クロスバイクのエスケープシリーズが大ヒットで有名なGIANTですが、当然ロードバイクでも素晴らしいモデルも製造しています。今回はそのGIANTのロードバイクに関しての性能・評判などについていろいろ探っていきます。GIANTのロードバイクの魅力を知っていただければ嬉しいですね。
GIANTのロードバイクシリーズ①
まずGIANTのクロスバイクは有名ですが、ロードバイクの評判も良く、そのラインナップは大きく分けると「TCR」シリーズと「DEFY」シリーズの二つが特に有名ですね。
この「TCR」と「DEFY」の違いをざっくりお話していきましょう。
簡単にいうと「TCR」は、レース専用の本格派ロードバイクで、「DEFY」は、コンフォートな街乗り目的としたロードバイクです。
具体的な設計の違いは、「DEFY」は「TCR」と比較してチェーンステイの長さを長めに設計したことでホイールベースを長くしている点と、フレーム剛性をやや下げている点です。
この設計によって、軽快さよりも直進安定性を重視しており、ペダリングの反応を弱め、その乗り心地を気持ちよくする方向で設計されてます。
ヘッドチューブは長めの設計になっているので、より上半身を起こした姿勢を取りやすくなっており、長距離の走行でも疲れづらいロードバイクと言えるでしょう。
逆に「TCR」は、チェーンステイをギリギリまで詰めてショートホイールベースにしており、旋回性の良さとトラクション(蹴り出し感)を重視したモデルです。
さらにヘッドチューブも短めに設計しており、ハンドル位置を低くセッティングできるようにしてあります。
これによって軽快なハンドリングを実現し、さらにショートホイールベースによる圧倒的な加速感を味わえるロードレースに適応した本格派ロードバイクです。
GIANTのロードバイクシリーズ②
さらに近年は新しく「PROPEL」というシリーズが加わり、こちらも評判がいいです。
そのシリーズの特徴は、GIANTがその威信をかけて開発されたという、エアロロードタイプのロードバイクシリーズです。
今までの、最高峰のレースでのトッププロたちからのデータを元に、風洞実験室を繰り返し行い、満を持して生み出されたというエアロモデルだそうです。
そのコンセプトは「世界最速」。フレーム単体のみではなく、完成車にライダーを乗車させた状態での設計・試作を行い、まさにGIANTのプライドをかけたモデルともいえるでしょう。
さらに、ブレーキやハンドルまでもGIANTが自社開発をおこない一部のスキも見せないシリーズです。
他社のエアロモデルを圧倒する様なエアロダイナミクス性能と剛性を兼ね備え、さらに他のロードバイクと変わらない軽量性もあり、最高峰のシリーズとも言えるでしょう。
GIANTのロードバイク「TCR」の評判
GIANTのロードバイクシリーズ「TCR」の評判をお話します。本格派ロードバイクの為、初心者向けというよりは、ある程度の経験者向けのモデルだと思います。
他のブランドの同グレードに比べてみると、乗ってみて感じた点がその硬さです。
個人的ではありますが、フレーム・ハンドルも乗り心地がやや硬いフィーリングで、振動がそれなりに腕など伝わってくる感じですね。
乗る頻度が少めの方や、ロングライドでの使用は、慣れるまでちょっと疲れやすいかもしれません。
また、ホイールが重たいと感じることもあります
。完成車の純正ホイールです、前後で1,950gとおよそ2kgの重量で、走り始めにやや力が要ります。
トラクションが上手くいけばスイスイなんですが。デメリットばかり先行して書いてしまいましたが、良い点・メリットも多々あります。
まずは、なによりもコンポーネントのことです。
シマノ105を採用しています。この105ならば、コンポーネント面では文句のつけようがありません。
次にその加速力です。
先述した通り、ホイールが重い為、走り始めは重たい感じで辛いのですが、逆にスピードに乗ってしまえば、その重さを加速に有効利用できます。
以上の点から「TCR」は力の弱い女性やロングライド、不定期利用にはあまりオススメのモデルではないかもしれませんが、力ある男性が通勤用等の定期使用には、適しているモデルだと思います。
ここらへんは、やはり本格派ロードバイクといったところでしょう。
GIANTのロードバイク「DEFY」の評判
次にGIANTのロードバイクシリーズ「DEFY」の評判について。
先ほどの「TCR」と設計思考が逆のため、初心者向けのモデルだと思います。
直進安定性が抜群で、トップチューブを薄く設計することで、衝撃振動が緩和し、ロングライドにも安心して使用できます。
タイヤも振動吸収性を重視し、太めの25C規格を採用しており安全です。
その設計のコンセプトは、長距離を快適に走行できるということに対するメリットを多く積み込んだモデルなのです。
しかし、やや気になる部分もあります。その部分はブレーキと溶接面です。
完成車に採用されているブレーキは正直なところ、その制動力はあまり高くありません。
本来のロードバイクのブレーキとは、バイクを止めるのが目的ではなく、スピードを微調整するための部分なのです。そのため、速度が乗っているときに危険を感じ、咄嗟の急なブレーキングには、やや弱いと感じることがあります。
ですが、ロードバイクのパーツというのは、基本的に交換ができますので、それほど悲観的になる必要はないです。
あとは性能面ではなく、細かいことなのですが、溶接の仕上げが少し荒いことがちょっと気になるかなと思います。
溶接痕は、その走行性能に影響を与えないので気にしなくてもいいとは思いますが。
以上のことからロードバイクのエントリーとしてオススメできるモデルですね。
GIANTのロードバイク「PROPEL」の評判
最後に、GIANTのロードバイクシリーズ「PROPEL」の評判のお話です。
こちらは、GIANTが威信をかけて開発したモデルということもあり、お値段もそうですが、それに見合った性能を有しています。
エアロモデルということで、ヒルクライムにも対応でき、平地も、ゴールスプリントも得意な万能選手です。
設計面もフォークとフレームの横方向の剛性がありバランスが良く、一枚岩の板に乗って走っているような安定感があります。
一番の特徴であるエアロ効果によって直進安定性も高められており、さらなる安定感をもたらしているでしょう。
コーナーリングでも、そのフレーム剛性としなりのおかげで安定しており、楽に旋回できるでしょう。
ちなみにその価格ですが、やはりGIANTの最高峰モデルということもあり、最上位グレードである『2016 ジャイアント PROPEL ADVANCED SL 0』だと、なんと850,000円。
基本的に「安い」という声が大きいGIANTの中で、この価格のバイクということは、それほどの性能と自信をもったロードバイクといえるでしょう。
まとめ・GIANTのロードバイクについて
GIANTと言えばまず「安価」というイメージが先行しがちですが、その性能とくらべた際のコストパフォーマンスは素晴らしいものがあります。
クロスバイクだけでなく、ロードバイクについてもGAINTは用途別に優れたシリーズを開発しております。
流石にクロスバイクほどの価格でロードバイクは販売しておりませんが、それでも他のブランドに比べコストパフォーマンスは優れていますね。
そんな訳で、これからロードバイクを始めようとする方にGIANTのロードバイクはオススメできます。この記事を参考にしてロードバイク購入の際に検討して頂けると嬉しいですね。