自転車用タイヤの購入時に注意すべき部分は?

自転車で走る時、路面に唯一接している部分がタイヤです。
重要な部品のひとつで、命を預けている場所と言っても過言ではありません。

しかし、購入した時のままで、交換が難しいと思い、一度も行っていない方も多いのではないでしょうか。

ですが、交換のコツや注意点を押さえてしまえば、さほど難しい作業ではありません。
ここでは、タイヤ購入の際に注意すべき部分や必要な工具等のご説明をしていきます。

タイヤを購入する場所は何処が良い?

タイヤを購入する時に真っ先に思いつくのは、専門店かネットショップが出てくると思います。
それぞれでメリットが有りますが、それぞれで注意する部分も存在します。

まずは専門店ですが、対面販売の形ですので、自分が分からない所を聞いて、自分の自転車に合ったタイヤを購入する事が出来ます。
それに、在庫している商品を手に取って見れるので、直接銘柄等の違いをみる事が可能です。

しかし、ネットショップに比べて割高な可能性もあります。
そして、長い事在庫された商品も混ざり込んでいる可能性が否定出来ません。

割高な部分は、直接知識を教えてもらう授業料として割り切ってしまって、付き合いを続けていけば、後々困った時に相談に乗ってもらえたり等といった事もあります。

ネットショップに関してですが、まずは値段が安く、上手くすると専門店で買う値段の半値近くで、商品を購入する事が出来る事もあります。

在庫が有れば、数日で届くし、近くの専門店で扱っていないメーカーの商品も購入する事が可能です。

しかし、ネットショップの場合は、当たり前ですが画像だけで商品を判断する事になりますので、商品ごとの詳しい違いを比べる事が難しくなります。

そして、万が一不良品が当たってしまった時は、返品交換の手順が面倒になります。
アフターが無い分、値段が安いという割り切りが必要だと思います。

専門店・ネットショップどちらでも購入する時のメリットが有りますが、リスク等も存在します。
初めての購入は、専門店でアドバイスを貰いながら決めるほうが良いでしょう。

どのようなタイヤを購入したら良いのか?

タイヤを購入するとき、基準は人それぞれで変わります。
まずは、自分がどの様な部分に不満を持っているかを考えてみると、選ぶタイヤの基準が見えてくると思います。

例えば

①パンクが多くて、その度に修理に持って行くのが面倒
②すぐにタイヤが減ってしまう
③乗っている時に漕いでも前に進んでいかない

等といったときです。

①の場合は、パンクに強い性能を持つタイヤ
②の場合は、耐摩耗性が高いタイヤ
③の場合は、タイヤの溝が少なめなスリックタイヤ

を選ぶといった選択肢が出てきます。

前述の通り、路面に接して力を伝えるのはタイヤです。
自分が不便と思う部分を解消する性能を持ったタイヤを選んで、購入するのが一番無難な選択です。

しかし、注意しなければならないのは、使用している環境も加味しておくという事です。
例えば、スリックタイヤに変えたが路面が、ガタガタでスリップをして怖いといった事も有ります。
どの様なタイヤを選んだら良いか分からないときには、素直に専門店で相談した方が失敗は少なくなります。

タイヤの購入する際の注意点として

タイヤを購入する時に注意すべき点としては

①自分の使用しているタイヤとサイズが同じであるか確認する

確認を怠って、いざ作業をしようとしたとき、サイズが違っていたといった話を聞きます。
サイズが分からないときには、タイヤサイドにタイヤサイズが明記されています
(例:20×1.75や26×1 3/8 700×23C等)その部分を確認してから購入します。

注意点としては、同じインチでも、タイヤの外径が違う場合が有ります。

例として、20×1.75のサイズと20×1 3/8のサイズでは、同じ車輪径としては、同じ20インチです。
しかし、外径が変わり、互換性は全く有りませんので、注意が必要です。

②購入するタイヤをよく見て、劣化していないかを確認する

専門店で購入する際には、必ずしも在庫している商品が、すべて新しい物とは限りません。
中には、1年以上放置された物も混じっている事も有りますので、注意が必要です。
タイヤは、ゴムで出来ていますので、紫外線等で劣化をしていきます。

生鮮食品と同じく、出来る限り新しい物を購入するのが無難です。
ヒビや割れが入っている物は論外です。

ネットショップで購入した場合は、届いてすぐに商品をチェックして、劣化や破損が無い事を確認を怠らないようにします。

③スペア用のチューブも一緒に購入する

タイヤと一緒に、タイヤの内部にあるチューブも、一緒に購入する事をおすすめします。
なぜなら、作業をするとき、どんなに注意深く作業をしても、チューブが傷んでいてパンクする場合も有ります。

