通勤や通学で自転車を利用している人は多いのではないでしょうか?
風のない晴れた日は気持ちよく運転できますが、強風の日となったら転倒の危険もあり、体力的にもきつくなってきますよね。
そこで今回は、強風の日に自転車で転倒しないコツをご紹介します!
自転車は強風の影響を受けやすい
家を出るときは風が弱かったのに、走り出すと走行も辛くなるくらい風が強くなることもあると思います。
自転車はプロでも短い時間で発揮できる出力は1000Wであり、峠を越える約30分の間の平均出力は340Wくらいです。
車などで使われる馬力は、1馬力で735.5Wなので、1000Wでも1.3馬力で、340Wとなると0.45馬力しかありません。
現行の50ccの原付でも4.5馬力は出せ、ワットに直すと約3300Wとなるわけですが、それと比べることで自転車のパワーは、とても少ないことが分かると思います。
走行で重要になってくるのはパワーウエイトレシオ(出力重量比)ではあるのですが、出力の差からいって、自転車が原付や車に勝つことはできないでしょう。
また出力が少ないことは、外的要因の影響を強く受けてしまうことを意味します。
外的要因というのは、風や勾配のことです。
そして、少ない出力を無駄にしないためにも、機材の抵抗を低くすることも重要になりますが、外的要因に比べれば、機材の抵抗の影響は少ないと言えます。
それほど自転車は風の影響を受けやすく、強風によって転倒してしまうこともあるくらいです。
風速何メートルまでなら自転車を快適に運転することができる?
走行する前に風の強さを確認するなら、天気予報アプリなどでチェックしましょう。
そこに表示されるのは風速ですが、風速何メートルで、自転車にどのような影響があるのか確認していきましょう。
<風速0メートルから1メートル>
身体で風を感じることがないくらいの環境です。
風に邪魔されることなく進めるので、自転車の性能をもっとも発揮できる環境だと言えるでしょう。
ペダリングもスムーズで、どこまでも走行したくなることでしょう。
<風速2メートルから3メートル>
ロードバイクであれば、何か感じるというくらいで走行に影響はありません。
精神的にも影響を受けることはないでしょう。
風を感じるだけで、自転車の走行に支障が出ることはないと思います。
また、ビンディングペダルであるなら、無風と同じような走行をすることができるでしょう。
<風速4メートルから6メートル>
向かい風になると、ややしんどくなります。
ペダルが重たくなりますし、身体も風の影響を強く感じることでしょう。
それでも、力任せにペダルを回して進むことは可能です。
<風速7メートル以上>
はっきりとした強風です。
風速8メートルを超えると、家にいても強風であることが分かりますし、そのような状態で自転車を走らせていれば、転倒してしまうことがあります。
前傾姿勢になっても風の影響が強いので、走行を控えるようにしましょう。
ディープリムホイールの自転車は強風に弱い?
ディープリムホイールは、高速巡航に有利だと言われています。
また、ディープリムは見た目が格好良いこともあるのですが、致命的なデメリットがあります。
自転車が、横からの風に弱くなってしまうことです。
前後50mmのディープリムを装備して横からの強風を受けては、転倒するんじゃないかというくらいの力を、瞬間的に受けることになるので要注意です。
それでも自分だけで転倒することは、大した問題ではありません。
大きな問題になるのは、転倒したときに誰かを巻き込んでしまうことです。
そうなると、自分だけでなく他人も怪我をさせてしまいます。
ディープリムは自分が好きで使っていて、ディープリムで自分が怪我をすることは自己責任だと言えますが、巻き込まれる他人は、たまったものではありません。
そのため、強風の日にはディープリムの使用は控えるようにしましょう。
強風がよく発生する地方に住んでいる場合は、ディープリムの使用は不向きと言えるでしょう。
またエアロフレームも、ディープリムのように横から見ると太く見えるので、横風の影響を受けやすくなるので注意してください。
できるだけ強風の影響を受けず、転倒しないコツ①
強風で転倒しないためのコツのひとつは姿勢です。
風が吹いているときは、風の影響を受けないような姿勢で自転車に乗車しましょう。
基本的には前傾姿勢をしましょう。
前から見たときの面積が小さくなるような姿勢を取ってください。
風に強くなるポジションには、いくつか確認するべき点があります。
まず、脇を締めて肘をきっちり曲げるようにしましょう。
そうすることで自然と前傾姿勢を作ることができて、姿勢を低く小さくすることができます。
肘をきっちり曲げることが一番大切なるので、意識してください。
そして、ハンドルはしっかり握りましょう。
4本の指と親指で輪を作るような掴み方、いわゆる猿握りをしてください。
それに対して、ブラケットの先を持つような握り方では、強風の瞬間的な力に対応できないので、強風時にはブラケットの先を握らないようにしましょう。
また、ブラケットの先を握っていると、脇が開いて、さらに肘が伸びてしまうので上半身が立ってしまい、風の影響を受けやすくなってしまうので注意してください。
できるだけ強風の影響を受けず、転倒しないコツ②
強風時でも転倒しないコツとしては、シフト操作を頻繁に行うことも重要です。
強風では、普段よりも風に対応していくことが重要になります。
猛烈な風が吹いても力んで頑張るのではなくて、ギアを軽くして走行できるようにすることが大切です。
身体で風を感じて、積極的にギアを変えていきましょう。
ロードバイクなら22段変速のものもあるので、細かく変速しなくてはもったいないです。
強風が吹いていては自転車の走行が難しくなってしまうわけですが、前向きに考えるなら、トレーニングできると考えましょう。
それは走行のコツというよりは、メンタルを良い状態に保つためのコツです。
向かい風というのは、何もしていなくても負担がかかる絶好のトレーニング環境です。
強風に対応するための姿勢や、ギア操作を練習することができるでしょう。
また、基礎体力やパワーを鍛えて練習していけば、次の強風では、より速く走行できるでしょう。
そのような向上心を糧にして、走行を楽しめると思います。
強風の日は置いている自転車の転倒にも注意!
強風の日、駐輪場に置いていた自転車が転倒していたということが頻繁にあります。
自転車が倒れることで自転車が壊れてしまうこともあるので、置けるなら室内に自転車を置きましょう。
それが不可能なら、自転車が転倒しないような工夫をしましょう。
方法としては、柵や門にロープで自転車をくくり付けましょう。
必要になるのはロープだけなので、安価な転倒対策できるのがメリットです。
100円ショップに行けば、ロープを簡単に手に入れることができるでしょう。
また、ロープは窃盗防止にもなるのでおすすめです。
周りに塀などがない場合は、自転車スタンドを用意しましょう。
自宅であればアンカーを打ち込んで、自転車スタンドを固定してしまいましょう。
そうすれば、安定感が抜群に良くなるので、安定した駐輪ができるでしょう。
それから、自転車スタンドはL字型がおすすめです。
L字型なら設置が簡単で、車輪をがっちり固定できて、ものによっては、マウンテンバイクの太いタイヤに対応していることもあるので使いやすいです。
強風の日はトレーニング日として考えるのもあり!
今回は、強風の日に自転車で運転するコツ、また転倒しないコツをご紹介しましたが、実行できそうなものはありましたか?
強風の日は、できれば自転車を運転しない方がいいですが、どうしても自転車に乗らなければならないという方もいますよね。
やはり、自然には逆らえません。
いっそのこと、トレーニング日として考え、気を引き締めて運転するのもいいかもしれませんね!