ホイールのハブについている部品のことを知っていますか。スポーツ自転車に乗っている方は、知っていると思いますが一般の方はホイールは分かるかもしれませんが、ハブは分からないかと思います。また、メンテナンスをしたことある人も多くはないのでしょうか。自転車のメンテナンスをしっかりすれば快適になります。今回はハブについてお話をさせて頂きます。
自転車のホイールのパーツであるハブとは?
自転車を乗る上でホイールは、必ず付いていますよね。
このホイールは、さまざまなパーツを組み合わさる事で出来ています。
このホイールの中に、ハブというパーツがあります。
では、ハブはどのパーツの事なのでしょうか。これを説明します。
まず、ホイールはハブ、リム、スポークというパーツで出来ています。
ハブは、ホイールの中心部分にあるパーツです。
リムは、車輪の外枠の部分をいいます。
スポークは、リムとハブを繋いでいる棒のことです。
この3つのパーツで出来ています。
ハブはホイール中心であり、自転車の車軸とを繋ぐ役割があります。
そうすることで、ホイールがスムーズに回ります。ということは、ハブは自転車が走行する上で重要なパーツということになるのです。
このハブが無いまま走行したとしたら、ホイールが上手に回転しなく、車軸の故障を起こします。
また、ハブの中にベアリングが内蔵されています。
このベアリングが、ホイールをスムーズに回転させるのですが、グリスがないと、ベアリングがスムーズに回転させてくれません。
グリスとは、潤滑油であり、少し固まったクリームのようなものです。
グリスを塗ることによって、車軸とベアリングが摩耗を防ぎ、ホイールがスムーズに回転します。
ホイールのハブから異音が!?自転車の危険信号?
スポーツ自転車に乗っている人は、ハブのメンテナンスをする人がいますが、一般的なシティサイクル等の自転車に乗っている人は、自転車自体のメンテナンスをする人は、少ないのではないでしょうか。
通常の使用では、ハブが故障することも少ないため、普段は触らないパーツなんですね。それだけハブは、頑丈なパーツです。
シティサイクル等の一般的な自転車に乗っている人でメンテナンスをする人は、自転車屋さんに他のパーツ修理の際に、グルスアップを勧められた時に行う人がほとんどかと思います。
それでもハブの故障や故障の前兆は起こります。
例えば、自転車走行中にホイールから「ゴォー」とか「ジィー」という音が鳴っていたり、またはペダルを漕いでる時に違和感を感じる時は、ハブの故障かもしれません。
この時の確認方法は、確かめたい方のホイールを地面につかないように持ち上げます。
その次にハブ側のスポークを持ち、左右に動かそうとして下さい。
この時に、ホイールがガタガタ動くようでしたら、ハブが緩んでしっかり止まっていない可能性があります。
他にも、ホイールを回して、スムーズに回らないようでしたら、ベアリングが摩耗している可能性があります。
また、ホイールを回した後にすぐに止まるようですと、グリスの補充が必要かもしれません。
出来ることなら、プロにしっかり見てもらったほうがういいです。
グリスとオイルは同じではない?
