自転車のスポークが折れてしまった経験のある方は、いらっしゃると思います。
自転車のスポークは、車輪の強度やバランスを保つために大切な部品です。
1本でも折れたら、無理に乗らないようにしましょう。
その折れた1本をせっかくだから自分で交換したいと思っている方に、自分で交換する方法をご紹介します。
自転車のスポークは折れたらすぐに交換!
スポークは放射線状に張ればよいと言っても、見た目からして構造が複雑そうです。
スポークはバランスを保つことで強度が生まれます。
スポークの張り方が悪いと、自転車走行にも悪影響を及ぼしますし、またスポークのバランスが悪いことで、スポークの破損につながることもあります。
自分でスポークを交換する場合は、パランスを保てるように、慎重に張り替えたほうが良いでしょう。
交換しないでスポークが折れた状態のまま自転車に乗り続けるとどうなるのかというと、短くなったスポークが自転車や乗車している人の足を傷つけることがあります。
折れた先が尖っているため危険です。
ならばと、中途半端になったスポークを抜き取って乗り続けようと思うかもしれませんが、それもやめたほうが良いといえます。
繰り返しますが、スポークはバランスが大切です。
全体でバランスを取ることで強度を発揮しているので、そのバランスを崩してしまうと車輪全体が歪み、走行に悪影響があるほか、さらなるスポークの破損につながります。
自転車のスポークを自分で交換する方法 その①
自転車の前輪を外すことは簡単ですが、後輪を外すのはやや面倒なものとなります。
車軸からナットやクイックリリースなどの止めているものを外して、油が塗られているため服や手を汚しやすいチェーンを外し、ブレーキを緩めてから場合によっては、ブレーキワイヤーを外すことで後輪を外すことができます。
スポークは衝撃の加わるハブ穴から曲がったところで折れることが多いのですが、折れたスポークの取り外しや交換にしても、ギア(カセットスプロケットやボスフリー)がありますし、カセットスプロケット・ボスフリーでそれぞれ専用の工具が必要になることから、スポーク交換でも後輪のほうが作業が多く面倒なものになります。
後輪のスポーク交換としては、まずはスプロケット側はスプロケット自体が邪魔なので取り外します。
そして、スポークレンチを使って折れたスポークを外します。
それから、同じ長さのスポークを外したところに差していきます。
ボスフリー専用のフリーリムーバーを後輪に通して、メガネレンチと組み合わせて締めていきます。
自転車のスポークを自分で交換する方法 その②
ハブは、回転方向(正ネジ)にネジが切ってあります。
自転車のペダルを踏むたびにネジを締めることになるので、簡単には緩みません。
緩まないからといって、力任せに回そうとするとフリーリムーバーを傷めることになります。
緩まない場合は、メガネレンチを使用しましょう。
体重をかけることで簡単に外せます。
新たにメガネレンチを購入する場合は、片口メガネレンチというものが、かさばらず収納に便利なものとなります。
ボスフリースプロケットを外すことで、スポークを交換することができるようになります。
スポークが折れるというと、スポークの頭が折れていることが多いのですが、ニップルが折れている場合は新しいニップルを用意しましょう。
新しいスポークを差したらニップルをねじ込みましょう。
スポークは交互に組まれているので、確認しながら行ってください。
それから、他のスポークが折れていないか確認して、滅多に分解しないので、パーツクリーナーで綺麗に掃除しておくと良いでしょう。
自分で交換するとき、自転車のスポークの長さの測り方
自転車のスポーク交換をするのに、スポークの長さは意外と厄介なものになるかもしれません。
まず、どこからどこまでなのかというと、ネジ山側は見たままで、端から端までとなります。
測る道具としては、スポーク専用の物差しを使うと良いでしょう。
スポークスケールやスポーク長ゲージという名前で市販されています。
スポーク長ゲージにスポークの首を引っ掛けて長さを測るのですが、綺麗な数値になるのではなく、微妙な長さになることがあります。
その場合は、長めに測ってください。
細かいことを言うと、1mm単位ではなく0.5mm単位で測るのが良いです。
ネジ山部分の長さは、だいたいは10mmですが、その太さになると異なっているものがあります。
国産や台湾メーカーは14番や15番、欧米メーカーだと1.8mmや2.0mmとなります。
ニップルの太さに互換性がないので、ネジの太さと合わせるようにしてください。
太さの互換性は工具にはあります。
ニップル回し(スポークレンチ)には14番・15番で互換性がありますし、1.8mmと2.0mmでも互換性があります。
自転車のスポークの主な種類
自転車のスポークを交換するときに、はじめてスポークの種類がいくつもあることに気づくかもしれません。
それぞれ、どのようなものなのか少しご紹介したいと思います。
ずん胴スポークは、最も一般的なスポークとなります。
全長に渡って、同一直系の円筒となっています。
段付きスポークは、スポークの中央で細くしたり端を太くしたりするもので、軽量化や強度増強を狙ったものとなります。
そして、段をいくつにするかで分類されます。
片端(シングル)段付きスポークは、負担がかかりやすいエルボ部分を太くすることで強度を上げたもので、マウンテンバイクや旅行車に使われています。
両端(ダブル)段付きスポークは、中央を細くしたもので軽量化したものになります。
競輪などの競技用車に使われています。
3段(トリブル)段付きスポークは、中央を細く、エルボ部分を太く、軽量と強度の双方を狙ったものになります。
強度を求めているため、マウンテンバイクや旅行車に使われています。
自転車のスポークをオシャレにすることも
自転車のスポークの手入れは、交換するだけでなく塗装することでもできます。
綺麗な仕上がりにするために真鍮のワイヤーブラシでサビを取って、スプレー洗剤で油汚れを取って、さらに十分に乾燥させておきましょう。
汚れを落とさないまま塗装すると、スポークの所々が白っぽく仕上がってしまいます。
また、手間がかかりますが、リムに斑点がつくと目立ちますので、養生テープやポリ袋でリムをマスキングして、リムに塗料かかからないようにしたほうが良いです。
スポークを塗装するメリットとしては、スポークの寿命を延ばすことができます。
だいたい2年から3年延びます。
さらに、汚れもつきにくくなります。
実際に塗装するときは、絵の具を塗るように筆を使うよりも、スプレーを使うほうが簡単でオススメです。
もちろん、リムはマスキングしておきます。
一気にやることでムラが生じ難いという特徴もあります。
そして、なにより、早くあっという間に全体を塗装できることが、スプレー塗装の最大のメリットとなります。
自転車のスポークだけ交換できるの?自分でやる方法はある? まとめ
後輪のスポークを交換するのは大変ですが、そのぶん、できたときの達成感があると思います。
ただし、できそうになかったら自転車屋さんにお願いするのが無難だと思います。
調整が上手くいっておらず、そのせいで怪我をしたら大変なことになってしまいますからね。
2017年にはスポークがない自転車も発売されるようで。。。
時代の進歩はすごいですね!