自転車を送りたい!宅配料金や梱包について

引っ越し先に自転車を持っていく場合、あなたならどうしますか?
自分で乗って行くのが難しい距離だと、どうにかして運ばなければなりませんよね。

そういった場合に、自転車を宅配で運ぶことはできるのでしょうか。
その際はどのように梱包すればよいのでしょうか。

今回は、そんな自転車を送る手段についてお話しします。

自転車を運ぶ3つの手段

遠出をしてサイクリングを楽しんだり、遠距離で開催されるイベントに参加したいときは、自転車を目的地まで運ばなければなりません。

そんなときには、どのような方法を取れば良いのでしょうか。

手段としては「自動車」「その他の交通手段」「宅配便」の3つがあります。

自動車は、そのまま自家用車に積み込んでいけば運べます。

他の乗り物を使う場合は、自転車を一旦分解してから、輪行袋と呼ばれる専用の袋に入れて、公共機関を利用します。

自転車だけ先に送ってしまいたいなら、宅配便を使いましょう。
ただし、3つ目の「宅配便」に関しては、車輪の取り外しが出来るスポーツタイプの自転車のみとなっています。

なお、直接持って行くのではなく、専用のサービスを使います。
有名なものは「シクロエクスプレス」「カンガルー自転車輸送便」「サイクリングタッグ」の3つです。

どれを利用するにしろ、運んでいる最中の衝撃による破損を防ぐために、きちんと梱包を行いましょう。

「シクロエクスプレス」の宅配や梱包について

自転車を遠くまで運びたいときは、宅配サービスを利用しましょう。

今回は、そのうちのひとつ「シクロエクスプレス」についてお伝えします。

シクロエクスプレスとは、コーワ株式会社と佐川急便が組んでいる、自転車専用の宅配サービスのことです。

申し込みはネットから行い、手続きが済むと専用のダンボールが届きます。
そこへ自転車を入れると、業者が取りに来て、目的地まで運んでくれる仕組みになっています。

料金は運ぶ距離にもよりますが、例を挙げれば、関東から関西は片道で3,900円、沖縄まで延ばすと9,000円となります。
往復にすると倍になります。

クレジットカードも使えるので、現金で支払えなくても大丈夫です。
なお、専用のダンボールも3,400円ほどの費用が掛かりますが、これは使い捨てではなく、1~2往復は同じものを使用することが出来ます。

また幅と高さ、奥行きを合わせた数が240cm以内になっているなら、普通のダンボールやハードケースでも構いません。

輪行袋は使えないので、気を付けて下さい。

5万円までの運送保険には加入済みで、それとは別に1口100円から、最高10万円まで補償してくれるオプションが存在します。
運ぶ自転車の梱包は、前と後ろのタイヤを外した後、サドルを取り外して下さい。

西濃運輸の宅配サービスと梱包方法

カンガルー自転車輸送便とは、西濃運輸が行っている自転車専用の宅配サービスです。

イベントを開催している人達と組んでいた場合は、「イベント便」と名称が変わります。

ネットで申し込めば、専用のハードケースが送られてくるので、そこに自転車を入れましょう。
後は、引き取りに来てもらうのを待つだけです。

ケースは、買い取るかレンタルにするのかを選ぶことが出来ます。
また、3辺が280cm以内で、重さが30kg以内なら、別のダンボールやハードケースでも大丈夫です。

ただし、輪行袋は不可とされています。

料金は往復を頼めば、1,000円ほど割り引かれます。
クレジットカードも使えます。

イベント便の場合は、会場に特設ブースが設置されているので、そこから自宅へと自転車を送り届けてくれます。

なお、配送中に自転車が何らかの理由で破損していても、基本的に自己責任となり、会社側は負担をしません。

梱包については、まず前輪とサドルを外し、フレームを先に入れてから、空いたスペースに前輪とサドルを入れます。
ハンドルを傾けると入れやすくなるでしょう。

入れる箱を自分で用意する場合、ダンボールかプラスチックで出来ているもの、またはハードケースを使いましょう。
中に衝撃を吸収するための、クッションのような素材が使われているものを使用して下さい。

