自転車は、沢山のパーツが組み合わさって出来ています。その中でもスポーツ自転車のロードバイクはパーツの交換をすることで性能を変えることが出来ます。交換するパーツによって変化が異なります。今回はパーツの中でもコンポに焦点を当てて、のせかえをすると良い効果があるのかを紹介します。
ロードバイクのコンポとは何?
「コンポののせかえ」と良く言いますが、、「コンポーネント(コンポ)」とはブレーキ関連や、変速・ギアの近辺などの部品の総称です。
これらのパーツは、「シマノ」「カンパニョーロ」という2社の製品が主流として使用されています。各社のコンポにはグレードがあり、高価なものから安価なものまで、多様にあります。シマノで見ると、デュラエース、アルテグラ、105、ティアグラ、SORA、Clarisという順番でグレードが変化します。当然上に並べたもののほうが、性能も価格も高いグレードです。 2015年6月4日現在では、105から上が11速、ティアグラが10速、SORAは9速、Clarisは8速と、変則の段数が異なってくるところはポイント。また、コンポの主要パーツはブランドとグレードを統一して揃える「グループセット」という概念が主流となります。カンパニョーロが初めに提案した考え方です。
ロードバイクを選ぶ際には、このコンポの性能を見ると、ひとつの選択理由になりますが、初めてのうちは、コンポによる性能の違いなどはなかなか判断がつかないと思いますので、あまり気にしなくていいかもしれません。
ロードバイクのコンポをのせかえする前にパーツを知ろう
カンパニョーロが初めに提案した、コンポの主要パーツをブランドとグレードを統一して揃える「グループセット」という概念が主流となるまでは、それぞれ違ったメーカーのパーツを組み合わせて使用していました。パーツのメーカーを統一することで、より高いパフォーマンスを発揮できるようになるということもあって、グループセットの概念は定番となり、コンポののせかえも身近なものになりました。カンパニョーロ、シマノ、スラムの3社が、現在でもほとんどのパーツの製造を担っています。。
各社が全く異なるものを製造しているわけではありませんが、ブランドごとの特色は、その素材の使い方やデザイン、考え方等に差が出ています。カンパニョーロでは、フロントは2速、リアは11速が最も多く製作されているのに対し、スラムはシマノの規格に準じているためスプロケットやチェーン、チェーンリング群などが使用可能です。ロードバイクのパーツは、レースでの使用を前提に考えられるため、パーツそのものに強度が求められ、例えばブレーキをかけた時にアームがしなれば、その分の力は逃げてしまうなど、高い性能も求められます。しかし、走るためのパーツである以上、軽くなければならないというのも永遠のテーマです。強度と軽さという、相反する要素を両立させるために、各メーカーは材質や形状といった部分を模索しているのが原状です。
コンポをのせかえ!メーカーのラインナップグレードを知ろう
コンポののせかえで悩むのは、パーツ選びです。1973年にリリースされたシマノの最高級ロードバイク用コンポーネント”デュラエース”は、その後6種類ものモデルチェンジをくり返し、現在では”9000系デュラエース”まで進化しています。変速などの基本性能は上位機種と比べても遜色はなく、レースバイク用の入門コンポーネントとして何の過不足もなく使える製品です。「レクリエーショナルコンポーネント」という評価を受けるティアグラは、ホビーレースなどでの使用も問題ありません。リアスプロケットは10スピードを採用。変速性能も上位機種と比べ遜色はありません。シマノのラインナップの中ではボトムを受け持つロード用コンポーネントです。カンパニョーロでは日本の高級品志向の強さもあってレコードがシェアの多くを占めており注目されがちですが、セカンドグレードのコーラスも、仕上がりはレコードに匹敵し、価格も求めやすいことからお買い得感の高いモデルです。もともと”デイトナ”の名前でリリースされていたケンタウルや、ミラージュなども、カンパニョーロジャパンがパーツ単体の供給も行うようになったことから注目度が高まっています。カンパニョーロの入門モデルであるゼノンは、日本でこそ人気が低いですが、”安物”に徹して使えば逆にカッコイイ製品です。こういったコンポーネントがのラインナップの多さなどが、日本の自転車文化を成熟させているのかもしれません。
ロードバイクのコンポをのせかえする意味はある?
