子供にそろそろ自転車を購入しようと考えることもあるかと思いますが、子供向け自転車のことは分からないことも多いはずです。
特にサイズは大人用とは全く違うためどのような基準で選んでよいのかが分からないという方も多く、年齢や身長の目安を知っておきたいところです。
そこで今回は子供用自転車について、適したサイズの選び方を中心にお話しします。
子供用自転車のサイズ別適応年齢、適応身長
子供用自転車のサイズは車輪(タイヤ)の大きさをインチで表しており、これは皆さんも乗られた経験があると思われるママチャリと同じです。
子供用自転車は12インチから24インチまで用意されており、12インチ~18インチまでが「幼児・キッズ用」、20インチ~24インチまでが「ジュニア・子供用」として販売されています。
自転車メーカーは各サイズに適応身長と年齢を設定していますので、まずは子供用自転車も多く取り扱っている「ブリヂストン」の目安をご紹介します。
『キッズ』
●14インチ
適応年齢:3~5歳
適正身長:92~107cm
●16インチ
適応年齢:3~6歳
適正身長:98~119cm
●18インチ
適応年齢:4~8歳
適正身長:103~125cm
『ジュニア』
●20インチ
適応年齢:5~9歳
適正身長:111~140cm
●22インチ
適応年齢:6~11歳
適正身長:116~145cm
●24インチ
適応年齢:7歳以上
適正身長:120~151cm
なお、ブリヂストンには12インチサイズの自転車がラインナップされていないので目安もありませんが、「ストライダー」などのペダルなし自転車の多くが12インチであり、対象年齢が2歳から、適応身長が85cm前後となっていますので参考にしてください。
子供用自転車のサイズ選びの基本
前項では、子供用自転車の1つの目安としてブリヂストンの適応年齢と適応身長をご紹介しました。
ただし、これはあくまでも目安で参考程度としてください。
そういうのも、メーカーによって適応身長などの細かい数字が変わってきますし、サイズはタイヤの大きさですから車体の大きさは同じインチ数でも微妙に違ったりもします。
そのため、適応身長や年齢はネットやカタログで目星を付ける際に参考にし、実際の購入は子供と一緒にお店に行って試乗をしてからがベストです。
その際に子供は成長が早いからといって大きめのサイズを選びがちですが、それはかなり危険です。
一般的にはサドルを目一杯まで下げて座った際に両足のつま先が地面に付けばOKとされるのですが、特に最初に購入する場合や、補助輪が外れて間もない時期の買い替えではこれだと非常に不安定で危険ですし、恐怖心が上達を妨げてしまう可能性もあります。
地面に足がベタ付きとまでは言いませんが、いざというときに足を付いて止まるためには最低でも足先が地面に届くサイズにしてあげなければなりません。
初めて自転車に乗るようになってから小学校を卒業するまでの間に、最低でも2回は買い替えるご家庭が多いというデータもありますので、そのときの子供の体格に合ったものを選んであげるのが基本になります。
12~14インチサイズの購入を考えるならペダルなし自転車も視野に
子供が最初に自転車に乗り始める時期にもよりますが、もし12~14インチサイズの自転車を考えているようなら、「ペダルなし自転車」という選択もあります。
特に12インチの幼児用自転車はキャラクター付きや手押し棒が付きのものが多く、もちろん補助輪もついていますので、正直に言えば三輪車代わりのようなものです。
対してペダルなし自転車はペダルこそ付いていませんが、補助輪の無い完全な二輪車のため、乗りこなせるようになれば車上でのバランス感覚を身に付けることができます。
補助輪なしで自転車に乗るにはこのバランス感覚を養うのが最大の難関であり、自転車でいきなりそれを行うと大きくて重いため、恐怖心が中々ぬぐえずに上達が遅くなってしまいます。
実際にペダルなし自転車を経験している子供としていない子供では、約半年~1年補助輪なしで自転車の乗れる時期が変わってくると言います。
そのためまずペダルなし自転車から始めておくと、補助輪なしの自転車への移行がスムーズに進むはずですのでおすすめです。
サイズから見る子供用自転車の買い替え時
先ほども少し触れましたが、ここでは子供用自転車の買い替えの時期について堀り下げてみます。