チューブが無いと自転車のタイヤとしては成立しないので、タイヤとセットでチューブも交換する事で、不要なトラブルを抑えることが出来ます。

タイヤ交換の為の工具の種類と購入の時の注意点

タイヤを交換のとき、必要になる工具や有ったら良いパーツがいくつか存在します。

①タイヤレバー

タイヤを交換する際、必要になります。
自分で交換作業をするときは、購入必須です。

購入するとき、注意しておく部分としては
・一般的にはプラスチック製の方が使いやすいです。
しかし折れるリスクも有ります。

・製品製造上に出来たバリ等の尖った部分が少ない物を選びます。
バリ等をチューブに引っ掛けて、パンクさせるリスクを減らす為です。

②空気入れ

当たり前ですが、持っていない人も居ますのであえて挙げました。
購入時は、必ず自分が使っている自転車のバルブの形式を確認してから購入します。

最近は、全てのバルブ形式に対応した物も出てきていますので、そういった物を選べば、間違いは有りません。

空気入れには、携帯用とフロアポンプと有ります。
あくまでも携帯用は、緊急用として割り切った使い方になりますので、フロアポンプを一つ持っておく事をおすすめします。

③リムテープ

リムテープは、タイヤ内部のチューブとホイールの金属部分が直接こすれて、パンクしない様に保護をするテープです。
使用をしていると劣化をしていくので、トラブル回避の為に用意をしておけば安心です。
テープタイプの物が比較的使いやすいし、ひとつあれば、タイヤ交換数回分賄える量が有ります。

購入金額としては、すべて合わせても1万円はいかない位です。

空気入れ等は数年は持ちますので、買って損は無い物ですので、是非揃えておく事をおすすめします。

タイヤ交換の際に注意する部分とは

一般車とスポーツサイクルとでは、タイヤ交換作業手順が、若干違いは有ります。
ですが、注意する部分は、ほぼ共通で以下の項目が挙げられます。

①タイヤをホイールに嵌め込むときは、手で嵌めこみます。
タイヤレバー等を使ってしまうと、チューブにキズを付けてしまい、パンクの原因になってしまいます。

②タイヤを嵌め込んだ後には、必ずタイヤをまくって、ホイールとタイヤの間にチューブが噛みこんでいないかを必ず確認します。
この作業を怠ると、空気を入れたときに、バーストする恐れがあります。

③ホイールをフレームに戻す際には、フレームの中心部分にホイールが収まるように、調整しながら固定します。
中心に収まってないと、ブレーキや乗り心地に影響が出てしまいます。

④適正空気圧ですが、タイヤサイズと同様にタイヤサイドに表示があります。
表示例として、100PSIまたは、7.0bar等といった表示があります。

タイヤによって、空気圧の単位が変わる場合があります。
タイヤ購入で分からないことがあるときは、必ず専門店で問い合わせをしましょう。

特に③と④の部分は、自転車の乗り心地に直接影響が出てくる項目ですので、注意して作業を行います。

最近は、ネットでも写真付きで作業の流れが見られるホームページも増えてきています。
参考にしてみても良いと思います。
ただし、全てを鵜呑みにしない事が重要です。

タイヤを購入したが自分で交換出来ない時の対応方法として

いざ、タイヤや工具等を購入して、自分で交換をしている時にトラブル(例としてねじ山がダメになった、部品が破損した等)が発生したら、すぐさま作業を中止しましょう。
そして、専門店に修理を依頼をします。

気が引けるかもしれませんが、依頼をして修理をした方が、ダメージは最小限で済みますし、安全な状態に仕上がります。

ただし注意するべきは、専門店をどう選ぶかです。
まずは電話で問い合わせをして、対応をしてもらえるかを聞いてみます。
このとき、反応の良い答えが無い場合は、その店には依頼しない方が良いです。

近くに専門店が無い場合も有りますが、大手量販店の自転車売場やホームセンターで快く受けてもらえるケースも有ります。
最近は、整備士資格を持った人が常駐している場合が多くなっていますので、選択肢の中に入れても問題ないと思います。

作業時のトラブルを防止する方法と注意として

①作業をするスペースの確保と、パーツの紛失をしないように工夫する

作業中に、パーツが飛んだりする事は絶対に無いとは言えません。
パーツを整理する皿等を準備して、外したパーツをまとめておけば、パーツの紛失を少しでも防げます。

②パーツの取付順を記録する

タイヤを取り付ける際、ワッシャーや部品の取付順を元に戻しながら取付けていきますが、パッと見て記憶はまず出来ません。

作業のときには、携帯で写真を撮りながら取外しをしていき、戻す時には撮った写真を参考にして戻していくと失敗が少なくなります。
これは、構成パーツの多い一般車のタイヤ交換作業時では、大きく効果を発揮します。

失敗する主な原因は、パーツの取付順を忘れたや部品を紛失したなどです。
まずは、少しずつ情報や必要部材を買い揃えて、作業を行う下地を作っていく事が重要になります。

タイヤチェックから始まるセルフメンテ

自分でタイヤを購入して交換するだけで、1回で約2,000円程度の工賃は節約になります。
例えば、毎日通勤・通学で自転車を使っている方なら、その分パンク等トラブルのリスクも増えます。
自分でメンテナンスが出来るようになるだけで、店に持って行く時間や工賃を節約できます。

難しい事は多くありません。
少しでも興味を持てるように、時間が空いている時、自分の自転車のタイヤをチェックしてみて、異常が無いかを確認する事から始めてみるのも良いと思います。