こんにちは、じてんしゃライターふくだです。
ピナレロ、デ・ローザ、ビアンキ、コルナゴと。
イタリアを代表するロードバイクメーカーですね。
自転車って、ツール・ド・フランスっていうくらいだから、フランス製が強いかと思いきや、イタリアの方が有名メーカーが多かったりします。
イタリア車って、誰しも一度は憧れます。
しかし、そういう憧れのイタリアメーカー、初心者がいきなり乗っても良いの?
今回はそんな話です。
ピナレロはロードバイク以外だって作ってるんです
ピナレロと言えば、速いメーカーっていうイメージがありますよね。
実際、近年のツール・ド・フランス個人総合優勝は、チームスカイがピナレロのロードバイクを使って多く取っています。
ひと昔前も、トレック(TREK)・ビアンキ・ピナレロの3メーカーだけで、10年近くツール個人優勝を独占していた時期もありました。
ピナレロは、世界で最も速いレーサー向けのロードバイクを作るメーカーのひとつであるというのは事実です。
しかし、ピナレロは、実はクロスバイクだって作っていますし、キッズ車も作っています。
「そのメーカーって、初心者でも乗りやすいモデルがありますか?」
このひとつの答えが、クロスバイクなどの初心者向けの製品を作っているメーカーかどうかです。
たとえば、エアロロードバイクやトライアスロン、トラックバイクで有名なサーベロ。
サーベロは、クロスバイクは作っていませんし、安いロードバイクでも40万円からスタートです。
サーベロに関しては、初心者の人に安易にすすめにくいところがあります。(もちろん、当人が気に入れば問題ないのですが)
ピナレロは、クロスバイク(少々お値段が高いですが)も作っていますし、ロードバイクもアルミで10万円台のものを造っています。
トレック、ジャイアントといったメジャーメーカーほどではないにせよ、初心者のことも視野に入れた製品造りをしていると言えるでしょう。
初心者向きじゃないロードバイクって?
逆に言うと、初心者向きじゃないロードバイクってあるの?って話になるのですが。
基本的には、あまりに値段が高過ぎるとか、フレームが硬すぎたり、ハンドリングが鋭すぎたり、そういうロードバイクは初心者にはちょっと大変です。
そういう点でいえば、ピナレロの最高級ラインナップにして、みんなの憧れの的ドグマF8は、初心者にはしんどいかもしれません。
ただし、性能面ではの話です。
ポルシェで通勤しても問題はないように、ピナレロのドグマで通勤したって個人の自由です。
ただ、やはり初心者向きとは言いがたいです。
ピナレロは、憧れのメーカーであると言ったように、盗難には気を付けないといけません。
ですから、「オシャレなロードバイクで街を爽やかに走って、カフェでコーヒーをおしゃれに飲みたい」という人には、ちょっと危ないかもしれません。
少し言い方は雑ですが、自転車を盗むって、もの凄く簡単で足の付かない犯罪です。
ですので、どんなメーカーでも、ロードバイクから離れるっていうだけでも、盗難のリスクがあります。
その中でも、高級なイメージのあるピナレロは、特に注意が必要です。
初心者の乗りやすいロードバイク
初心者にオススメのモデルは、使用目的・予算によって変わります。
街乗りで使いたい人は、アルミの低価格帯のロードバイクをオススメします。
先ほども申しましたように、自転車から離れることもあるという人は、高価格帯のものは少し心臓に悪いです。
いくら鍵をしても、高価格帯のロードバイクについては、プロの盗難があります。
盗みのプロたちは、U字ロックでも簡単に壊せてしまうそうです。
100km走ってみたい・遠くに行きたいという人は、低価格帯のカーボンのロードバイクか、ハイクラスラインナップが欲しい人は、グランフォンドラインナップがおすすめです。
ピナレロに限らずレース向けバリバリのラインナップは、長距離を走ると疲れます。
もちろん、長距離を走るのは不可能ではないですが。
ハンドルがキレキレなのです。
ハンドルキレキレというのは、初心者には分かりにくいかもしれませんが、直進安定性っていうと何となく分かるでしょうか。
ぼーっとしてても、ハンドルがクルッとまわりにくいということです。
ですから、直進安定性が高いと安心して乗りやすいです。
レースの場合、ハンドルが鋭いほうが、カーブを攻めれたり、集団内での位置取りがしやすかったりします。
ハンドルキレキレのデメリットは、実際に乗ってみて、下り坂を走ると分かりやすいです。
ひと昔前の本当のハンドルキレキレロードバイクは、ハンドルを無理やり抑え込むようにして安定させて下らないと、ぴゅーんとコーナーで飛んでいってしまいました。
最近は、そういうロードバイクは減りましたが、やはりレース向けバリバリのモデルには、今でもそういう傾向はいくらかあります。
ゆくゆくはレースにも出てみたいという人は、ちょっと無理してでも予算を上げるのも良いでしょう。
もちろん予算次第ですので、レースを目指す人でも予算が足りなければ、1台目は低価格帯のカーボンやアルミを買っても問題はないです。
ハンドルキレキレモデルを、最初からトライするのもアリだと思います。
でも、とりあえず1台目ですし、乗りやすいモデルが楽ではあります。
具体的なピナレロの初心者おすすめモデル①
まずは、アルミロードバイクのPRIMAが初心者にオススメです。
2016年の価格は、税抜き154,000円。
ソラというパーツが付いています。
ジャイアント、トレックなどの販売台数大手メーカーに比べると、やはり少々割高感はあります。
しかし、イタリア車です。