ペダルなしも含め最初に自転車に乗るのが2歳の誕生日から3歳前後になると仮定すると、最初の買い替えは幼稚園の年長から小学校入学に掛けてになることが多いようです。
年齢もそうですが、先ほどお伝えした適応身長でも110cmを超えてくるとジュニアモデルのサイズが適応するようになってきますので、上記のタイミングということになります。
また、20インチからは補助輪が付いていないものがほとんどですから、補助輪を外して乗れるようになったタイミングで買い替えてあげるのも1つの手でしょう。
そして次の買い替え時期ですが、小学3年生の前後には平均身長が130cmを超えてきますので、22~24インチ、子供用であれば26インチへの買い替えが多いです。
26インチは大人用でも主流のサイズで小学生には大きいと思われるかもしれませんが、子供用は車高が低く設定されていますので、身長が130cm以上あればサドルに座っても足先が十分に地面に付きます。
6年生から中学校入学くらいになりますともう大人用の自転車に乗るのが一般的ですから、そこまで2~3年乗ると考えれば3年生前後が買い替えの時期となりそうです。
子供用自転車購入時の注意事項
先ほどサイズ選びのところで試乗のお話をしましたが、それ以外でも自転車は対面販売となる実売店舗で購入したほうが賢明です。
ネット通販全盛時代ですから、子供用に限らず多くの自転車が通販をされている状況ですし、定価より安価になっていることも多いため、飛びつきたくなる気持ちは重々理解できます。
しかし、通販では試乗ができませんので本当に子供に合ったサイズなのかの最終判断が難しくなりますし、アフターケアが望めないのも自転車では大きなマイナスになります。
サドルの高さやブレーキの握り幅、タイヤやワイヤーなどの消耗品の交換はやはりプロに任せるのに越したことはありませんので、自転車屋とのつながりを持つ意味でも実売店舗での購入が望ましいところです。
また、安価な自転車の中には安全性や耐久性に問題があるものも見受けられますので、大切な子の安全性を確保する意味でも、安全基準を満たした物を選んであげなくてはなりません。
国産であれば一般的な工業製品の安全基準である「SG」や「JIS」に準拠しているもの、また、「(一般社団法人)自転車協会」が定めた「BAAマーク」が貼られているものがおすすめです。
特にBAAマークはフレームの強度やブレーキの制動力、ライトの明るさなど90にも及ぶ検査項目をパスしなければ交付されませんので、信頼できる安全基準ではないでしょうか。
子供用自転車の特徴
最後になりますが、サイズの目安の例として取り上げましたブリヂストンの子供用自転車をご紹介しますので、サイズごとの特徴の参考にしてください。
【エコキッズ カラフル】
【エコキッズ スポーツ】
補助輪付の幼児用(キッズ)自転車で、タイヤサイズは14~18インチまであります。
カラフルなほうがママチャリ仕様で女の子用、スポーツがマウンテンバイクのようなイメージで男の子用というところです。
子供用ではありますが泥除けやリアキャリアも付いており、さすがブリヂストンというところですし、安全基準のBAAマークも貼られています。
ただし18インチになると約12kgありますので、補助輪を外す練習の際に重さを感じることになるのが少し気がかりです。
【クロスファイヤー ジュニア】
ジュニア用のかご付きマウンテンバイクで、タイヤサイズは20~26インチまで用意されています。
ジュニア用になってくるとこのような本格的なスポーツタイプも増えてくるのが特徴で、この機種にも7段変速や、周りの暗さに対応して自動で点灯するオートライトなどが装備されています。
【エコパル モカ】
いわゆるママチャリの子供用とうイメージで、タイヤサイズは22~26インチ、ブリヂストンでは女の子用と位置付けています。
「エコパル」という機種がかわいい色使いやデザインであるのに対し、こちらのモカはシックなイメージがあり、大人への階段を上り始めたい小学校高学年向きになっています。
無理なく乗れるサイズが大前提!
子供の自転車を選ぶ際は大きいサイズでは安定感が無く転倒してしまう危険性もありますので、子供の体格にあったサイズに乗せてあげることが重要です。
また、子供の成長は大人が思っている以上に早いため、自転車もそれに合わせて何回か買い替えていくことになります。
そのためサイズに無理をしないということを前提に、子供の嗜好も考えながら選んであげるようにしましょう。