薄手のパックや一部分だけを包んでいると、引き受けてもらえません。

「サイクリングヤマト便」の宅配料金や梱包について

JCAと呼ばれている日本サイクリング協会と、クロネコヤマトが組むことで行っている、自転車の宅配サービスが「サイクリングヤマト便」です。

ただし、利用するにはJCAの会員となっており、さらにサイクリングタッグを所持していなければなりません。

全国にあるヤマト運輸の営業所で受け付けているので、電話を掛けるか、直接持って行きましょう。

ダンボールやハードケースは使えません。
布製の輪行袋を使って下さい。

料金は、ヤマト便の60kgサイズとして扱われます。
割引などはないようです。

クレジットカードの使用については、担当しているドライバーに聞いてみましょう。
営業所によっては、そもそも制度を把握していないこともあるので、サービスセンターに連絡を入れるのが、確実かと思われます。

梱包する際は必ず分解してから、フレームなどをタオルやエアクッションなどで包み、外からの衝撃に耐えられるようにします。
それから、輪行袋に入れましょう。

なお、電動アシスト自転車やタンデムなど、通常の輪行袋に入れられない形をしている自転車は、対象外となっています。

サービスを利用する前に、自分の自転車がどのようなものなのかを、改めて確認しておきましょう。

その他の自転車宅配サービス

自転車の宅配サービスには有名なものが3つほどありますが、それ以外にも、まだ色々なサービスが存在します。

佐川急便が行っている「しまなみ海道手ぶらサイクリング」は、しまなみ海道でサイクリングを行う人のみで、さらにこのサービスと組んでいるホテルの利用者限定という、対象を絞ったサービスです。

愛媛県の今治市と広島県尾道市の間に限り、荷物を別の宿へと運んでくれます。
希望するなら、いくらかの費用と専用の箱を使うことで、自宅まで届けてくれます。

やや割高と感じるかもしれませんが、利用すれば、とても便利になるでしょう。

「バイポタ」は、何らかの大会に参加する際、会場までロードバイクなどの競技用の自転車と、それに使う道具を往復で運んでくれます。

箱には詰めず、丸ごと運んでくれるので、分解や梱包といった作業が必要ありません。

ですが利用するには指定された場所まで持って行かなければならず、引き取りに関してもその場所までと決められているため、利用者は限られます。

料金も高額ですが、準備の手間が掛からないというのは大きなメリットと言えるでしょう。

※バイポタは、2017年の初めに営業を休止しています

自分で自転車を運ぶなら輪行袋を使おう

宅配サービスを使わず、自分で自転車を運ぶ場合は輪行袋を使いましょう。

輪行袋にも正しい梱包方法があるので、今回はそれをお伝えします。

まず用意するものは「輪行袋」「エンド金具」「カバー」です。

最初にフロントのギアをアウターに、リアのギアをトップに入れ、ブレーキを外します。

ライトやサイクルコンピューター、ドリンクボトルなども取り外して下さい。
そしたら、いよいよ分解作業に入ります。

自転車を逆さまにして、クリックリリースレバーを開き、ホイールを真上に引き上げ、車輪を外しましょう。
後輪が外れないときは、変速機を後ろに引っ張り、車輪を持ち上げれば外れます。

次に、エンド金具を後輪部分に取り付けます。
地面とエンド金具が触れ合った状態で、固定されるように調節して下さい。

そして、クランクをチェーンステーと平行になるように合わせ、各部分にカバーを被せましょう。
カバーを被せたら、フレームを車輪で挟み込むような形でダウンチューブ・シートステー・サドルにベルトを巻き付けましょう。

これで輪行袋に入れられます。

輪行袋に自転車を置いたら、ショルダーベルトを側面の穴から通し、チェーンステーに巻き付けます。
反対側は、ヘッドチューブに巻きましょう。

ベルトは、フロントフォークの先端に届くくらいの長さが最適です。
後は袋を引き上げ、全体がきちんと収まったら、ドローコードを引っ張れば出来上がりです。

自分で袋に入れて運ぶ場合は・・・

輪行袋にスマートに入れるのは、慣れていないと少し難しいです。
このため、初めて袋に入れる人は、上手く入れることができなかったり、時間がかかったりする場合があります。

時間ギリギリになって焦ることのないように、輪行袋を利用する際は、時間に余裕をもって行動することが大切です。