コンポは高価で、必要な作業も多いことから自転車店に依頼するケースが多く、自転車店としては利率の良い商売です。だからコンポののせかえを推奨する自転車店舗は多くあります。しかし、上位グレードへののせかえはメリットもたくさんありますが、早く軽く走ることを目的にコンポののせかえを検討することはあまり意味がありません。パーツ交換も自転車を楽しむうえでやってみたいという方は、大型のスポーツサイクル専門店に行くことをお勧めします。フルセットでパーツを交換すると、相当効果になってしまいますが、変速機だけ、ブレーキだけ、など一部分だけ交換するならば、工賃込みでも数万円で楽しむことができます。例えば同じシマノのパーツ同士でも、グレード次第で互換性がない場合もあるので、店員さんに相談しつつ交換する必要があります。また、更に安価でパーツを交換を楽しみたい場合、ロードバイクを自分で整備できる人は、中古パーツを購入するのも手段の一つです。中には劣化しているパーツもあり、注意が必要ではありますが、自分で手を加えた自転車はより愛着が湧くのはもちろん、走りも気持ちよく感じます。走るだけでなく、手を加えてみる、ということも自転車の楽しみの一つ。一度やりはじめると、あれもこれもとなって、底なし沼のようになりますが、こだわり屋の方は足を踏み込んでみても良いかもしれません。
コンポをのせかえることでのロードバイクの変化は?
コンポのグレードを上位に変えると「耐久性が上がる」「ストレスが減る」「自分に合ったギアで走れる」「軽い」「メンテナンス性が高くなる」「ヴィンテージものが使える」などメリットがたくさんあります。
走行距離が長いほどコンポは劣化していきます。上位グレードであればあるほど、耐久性は高くなるので、早く走る、難解な道に挑むなどの楽しみ方をする場合は、消耗するペースが抑えられるので結果として安く済むケースもあります。また、特にSHIMANOの場合は上位であるほどなめらかに動くことをモットーとしているので変速も重くなく、ブレーキも軽い。余計な労力が不要となるので、長い距離を走行する人には良いメリットと言えます。ギア数も多くなり、多段変速が可能となります。
コンポ自体の軽さやメンテナンス性も上がるので、日ごろの手入れが楽でかつモチが良くなるのもうれしいポイント。違う楽しみ方にはなりますが、コンポによって使えるホイールが違い、古ければ古いほど新しいパーツを使用できないので、古いロードバイクに乗り続ける場合には、コンポののせかえが必要になります。
お店でコンポをのせかえしたら工賃は?
ロードバイクのコンポののせかえに掛かる費用は、だいたいどこでも2万円前後が相場となっています。自転車を購入した店舗かそうでないかで価格を変えている自転車店もありますが、そもそもは「これを変えたらいくら」「これを使用したからいくら」といった細かい料金設定があるわけではありません。自転車店にて、「コンポ一式購入してくれたから、2万でやりますよ」といった考え方が主流となっているので、一部だけ自分で取り付けを行うことによっての価格が安くなったりすることもありません。また、一部のみ自分で手を加え、残りを自転車店に任せるといったようなやり方は、あまり好まれません。一部だけ自分で付けると言っても、自転車店のやり方と違った場合は調整に困る上、セッティングも手間が増えてしまうからです。自転車店は購入顧客へのサービスが良いところが多くありますので、購入店舗で相談することが一番良いでしょう。コンポを買ったら無料で取り付けてくれるなどのサービスがあるお店もあります。
ロードバイクのコンポののせかえは意味がある
ロードバイクのコンポをのせかえの際の注意点は、既存のものよりも高いグレードのコンポに交換をしないと効果は感じ取れないかもしてません。
更に骨格や体格によっては必ずしも交換することで性能が上がるとはいいにくいです。
しかしロードバイクのレースに出るような人ですと変速がしやすくなることや、ペダルの回転性能のアップするなどのメリットがあるので、ケイデンスを上げたい人など目的が明確な人におすすめです。
取り替えるパーツが多いので、心配な人はお店に交換をお願いすることをおすすめします。