クロスバイクこ購入すると考えたときにあまりにも種類が多すぎてどれを選んでよいか分からないことがあるかと思いますが、そんな場合はメーカーを絞り込むのもひとつの手です。
その中でクロスバイクの充実度からおすすめしたいのが、アメリカの「トレック」です。
スピード走行に向いたタイプから、サスペンション付きのモデルまで幅広いモデルを複数のグレードで展開していますので、最適の1台が見つけやすいでしょう。
今回はそんなトレックのクロスバイクをご紹介します。
トレック定番のクロスバイク「FX」シリーズ
トレックのクロスバイクのラインナップは主力となる「FX」シリーズが、いわゆるノーマルなクロスバイクのモデルであり、通勤からサイクリング、ツーリングまで幅広い用途に対応しています。
FXシリーズは1~6までのグレードがあり数字が大きくなるにつれてグレードが上がり、4からは製品名に「Sport」が付き、よりフィットネスや趣味向けに高性能になっていきます
またFXシリーズには女性専用モデルも3種類あり、女性ユーザーが置き去りになりがちなスポーツバイクのデメリットをしっかりとカバーしていることがうかがえます。
そして2020年モデルからは全ての機種がディスクブレーキ搭載となり、FX1以外はディスクブレーキの恩恵をダイレクトに感じることができる油圧式となっています。
フレームは1~4までがアルミ、5と6がカーボンとなっており、それぞれにロードバイクやMTBに比べても遜色のない素材が使用されています。
価格帯はカーボンフレームの5と6は20万円を超えてきますからさすがにクロスバイクとしては高額ですが、1~4に関しては相場の平均というところであり、その性能やスぺックから見てコスパも十分高いと言えます。
フロントサスペンション付きクロスバイク「Dual Sport」シリーズ
トレックのクロスバイクは前項でご紹介したFXシリーズが主力ですが、フロントサスペンション付きの「Dual Sport」シリーズも注目すべき存在です。
FXシリーズがどちらかと言えばロードバイク寄りなモデルなのに対し、こちらはMTB寄りの性能や装備になります。
ロードバイクにオフロードも走るための「グラべルロード」というジャンルがありますが、そのフラットハンドル版と言えば分かりやすいかもしれません。
クロスバイクらしいキビキビさを残すために、サスペンションのトラベル量は一般的なMTBの約6割となっていますが、少しの砂利道や林道では大きな味方になります。
またサスペンションの動きを止めるロックアウト機能が付いているので、平坦な舗装路ではロックアウトして普通に走ることができます。
そしてタイヤも40cというオンロード、オフロード兼用らしい絶妙な太さで、泥除け無しであれば最大MTB用の29×1.8のタイヤまで装着できます。
さらにキャリアや泥よけを後付けできる台座が装備されているため、通勤などに使う場合にも利便性を上げることができるでしょう。
なおDual Sportシリーズは2~4まであり、数字が大きくなるにつれてグレードが高くなります。
トレックの電動アシスト付きクロスバイク
トレックのクロスバイクのラインナップには、電動アシスト付きの「eバイク」も充実しています。
2020モデルからラインナップに加わった「ALLANT+8」はクロスバイクと呼ぶにはあまりにも圧巻な見た目であり、27.5×2.4インチの極太タイヤに500whの大容量バッテリーを搭載した29kg弱もある骨太な車体です。
さすがに販売価格も40万円を超えますのでロードバイクやMTBがライバルというところですが、異次元だけに乗り味はぜひ1度確かめてみたいものです。
その他では2.5時間の充電で100kmを走行可能な「Verve+」が注目です。
前後のライトが内蔵されていますし、泥除けやリアキャリアなども最初から装備されており、趣味の走りだけではなく通勤や街乗りなども意識したタイプです。
そのためママチャリタイプの電動アシスト車から一歩踏み出したいユーザーにおすすめです。
また、Dual Sportシリーズの電動アシスト付きもありますので、よりオフロード志向の強い方はそちらも視野に入れてみてください。
トレック1番人気のクロスバイク