割高といっても、10万円も違うとかいうわけじゃないです。
ピナレロにこだわりたいという人には、十分リーズナブルといえる価格だと思います。
有名なうねうねフロントフォーク、オンダフォークも採用されています。
最近のトップグレードでは、うねうねはやめちゃいましたが、ピナレロと言えば『うねうねフォーク』です。
好みや世代にもよりますが、ピナレロのうねうねフォークに憧れるサイクリストは多いです。
ちなみに、自転車好きの人にうねうねフォークと言うと笑われるので、ちゃんとオンダフォークって言った方が良いです。
形状だけじゃなく性能面としても、カーボンフォークなので、路面からハンドルへの衝撃を吸収してくれます。
快適です。
アルミモデルでも高級感が漂います。
そういう辺り、やっぱりピナレロってすごいメーカーだなと思います。
具体的なピナレロの初心者おすすめモデル②
初心者にオススメしたいピナレロの大本命は、フルカーボンロードバイクのRAZHAでしょう。
105完成車 価格298,000円(税抜)。
少々お高く感じるかもしれませんが、ピナレロのカーボンとしては安いです。
アルミのPRIMA同様、こちらもオンダフォーク搭載です。
フレーム剛性は、硬すぎず柔らかすぎず。
ピナレロのロードバイクとしては、柔らかめでしょうか。
乗りやすいといえるタイプの乗り味なので、初心者の人でも大丈夫です。
さらに、ロングライド向きの味付けをしてあるのが、RAZHA Kです。
『K』が付いています。
『K』が付くことにより、長距離を走りやすくなっています。
値段は、RAZHAと同じ105完成車 298,000円。
「どうして長距離を走りやすいの?」
簡単に言うと、そういうフレームの形になっているんです。
ロードバイクは、ホイールベースとヘッドチューブを長くして、フロントフォークを寝かせて前の方に出すと、直進安定性が上がるんです。
あとはホイールの硬さ。
フレームのジオメトリの取り方と、材質の特性のバランス、そしてホイールの性格。
この3つが自転車の走りの性格を決めます。
(実は、その他の部品に関しては、いくらか重量が軽くなる・変速がスムーズになる・修理しやすい・長持ちするとかなので、走りの性格というのにはあまり関係ないんです)
難しくてよく分からないという人は、細かいことは気にしなくても良いです。
『K』が付いたら、遠くまで走りやすいというイメージで大丈夫です。
ピナレロの最高峰ドグマは?①
楽器の場合は、初心者でも予算が許す限り、良い物を使ったほうが良いです。
理由はシンプルで、良い音を聴き分ける耳ができるからです。
耳が良い音を覚えるんです。
そんなわけで、僕も無駄に20万円くらいするクラシックギターを持っています。
ロクに弾けないのですが。
はて、自転車の場合どうなんでしょう。
昔は、「初心者は安いアルミで慣れてからだ!」と言われていましたが、冷静に考えると安いアルミでハマって、後から買い替えるのって、もったいない気もします。
はたまた、アルミのロードバイクしか知らないというのも、もったいない気がします。
せっかく、趣味としてロードバイクに乗っているわけですから、一度は、現在の世界で最もロードバイクに適した素材といわれるカーボンも乗ってみた方が楽しいと思います。
そんなわけで「最初から、ある程度予算を組んで良いのを乗りたい」という人は、最初から最高クラスに乗ってしまうというのもアリかもしれません。
ピナレロの場合、ドグマですね。
ピナレロの最高峰ドグマは?②
しかし、先ほども申し上げたように、ハンドルキレキレはつらいです。
そんなわけで、先ほどのRAZHAのように、ドグマにも『K』を付けましょう。
DOGMA K8-Sとなります。
そう、ドグマの場合、『S』も付いてきます。
サスペンションの『S』です。
ロードバイクなのに、サスペンションが付くんです。
路面からの衝撃・振動に対して、すこぶる快適になります。
しかも、プロも使用するモデルですので、ガシガシ速く乗るということも可能です。
これで、初心者にも乗りやすいタイプの乗り味になりました。
何と!カラーもいっぱい選べます。
好きなカラーの組み合わせをチョイスして、オーダーできます。
お値段は、フレームセットだけで、税込100万円を越えます。
ホイールや部品をあれこれ付けると、簡単に200万円超えができます。
これぞ真のピナレロです!
ドグマの購入の際に悩むポイントが、『K』を付けるか付けないかでしょう。
ここは、価値観で決めて下さい。
いずれヒルクライムをして、タイムも狙ってみたいという人は、『K』は付けない方が良いでしょう。
まとめ「さすがの満足感、さすがピナレロ」
初心者向けのピナレロ・2016年ロードバイクラインナップをみてきました。
どうでしたか?
やっぱり、お高いというのは否定できませんね。
ほかのメーカーが気になる人はこちらの記事がおすすめです!
⇒『【必見】人気のロードバイクメーカー12社をプロが徹底評価』
でも、さすがピナレロです。
アルミのロードバイクでさえ、高級感が漂います。
風格あります。
ただ、ロードバイクは買った後の修理も大事です。
遠くにしか販売店がない、近くに販売店があっても、ちょっと初心者の自分じゃ入りにくいというお店しかない場合は、じっくり考えてみるのも大事です。
ピナレロの場合、高級車メーカーの部類に入りますので、そういう問題もあります。
かといって、メンテナンス技術の怪しそうなお店で買うのも怖いです。
できれば、経験者の人と一緒に行くか、アドバイスをもらってお店を選べるとベターかもしれません。