通勤にロードバイクなどの自転車を使っている人が増えています。
満員電車で心身共にすり減ってしまうよりも、同じくらいの時間であれば、エクササイズにもなる自転車通勤の方がはるかに健康的ですね。
しかし、天候に左右されることは確かで、特に台風のときは危険を感じます。
そこで今回は、台風などの悪天候時の自転車通勤について考えてみましょう。
ロードバイクなどで通勤するメリット
台風時の自転車通勤の注意事項のお話の前に、まずはロードバイクなどの自転車で通勤するメリットからお話していきます。
自転車通勤の最大のメリットは、通勤時の渋滞などのストレスが掛からないことではないかと思います。
朝のラッシュアワーときの電車はまさに「おしくらまんじゅう」状態で、正気の沙汰とは思えません。
仕事の前に、1日のエネルギーを全て使い果たすかと思うくらい過酷なものです。
また、マイカー通勤をしている人もいると思いますが、朝は渋滞が付きものですから、時間にかなり余裕をもって自宅を出ないといけませんし、時間が読めないのも大きなデメリットでしょう。
まして今のご時世ですから、会社がガソリン代まで負担してくれるとは限りませんしね。
その点、自転車通勤は、満員電車も渋滞も関係ありませんし、お金も掛かりません。
自分の走れるペースさえ分かっていれば、時間もしっかり読めます。
しかもロードバイクなどのスポーツ自転車なら、思っているよりも快適に走れるので距離が稼げます。
現在、電車で1時間かけて通勤しているとすれば、ロードバイクなら25~30km先まで行けると思います。(もちろん個人差はありますが)
デメリットは天候に左右されることですが、よほどの悪天候なら公共交通機関で通勤すれば良いだけの話ですから、大きなデメリットは無いと思います。
ロードバイクなどで通勤したときの効果
自転車運動はダイエットに効果があることが実証されており、近年、注目が集まっています。
特にロードバイクなどのスポーツ自転車は、軽い力でも快適に漕げるため、ブームになりつつあります。
自転車での運動は有酸素運動と言って、脂肪燃焼効果の高いエクササイズになります。
しかも、同じ有酸素運動であるウォーキングやランニングに比べ、全身を使う運動なので効果が高いとされています。
まして、これが通勤となれば毎日のことになりますし、あくまでも目的は通勤なので、「ダイエットするぞ」と意気込まなくて済みます。
通勤時のストレスがなくなる上に、ダイエットやエクササイズにもなるのですから、自転車通勤は良いことずくめではないでしょうか。
ただ、先ほどもお話しましたが、問題は台風などの悪天候時ですね。
公共交通機関を使用するのが一番ですが、それでも通勤したいという人もいると思いますので、次項から注意事項をお話したいと思います。
台風などの悪天候時に通勤するときに注意すべきこと
ロードバイクに限らず、自転車は横からの風に弱いです。
そのため、台風などで強風が吹いているときは前からの風で進みにくいのと同時に、特に軽いスポーツ自転車は横風にあおられて転倒する危険があります。
自分だけの転倒で済むならまだしも、車道などで自動車側に転んでしまったら大惨事は必至です。
また、ロードバイクは溝の少ないスリックタイヤを使用しているので、雨で地面が濡れている日は大変滑りやすい状態になります。
こんな日は傘をさして通勤したいところですが、片手運転はバランスを取るのが難しいですし、そもそも傘さし運転は違反です。
しかも、台風の日に傘は無力ですよね。
台風による暴風で、何が飛んできてもおかしくない状態ですから、けがをする可能性も高くなります。
ここまでお話したので、もうお分かりだと思いますが、台風の日の自転車通勤には良いことがひとつもありません。
よって、台風の日は別の手段で通勤しましょう。
台風時のロードバイクの保管方法
台風の日の通勤は避けるのが賢明であるとお話しましたが、自宅などに駐輪してある自転車は、雨や風から守らなければいけません。
また、暴風で飛ばされてしまい、他人をケガさせてしまう可能性が無いとも言い切れないので対策が必要です。
高価なロードバイクなどは台風時だけではなく、常に窃盗の危険性があるので、日ごろから保管場所に注意しなければいけません。
屋内に入れるのが一番確実ですが、スペースが確保できないこともあります。
そこでおすすめしたいのは地球ロックと言って、柵や木など、根こそぎ抜けない物にチェーンで括り付けておく方法です。
チェーンを切断して持ち去る窃盗団などもいるようですが、チェーンを切っている間に犯人を見つけられる可能性もあり、ただ放置しているよりも効果は大きいです。
ただ、巨大な台風などのあとに、まれに根元からぼっきりと折れている木を見かけるので、暴風雨の際は柵や杭などに括り付けておくのが良いでしょう。
あとは風が強いときは、自転車を寝かせておくだけでも効果があります。
転倒の危険性が無いので、倒れたときにカゴやライト、スポークが破損してしまうことを防げます。
台風のときでも通勤できる自転車ってあるの?
皆さんは電動アシスト付きの自転車をご存知でしょうか?
文字通り電動のモーターが搭載されていて、ペダルを漕ぐ力をアシストしてくれる自転車です。
非力な高齢者の方や女性でも漕ぎ出しや坂道が楽になりますので、とても人気の高い自転車です。
この電動アシスト付き自転車なら、台風時の通勤に使えるかもしれません。
先ほども触れましたが、ロードバイクなどのスポーツバイクは軽いので、風にハンパなくあおられてしまいます。
その点、電動アシスト付き自転車はモーターやバッテリーを搭載している分、車重が重く、ロードバイクに比べれば10kg以上は重いです。
そのため、安定感があるので、転倒の可能性は少ないと思います。
また、例え暴風雨の中でもペダルを漕ぐことさえできれば、アシストはしてくれるので、前に進むことはできます。
通常より時間は掛かるでしょうが、通勤できないということはないでしょう。
時速24㎞まではアシストが働いてくれるので、ママチャリよりもスピードが出ると思って良いですし、通勤向きと言えます。
台風だからと言って会社を休めますか?
当然のことですが、会社や学校が休みにすると判断しない限り、台風でも通勤・通学はしなければなりません。
電車が止まっていようが、自宅の周りが大きな湖と化していようが、大木が道のど真ん中を塞いでいようが、何とかして辿り着かなくてはなりません。
もちろんこれは、飛躍的な意見であり極論ですが、仕事や学校というのは、そういうものだと思います。
以前、ネットに印象的なエピソードがあったので簡単にご紹介します。
入社1年目の社員が台風の日、交通機関がマヒしていたので安全な状態になるまで自宅待機をして、雨風が治まるのを待ってから出社したそうです。
まあ他の社員も自分と同じような状態だろうと思っていたら、ほとんどの人が定時に出社していたそうです。
あとから聞くと、普段より3時間前に家を出た人や、中には前日から会社近くのホテルに泊まった人もいたそうです。
このエピソードから言えることは、台風の情報などは嫌でも目に入ってくるくらい頻繁に流されるものですから、事前に準備ができるだろうということです。
普段からロードバイクで通勤してるから、台風のときも変えないという考えは、少し甘いかもしれません。
多々厳しいことがあるとは思いますが、台風のときに極力安全な出勤方法で、できるだけ早く辿り着ける手段を選択するのが、社会人の努めなのではないでしょうか。
台風の日に自転車に乗るのは危険です!
自転車は、ただでさえ、無防備で不安定な乗り物です。
そのため、台風のような暴風雨に耐えられるような仕様にはなっていません。
特に横風は、想像以上にあおられてしまうものです。
人それぞれに事情があるのは分かりますが、やはり乗らないのが賢明だと思います。