クロスバイクのタイヤが滑る!走行時の注意点とタイヤの特徴

クロスバイクは舗装されていないサイクリングロードなどでも、軽快に走り抜けることができ、ロングツーリングにもおすすめな自転車です。

ですが、タイヤのタイプがロードバイクとは違うため、滑るという声も聞かれます。

クロスバイクを快適に走るために、どんなことに注意しなければいけないでしょうか?

タイヤが滑るのはどんな場所?

クロスバイクのタイヤの溝はママチャリなどのシティサイクルよりも浅いため、濡れている道路などを走ると、高確率で滑ります。

細身のタイヤで溝の浅いものだと、グリップ力が弱くなります。

そのため、なるべく大量の砂が積もっているところや、雨が降った後の側溝の蓋やマンホールなどは避けたいものですが、どれだけ回り道をしようとしても、絶対に通らなければならない場合があります。

その場合は、スピードを限界まで落として、いつでも停止できるように構えておきましょう。

特にクロスバイクは少し力を入れただけで、かなりのスピードが出るため、乗り手が上手にコントロールする必要があります。

あまりにも速すぎると、横から飛び出してきた人や車両とぶつかったり、転んだときの衝撃が増えてしまいます。

平地はもちろんですが、最も気を付けなければならないのは下り坂です。
軽く漕いだだけで予想以上のスピードとなるので、怪我や事故を引き起こしやすくなります。

そして、自分だけではなく、近くにいる人達を巻き込む危険性もあるのです。
どんなに焦っていても、全速力で漕がないようにしましょう。

クロスバイクは段差で滑る!街乗り時、歩行者・交差点に注意

クロスバイクは段差に乗り上げようとしたときに、タイヤが滑る可能性があります。
すると、勢い余って、乗り手の身体が浮き上がり、地面に投げ出されてしまうかもしれません。

段差に差し掛かったら、スピードをぎりぎりまで落として、段差に対して90度くらいから乗り越えることがコツです。

歩行者がいる場合も、気を付けてください。
もしも、事故に巻き込んでしまったら、責任は自転車に乗っていた人が負うことになります。

曲がり角や交差点など、周囲の状況が分かりにくいところでは、物陰から何かが飛び出してくるものだと考えて進むようにしてください。

特に子供などは、左右の確認をしないで姿を現すことも珍しくありません。
歩行者は基本的に動きの予測が付かないため、不意に足を止められたり、方向転換をされたりすると、反応が遅れて、ぶつかってしまう危険性があります。

ベルを鳴らして、こちらの存在をアピールしても、必ず気が付いてくれるとは限りません。
そのため、向こうに避けてもらうのではなく、自転車に乗っている人が歩行者を避ける努力をする必要があるのです。

クロスバイクのタイヤを選ぼう!ホイールの大きさによる特徴

クロスバイクを快適に走らせるためには、タイヤが重要なポイントとなります。
一定のスピードを保ちたければ、大きいホイールを使いますが、発進のしやすさは小さめのホイールの方が上回っています。

幅は狭ければ加速しやすく、広ければふらつかずに、しっかりと支えることができるでしょう。
ただし、どんなタイヤを使っていても、濡れているところなどでは滑るので、くれぐれも気を付けてください。

タイヤには「ホイールの直径×タイヤの幅」を表した数値が記されています。
一般的に使用されているのは27インチと26インチですが、最近は29インチを使っているものも増えてきています。

直径が大きいほど、路面から伝わる衝撃を軽減しやすくなり、乗り心地も劇的に変わります。
小さいとペダルを漕ぎやすく、通常よりもスムーズにコントロールすることができます。

選ぶ際は性能も重視するべきですが、自分自身に合っていなければ意味がありません。
身体能力や体格、普段の使い方を思い返してみて、最適なサイズを購入しましょう。

おすすめは、大柄な人には29インチ、女性や小柄な人には27インチです。

クロスバイクのタイヤ幅が走りに与える影響

タイヤの幅のサイズは、一般的にクロスバイクが28C、ロードバイクが25Cとなっています。

幅が広いほどグリップ力も高くなるため、坂道を走りやすくなり、車体がふらつくこともありません。
路面から伝わる揺れも、タイヤがクッションの役目を果たすので、乗り手にはほとんど影響を及ぼさないのです。