自転車をメンテナンスする際に使う油には、グリスとオイルの2種類を使います。
これは、油として考えると同じ物です。粘度がある固めの油がグリスで、粘度がないサラサラしている油がオイルになります。
では、使い方はどのように違うのでしょうか。役割としては、グリスもオイルも潤滑剤として使います。しかし、メンテナンスを行うバーツによって使い分けます。
まずは、オイルを使用するパーツですが、基本的にチェーンに使用します。
チェーンにオイルをつけると、チェーンの表面に油の皮膜が出来ます。
こうすることによって防水効果が得られます。
グリスを使っても防水効果になりますが、粘度が高いため、ペダルが重くなる事があります。
そのためチェーンには、グリスではなくオイルを使用したほうが良いです。
但し、薄いコーティングになってしまうため、剥がれやすいです。小まめに、オイルでメンテナンスをする必要がありますね。
グリスはどこに使うのかといいますと、ホイールのパーツであるハブ、ペダルのパーツのボトムブラケット、ヘッドパーツとなります。
この3ヵ所は、ベアリングが入っている場所です。グリスを塗ることでパーツの摩耗を軽減します。
また、粘度があるので長時間の効果が持続します。
そのため、グリスを使う箇所のメンテナンスの頻度は少なくて済みます。
メンテナンスをする際に、手間が掛かるような場所は大体グリスになります。
この場所にグリスではなく、オイルを塗るとグリスを剥がしてしまうおそれもありますので、グリスがついているところにオイルを塗らないように気をつけて下さいね。
自転車のホイールのハブをメンテナンス
自分でホイールのハブをメンテナンスしてみましょう。
今回は、クイックリリースタイプのカップアンドコーンタイプのハブを使用しているパターンの説明をします。
まずは、必要な工具は、パーツクリーナー、マイナスドライバー、グリス、スパナ類(数種類のサイズが必要)です。
まずは自転車を反対にして、クイックレバーを緩めてホイールを自転車から外します。
ハブ側に玉押しというところがあるので、ここにスパナをセットして、その上にあるナットにもう一つスパナをセットします。
そのままナットを回して外したら玉押しも取ります。そうすると車軸が取れます。
車軸が取れたら、ハブにグリスとベアリングが入っているので、ベアリングとハブをパーツクリーナーで綺麗にして乾かします。
車軸やナット等も同様に綺麗にします。乾いたらグリスを塗っていきます。
この時にグリスガンがあると、手を汚さなくて便利ですね。
まずベアリングが入る玉受け、ベアリングにグリスを塗り、ベアリングを玉受けにセットしていきます。グリス量は多めに塗ると持ちが良いです。
車軸やナットにもグリスを塗り、ホイールを取りつけます。
これでグリスアップが出来ました。グリスアップ後は、回転させて確認してみてください。
ホイールのハブのメンテナンスは定期的に!
ホイールのハブのメンテナンスの方法は、大体理解して頂けたものか思います。
自転車のホイールがスムーズに回転させるためには、グリスをしっかり塗っておく必要があります。
グリスアップをすると、ペダルを止めた時の距離をグリスアップする前と後だと、より長く走ってくれます。
このように自転車を、より快適にしたいのであれば、定期的にメンテナンスをしましょう。
また、ハブの種類は、一つではなく、さまざまな種類のハブがあります。
スポーツ自転車は、メンテナンスする時にハブの交換をすると物によっては、より快適に走行出来ます。
また、ベアリングの種類も2つあります。
先程のメンテナンスのやり方を說明した「カップアンドコーンタイプ」と「シールドベアリングタイプ」ですね。この2つの違いは、メンテナンスの方法が違います。
カップアンドコーンタイプは、先程紹介した通り、一度分解を行い、パーツを綺麗にして再度グリスを塗るという工程をします。
シールドベアリングタイプはというと、ユニットの内部にベアリングとグリスが入っていて、その上に蓋がされています。このためグリスアップは行わない方が多いです。
でも同じようにグリスが減るため、メンテナンスよりも交換で対応する人が多いと思われます。
どちらもメンテナンスの目安としては、5,000km前後の走行、または1~2年に一度程度です。
一般のシティサイクルのような自転車は、2~3年に一度程度でも良いかと思います。
グリスアップは、ハブの寿命も延ばしますし、性能も持続します。トラブルが起きる前にしっかりメンテナンスを行うことをおすすめします。
まとめ・自転車を快適にするハブのメンテナンス
ホイールについているハブのメンテナンスをすると自転車走行が快適になる事が分かりましたでしょうか。また、ハブのトラブルは、時に事故にも繋がる可能性もあります。命を預ける大切な自転車なので、しっかりメンテナンスをして、安全に楽しんで下さい。今回は、ハブのグリスアップを紹介しましたが、他にもボトムブラケットやヘッドパーツ等もしっかりメンテナンスをするとより快適に乗ることが出来ます。自分でメンテナンスをするのが難しい時は、自転車屋さんにメンテナンスをお願いしてみることもおすすめです。