方があります。
シーソー型とも言い、クランクを半回転させれば段差に上がることが出来ます。

通常の方法と異なるのは、助走の速度を気にする必要がないということです。

利き足とは逆のクランクを前に出して、段差の高さよりも少し足した距離に差し掛かったら、ハンドルに上半身を被せた状態でクランクを漕ぎましょう。

この体勢と動きには、前輪を持ち上げる反動を付けながらタイミングを掴むという、意味合いも込められています。

クランクを漕ぎながら、腰を引いて下さい。
ただし、段差が高くなるほど次の動作に移るまでの間隔が短くなるので、もしも間に合わなければあまり腰を引かず、腕力で前輪を持ち上げると良いでしょう。

ですが、疲れやすくなるので気を付けて下さい。

前輪は、角に近い位置に乗せて下さい。
このタイミングで、利き足の方のクランクが前に来ていない場合は、漕ぎ出したときの距離が違います。

また前輪を乗せると同時に上半身を起こしますが、ガードや後輪が段差に当たってしまったのなら、起き上がるタイミングが遅いということになります。

身体を起こすとともに、後輪を引き上げましょう。
この間に、ブレーキは掛けません。

無理に使うと、体力を必要以上に消耗してしまいます。

自転車に乗りながら段差を下りる方法「沿わし下り」

自転車に乗った状態で段差に登ったら、当たり前ですが下りなければなりません。

下りながらトリッキーな技を決めるのも良いのですが、基礎である「沿わし下り」をきちんとマスターしてから挑戦して下さい。

ゆっくりと段差に近付いていき、下りるタイミングで両腕を伸ばします。

ハンドルは動かさず、真っ直ぐにした状態を保って下さい。

下っていくときは勢いが付きやすくなるので、恐怖感や不安感から、ブレーキを強く掛けたくなるかもしれません。

ですが、そちらの方がかえって危険なので、落ち着いて腰を低くしたら、重心を移動させないように速度をコントロールします。

特にフロントブレーキは、触らないようにしておきましょう。

前輪が無事に地面と接触したらもう大丈夫ですが、油断すると転んだりしてしまう可能性があります。
スピードの調整をしっかりと行い、焦らず後輪を下ろしていきます。

後輪が地面に付いたことを確認したら、完全に下りることが出来たと見なして良いでしょう。

何度も練習を重ねよう

今回は、自転車で段差を上り下りするテクニックをご紹介させていただきました。

しかし、一度で成功させコツをつかむのは難しいと思います。
何度も何度も練習して、出来るようになりましょう。

尚、練習の際は通行人の邪魔にならないようお気を付けください。