自転車の定期的な整備をしっかりと!価格はどのくらいかかる?

自動車などは車検の関係もあり、自ら進んで行う車の整備よりも「決められているから整備しないとね」という気持ちの方が勝ってしまいます。(もちろん自らした方が良いですし、している人もいると思いますが。)では、自転車は?どうなのでしょうか。メンテナンスの不備で事故を起こしてしまうこともありますし、しておかなければいけないとは思います。今回は自転車整備のお話です。
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自転車の整備、頻度はどのくらい?

自転車も自動車同様に定期的な整備無しに安全を保つことは出来ません。では自動車同様に、自転車にも定期的な車検のような仕組みがあるかと言えば、そうではありません。じゃあどのくらいの頻度で整備したら良いの?と言うと、これが一概には言えないのが実情です。例えばママチャリでは元々整備することを前提には作られていない部品が多く、チェーンケースがチェーン全周を覆っているようなものでは注油すらままなりません。逆にスポーツバイクでは剥き出しの部分が多く、汚れやすいのでこまめな手入れが欠かせません。
保管環境でも整備が必要になる頻度は変わってきます。直射日光や風雨に晒しているようであれば、ママチャリなら3ヶ月から半年には1度、スポーツバイクなら数日に1度は整備しておきたいところです。室内保管、あるいは自転車カバーを掛けて保管しているようであれば、あとは使用頻度によって整備の頻度を考えると良いでしょう。毎日乗るようであれば、ママチャリなら半年から1年の間に、スポーツバイクなら1週間に1度は整備しておくのが良いでしょう。
ママチャリにだけ限って言えば、各部位の整備に関しては前述のとおりですが、タイヤの空気圧点検だけは少なくとも1ヶ月に1度は行っておきたいところです。

自転車の整備はどんなことをすればいいの?

自転車の整備と一口に言っても、整備には種類があります。日常点検、走行距離による定期点検あるいは使用期間による定期点検、オーバーホールなどですが、まずは主に日常点検と定期点検を覚えておくと良いでしょう。
日常点検では消耗しやすい部分をチェック、清掃します。主にタイヤ、チェーン、ワイヤー類がそれに該当します。日常点検とは言うものの、実際のところでは明らかな不具合が実感されるような場合を除いて、精々1週間に1度点検すると良いでしょう。タイヤには異物が刺さっていないか、消耗度合いがどの程度かを確認します。チェーンは汚れを落として注油し直すだけで良いでしょう。ワイヤー類はブレーキの引きしろやシフターの動作具合を確認します。タイヤは消耗が進めば交換となります。チェーンとワイヤーは伸びてしまえば交換ですが、伸び切ってしまっているかは専用の確認器具や経験が無いと判断しにくいため、ある程度の走行距離や使用期間を目安に交換するのが良いでしょう。
定期点検では、可能な限り自分で分解してもとに戻すことが出来る部分を分解して確認します。ペダルやクランク、ボトムブラケットやハンドル部分、ディレイラーなどもすべて外して、洗浄してからそれぞれの部品をグリスアップして組み付けなおしてやると良いです。乗り味の変わり様に驚くかも知れませんよ。

自転車整備、部位別の価格相場は?①

まずは日常点検で整備することになるパーツ類を見てみましょう。主に代表的な消耗品である、ブレーキシュー、タイヤ、チューブなどです。パーツ類のそれぞれの価格を見てみます。ブレーキシューですと、前後ペアセットで1,500円前後から5,000円前後ほどまでのバリエーションがあります。価格が高いほどレース向けですね。チューブは1本あたり500円から1,000円ほどです。タイヤは1本あたり1,000円少々から5,000円を超えるものまであります。チェーンはゴム製品ほどに消耗しませんが、場合によってはタイヤ交換と近いタイミングで交換することになるかも知れません。チェーンも1,000円少々から15,000円ほどまで幅広い商品があります。自身で整備する場合はこれらのパーツ類の価格のみを考えれば良いですが、自転車店で整備してもらう場合は、その上に整備料金を支払う事になります。
ブレーキシュー交換は500円から1,000円と少々というところです。チューブ修理、またはチューブ・タイヤの交換は1本あたり1,000円程度の工賃でしょう。チェーンの交換は2,000円程度です。各店舗によって、また自転車の状態によって価格は多少前後するでしょうが、概ね相場と思って頂いて良いでしょう。

自転車整備、部位別の価格相場は?②

スプロケットも減りやすい部分と言えるかも知れません。後輪のシフト機能である何枚もの歯車ですね。ワイヤーの調整をしてもシフトチェンジが上手くいかない場合、チェーンが伸びているかスプロケットの歯が減っていることが考えられます。
このスプロケットを交換するとなると、専用の工具が必要となってきます。自転車店にお任せするか、自身で交換するかは人によって大きく分かれそうな部分ですね。まずはパーツ代を見てみましょう。概ね2,000円弱から40,000円を超えるものまで幅広くありますが、主に低価格帯なのは7速や8速などのロードバイク以外に使われるものとなっています。ロードバイク用の10速、11速対応スプロケットは2,500円くらいから、と考えておけば良いでしょう。
交換の工賃は1,000円前後といったところでしょう。参考までに専用工具の価格ですが、2,000円前後で購入可能です。自分でタイヤ交換出来る程度ならスプロケットの交換もそれほど敷居が高いことではありません。挑戦してみるのもひとつの手です。

自転車整備、部位別の価格相場は?③

いよいよ専門的な部分を見ていきましょう。ご紹介してきた部位以外では、それほど不具合が起こりにくいパーツです。まずはボトムブラケット。クランクアームの軸となる部分です。この部分が壊れるということは滅多にありません。クランク周りから異音がしてきたり、クランクを回すのに抵抗が感じられるようになったら取替時の可能性が高いです。このボトムブラケットには規格がいくつもあり、様々な形状があるため専用の工具にも種類があります。そのうえ取り外し自体は極めて大変な苦労を伴う場合が多く、自身でチャレンジするには最初の大きなハードルになる代表的な部位かも知れません。工賃自体は2,000円程度からとなっており、一方でパーツ自体も安価です。自信が無かったり、苦労したくなければ自転車店にお任せがベストでしょう。
続いてシフター、ブレーキレバー、ディレイラーです。走るために最も重要な性能を持つ部分で、これらは大きなトラブルが無い限り徐々にフィーリングが悪くなっていくものです。いつの間にかシフトチェンジが鈍くなっていたり、ブレーキレバーの引きが悪くなっていたり。これらの交換工賃は部位ごとに2,000円程度からが相場ですが、パーツの価格が高いものほど交換工賃も高くなっていく傾向があります。

壊れていなくても定期的な整備を!

自転車の不具合には、致命的なレベルになるまで顕在化しにくいものが多くあります。気付くことが難しいからこそ、定期的に整備をする必要が出てくるわけですね。プロに定期的にお任せするのももちろん悪くはありません。しかし、最もおすすめしたいのは、自身で定期的に整備することです。簡単な整備で構いません。日常的に触れることで、小さなことにも気付きやすくなるんです。どんな不具合も影響が小さなうちに修理してしまうことが、自分にとっても自転車にとっても一番です。愛車とはできる限り長く付き合っていきたいですよね!