しかし、揺れを抑え込むたびに、必要以上のエネルギーを消耗してしまいます。

空気圧を上げると、余分なエネルギーを使うことはなくなりますが、揺れが緩和されることもなくなってしまい、グリップ力が減ってしまうので、場所によっては滑る可能性があります。

一方、細身のタイヤは路面との抵抗力が弱まるため、軽く漕ぐだけで、かなりのスピードが出ます。

ですが、空気圧を高めに保たなければ、小さなダメージを受けただけでも、パンクを引き起こします。
だからといって、パンクを防ごうとすると、それと引き換えに、乗り心地が悪くなってしまうのです。

クロスバイクは快適さを維持しつつ、パンクの発生率を下げるために、車輪や車体そのもので揺れを受け止める工夫が凝らされています。

滑る危険性が高いタイヤのタイプって!?

自転車に使われるタイヤの中には、滑る危険性の高い種類が存在します。
ここでは、どんなタイヤがあるのか、その種類を見ていきたいと思います。

タイヤに刻まれている溝やブロックの形を「タイヤパターン」と言い、これが深いほど悪路を通ったときの安定感が増し、浅いほど舗装路をスムーズに走ることができます。

・スリック

溝が少ないタイプを指しており、スポーツサイクルだけではなく、シティサイクルにも多用されています。

表面が滑らかなので、悪天候の日には弱いのですが、タイヤ幅が広いものが使えるクロスバイクならバランスが取りやすいでしょう。

それでも、晴れの日よりは滑りやすいので気を付けましょう。

・セミスリック

町中での走行やツーリングを目的としています。
両サイドのブロックのおかげで、角やカーブを曲がりやすい点が特徴です。

・ブロック

マウンテンバイクに使われる、でこぼこしたタイヤです。
悪路でも安定して走ることが可能なうえに、坂道も上りやすくなるように作られています。

ダウンヒルやクロスカントリーに参戦するバイクに用いられることが多く、長距離走行を楽しみたい場合にも向いています。

クロスバイクで転んだときのためにケガ対策をしよう

クロスバイクのタイヤは、その日の天気や路面の状態によってとても滑るため、転んだときに備えて、対策を取っておく必要があります。

最も怪我を負いやすい部位は「手のひら」です。
転倒した際、身体を支えるために手を着くからです。

勢いよく転んでしまうと、最低でも擦り傷はできますし、運が悪ければ、打撲や骨折は免れないでしょう。

そんなときには「グローブ」が役立ちます。
厚いクッション生地が手を保護してくれるので、転んでも軽傷で済みます。

また、路面からハンドルに伝わる揺れも抑えてくれるので、疲れが溜まりにくくなります。

もうひとつ用意しておきたいものは「ヘルメット」です。
頭は人間の身体の中でも最重要といえるので、しっかりと守らなければなりません。

その他にも必須ではありませんが、あると有り難いのは「眼鏡」や「サングラス」です。
川の近くなどを走っていると、蚊柱や小さい羽虫の大群に突っ込んでしまうことがあります。

ダメージはないものの、目に入ると前方を確認しにくくなるので、非常に厄介です。
自動車がはね飛ばした泥水や砂埃なども防げるので、視力とは関係なく、ひとつは持っておきたいところです。

クロスバイクを乗る際の注意点とタイヤの選び方

クロスバイクは溝が浅く細いタイヤだと、濡れた舗装路などで滑るので注意してください。

段差や坂道は、特に転倒の危険性がありますので、スピードは落としましょう。

また、クロスバイクのタイヤにも、さまざまなタイプがあります。
スリップしにくいものもありますので、自分に合ったタイヤを選ぶといいですね。

万が一、スリップしたときのために、手袋とヘルメットは必須ですよ。