ラレーは、イギリスで100年以上の歴史を持つ自転車メーカーです。
世界各国で展開されていますが、日本ではアラヤ工業が規格・製造しています。
ラレーのロードバイクの特徴は、そのほとんどがクロモリを初めとしたスチール製であるというこだわりです。
クラシカルなスタイルで評判も高い、今回はそんなラレーの自転車をご紹介します。
ラレーのロードバイクは昔から評判が高い
今回は、日本で製造され販売されているラレーブランドの自転車をご紹介していきます。
日本で製造を任されているアラヤ工業は、ツバメ自転車のブランドで、自転車界にも参入してきた鋼管を作る会社です。
自転車部門では、日本で最初にMTBを販売したり、ランドナーなども有名です。
ホイールのリム製造に関しては日本最大手のメーカーであり、ラレーブランドの自転車にも使用されていますし、競輪用のリムを製造しているのは、国内ではアラヤだけです。
他のヨーロッパメーカーと同じく、台湾でのOEM生産ですが、もちろん品質に問題は全く問題ありません。
ラレーはロードバイクのブランドであるCarlton(カールトン)の評判が日本でも昔から高く、今でもクラシカルなスタイルが受けています。
アラヤの高い技術も相まって、日本でも人気のブランドとして長い間君臨しています。
ラレーの評判はロードバイクのCarlton(カールトン)シリーズが高めた
それでは、ラレーで最も評判の良いロードバイク、Carlton(カールトン)シリーズをご紹介します。
現在、カールトンシリーズは完成車4種、フレームセットのみの販売が2種類あります。
ハイエンドモデルの【CRTI Carlton Team TI】は、こちらも大変に歴史のあるイギリスの自転車用チューブメーカー「レイノルズ」のレイノルズ531モリブデン鋼のスチールフレームを採用しています。
また、ラレーは昔からカンパニョーロのコンポを積極的に採用しており、このモデルにも中位グレードではありますが、Potenzaを採用しています。
そして、ここまではヨーロッパのものを結集させていますが、細かいパーツ群は日本製が取り囲みます。
ハンドル・ステム・シートピラーは日東工業、タイヤはパナレーサー、リムはアラヤが担当していますので、正にヨーロッパと日本の技術の結晶のような1台です。
スチール製のフレームながら軽量リムを採用していて、総重量9kgを切っていますので、ヒルクライムなどにもおすすめです。
(参考価格:¥290,000)
シマノコンポ搭載モデルも評判が高い!
ラレーのロードバイク・カールトンシリーズをご紹介していますが、シマノ製のコンポを採用したシリーズも評判が良いです。
【Carlton-F】は、シマノ・105をメインコンポに、レイノルズのレイノルズ631チューブを採用しています。
これぞラレーという、真っ直ぐに伸びたトップチューブの完全ホリゾンタルスタイルに、典型的なダイヤモンドフレームはラレーファンならずとも、「美しい」と唸らせるようなフォルムです。
カーボンフォークを採用しているので、長時間走行も想定されているので、用途は広いです。
(参考価格:¥162,000)
【Carlton-N】は、クロモリフレームのスタンダードとも言えるモデルです。
クロモリにシマノ・ティアグラのフルコンポで10万円台前半は、コスパのジャイアントに優るとも劣らないほどのパフォーマンスです。
エントリーモデルにランク付けされているようですが、それはちょっと失礼かもしれません。
(参考価格:¥120,000)
【Carlton-A】は、補助ブレーキレバーも付いているエントリーモデルです。
とは言え、フルクロモリのフレームに新しくなったシマノ・ソラのフルコンポですから、十分な走行性能は約束されています。
自分の記憶が正しければ、以前このモデルはコンポがリア8速のクラリスだったはずなので、コンポがグレードアップしたことになります。
(参考価格:¥98,000)
ラレーのロードバイク~フラッグシップモデルはこれ
そして、もうひとつ、ラレーのロードバイクを語る上で外せないのが、ステンレスフレームです。
【ラレー CRS(ラレーカールトンステンレスフレームセット)】は、クロモリ同様の防錆性と長期間の仕様に耐えられる強度が、フレームに採用されています。
アメリカの高強度ステンレスの代表的メーカーであるCARPENTER社製のチューブを採用しており、ラレー本来の細身でスタイリッシュなフォルムは崩していません。
ラレーの日本展開は、2016年にカーボンフレームが廃止となり、このスチールフレームが登場しました。
価格だけの問題ではありませんが、フレームのみで20万円を超えるモデルです。
各メーカーのカーボンフレームの評判が高い時代に、あえてステンレスフレームをフラグシップモデルに据えるのが、いかにもラレーらしいなと思います。
自分なりのパーツの組み合わせ方ができますが、ダウンチューブシフター用の台座が付いていますので、あえてSTIレバーではなく、さりげなくWレバーを導入してみても面白いと思います。
ラレーのミニベロ
ラレーのロードバイクは以上ですが、カールトンシリーズには、もう1台評判の良いミニベロタイプがあります。
【RSW Carlton】はミニベロカテゴリーですが、コンポにシマノ・105、レイノルズのクロモリチューブにカーボンフォークと、スペックはカールトンシリーズそのものです。
また、ミニべロに105を搭載したモデルは中々ないので、ロードバイクもミニベロも体感したいとなれば、このモデルを選んでも良いと思います。
ただ、ミニベロなら、もう少し街乗りに特化していても良いという要望があると思います。
そんな方には【RSW MIXTE】がおすすめです。
泥除けとセンタースタンドが標準装備されており、チェーンホイールにギアガードを付けて裾の汚れを防ぎ、ペダルの踏み面にラバーを貼り、スリップ防止に対応しています。
また、トップチューブが斜め下に向かって伸びているので、女性がスカートを履いたままでも、跨ぎやすい設計になっています。
変速はリアのみの8段で、シフトレバーも何速に入っているかが、ひと目で分かるレボシフターなので、ママチャリからの乗り換えでもスムーズに移行できると思います。
ラレーにはフラットバーロードもある
ラレーがロードバイクとして分類してはいませんが、フラットバーロードも評判が高いです。
【Radford-7】は言い方は失礼かもしれませんが、見た目からして、アラヤもラレーも現代風の自転車が作れるんだなという感じです。
ブレーキケーブルをトップチューブに内蔵したり、エアロブレードを採用したりと、見た目にもカッコいい仕上がりになっています。
アルミフレームは、ダブルバデッド加工にフルカーボンフォークで、総重量9.2kgと大幅な軽量化をしています。
Radford-7は、以前よりフラットバーロードとしてラインナップされていたもので、コンポはシマノ・ティアグラのフル装備で、ギア比も完全にロードバイクそのものです。
スポークが32本と多めで、剛性が強すぎるのが難点ですが、加速性能と高い巡航性は発揮されています。
ただ、ご紹介しておいてこんなことを言うのもなんですが、車体に「ラレーらしさ」がないので、フラットバーロードを欲しい方がわざわざ選ぶ1台かどうかは微妙です。
ラレーの伝統はアラヤが守る?
今回は、ラレーの自転車をご紹介しました。
「スチールのラレー」は健在で、こだわりを感じるラインナップでした。
イギリス本国のラレーブランドには、もう少し近代的なモデルもあるらしいので、むしろアラヤ工業がラレーの伝統を忠実に守っていると言えるかもしれません。