それではここから、トレックのクロスバイクを個別機種別に詳しく見ていきます。
【FX 3 Disc】
・参考価格:¥90,200(税込み)
トレックのクロスバイクと言えば、やはり真っ先に名前が上がるのがFXシリーズであり、中でも1番人気はFX 3 Discです。
クロスバイクは元々普段使い向きですが、FXでも3までグレードが上がってくると走りを楽しむ趣味でも満足のいく仕様になってきます。
フロントフォークがカーボン製となりハンドルバーも握りやすく衝撃吸収性の高い「IsoZone」仕様になりますから、乗り心地が良く、疲れが上手く分散されるため長距離走行にも対応します。
またFX 3からはトレックオリジナルブランド「ボントレガー」の耐パンク性に優れたタイヤが装備され、通勤、通学時のパンクのリスクが軽減されています。
そして新型となったFXシリーズには「Blendr」というシステムが搭載されており、ステムに直接ライトやサイクルコンピューターなどのマウントを乗せられるようになっているため、ごちゃ付きがちなハンドル周りがすっきりとして使いやすくなっています。
なおFX 3 DiscとFX 2 Discには「Women’s Specific Design」という、特別設計のサドルが標準装備された女性モデルもラインナップされています。
中堅グレードのおすすめクロスバイク
前項に引き続きトレックのクロスバイクをご紹介します。
【FX Sport 4】
・参考価格:¥132,000(税込み)
FXのSportシリーズのアルミフレームはこの4のみであり、貴重なモデルとなりますのでおすすめします。
Sportシリーズはロードバイクに近い走行性とスピード感を求めるために、ジオメトリがやや前傾姿勢になるように設計されています。
また、4はアルミフレームのクロスバイクでは軽量、しなやかさ、耐久性どれを取っても上位である「200シリーズアルファアルミニウム」が採用されています。
それに伴ってシマノのロードバイク用コンポが採用されており、4はリア10速のレーシングモデル「ティアグラ」が搭載されているため、FXシリーズよりワンランク上のスピードが体感できるでしょう。
【Dual Sport 4】
・参考価格:¥127,600(税込み)
Dual Sportシリーズの最高グレードで、よりMTBに近いクロスバイクです。
コンポにMTB用のシマノ「Deore」を採用し、リアギアは11-40Tのワイドレシオとなっていますので、様々な地形、路面状況に対応してくれます。
また非常に広いタイヤクリアンランスが取ってあるため、MTB用のタイヤにも対応しており、よりアグレッシブな走りをすることも可能です。
クロスバイク最初の1台におすすめ
最後に初心者に向けまして、トレックのクロスバイク最初の1台におすすめの機種をご紹介します。
【FX 2 Disc】
・参考価格:¥72,600(税込み)
本来であれば入門機的な存在のFX 1 Discをおすすめするところですが、ディスクブレーキは油圧式でこそというところがあるので、機械式を搭載している1よりも油圧式搭載のこちらをおすすめします。
油圧式ディスクブレーキは制動の抵抗となるワイヤーがありませんから、軽いブレーキタッチで十分な制動力が得られます。
特に長距離を走る際の後半に差し掛かったところや下り坂の連続するところで、握力が低下してきた際に軽い引きで済むのはとてもありがたいことです。
またフロントフォークがアルミ製となりパーツ類も全体的に軽量のため、FX 1 Discに比べると1kg弱軽くなるのもおすすめのポイントです。
FX 1 Discに比べ1万円以上高額ではありますが、後のことも考えると最初に少し奮発しておいたほうが後悔は少ないかもしれません。
トレックなら自分に合った機種を見つけやすい
トレックは「質実剛健」という評価が多いメーカーで、それほど派手さはない中で扱いやすく耐久性のあるバイクを送り出しています。
クロスバイクはロードバイクに近いスピード感のある機種から、クロスバイクでは大分少なくなったフロントサスペンション搭載車まで、幅広いラインナップが魅力です。
また、その中で複数のグレードが用意されていますので、自分の予算、用途に合った機種を選びやすくなっています。