クロモリのロードバイクにメンテナンスは必要なのか?

ロードバイクに使われている素材はアルミやクロモリ、カーボンの素材が主流になっていきいます。その中でもクロモリは剛性が強く、衝撃吸収性が高い素材でとても優秀な素材なのではないでしょうか。今回は、クロモリを使ったロードバイクのメンテナンスは必要なのかを解説していきます。

クロモリのロードバイクはどんな特徴がある?

ロードバイクのフレーム素材は、アルミやカーボン以外にクロモリがあります。

それはクロムモブリデン鋼(chromium molybdenum steel)であり、鉄にクロムとモリブデンを添加した低合金鋼です。

アルミより重く、アルミより強度があり、とてもしなやかです。そのため、衝撃吸収性に優れて、高回転走行ではバネのような独自の感覚があります。

フレームにアルミ、フォークだけクロモリという組み合わせのロードバイクもあって、その衝撃吸収能力はクセになるくらい魅力的です。

そしてクロモリは、金属なので修理可能です。

クロモリ自体は、大きな力が加わると曲がってしまいます。それでも、ボキリと折れたり割れたりすることはありません。

修理は、だいたいパイプの差し替えになります。
パイプは、ロウ付けという工法で接合されます。

塗装のやり直しにしても、専門業者に頼むことで、きれいに塗り直してもらえます。

クロモリはメンテナンスさえしていれば、いつまでも新品のような雰囲気で乗り続けることができる素材なのです。

クロモリのロードバイクにメンテナンスは必要?

クロモリのロードバイクのメンテナンスは、晴れの日しか走行しないのであれば、頻繁には必要ありません。

しかし、通勤に使っていると、雨の日にも走行することになるので、メンテナンスする必要があります。特に雨の日に走行したあとに、やったほうがよいメンテナンスを紹介します。

クロモリの場合は、錆びることが心配されます。

フレームの塗装で金属を守っていることもあって、普通はそうそう錆びることはありませんが、ボトムブラケットに水が溜まることがあります。

最近では、水抜きの穴もあるので心配することもないでしょうが、水分は錆びの原因になるので気をつけましょう。また泥も水分を含んでいるので錆び対策のためには落としたほうが良いです。

また、傷についても注意が必要です。
クロモリは、尖ったものが当たるとへこむのですが、それと同時に塗装が剥がれてしまうことがあります。

その場合は、金属が剥き出しになって錆びやすくなってしまっています。

それから、チェーンの注油をしたほうが良いでしょう。
チェーンも金属なので、錆びやすい箇所だと言えます。

雨で落ちた油を足しましょう。それによって錆び対策になりますし、油が少なくなったことで、落ちた性能を取り戻すことができます。

雨が降る前に出来るメンテナンス①

クロモリのロードバイクは雨に気をつけるべきなのですが、それと同様にチェーンも気をつけるべきです。

水分が錆びの原因になります。突然の雨にも対応できるような準備をしておくと良いでしょう。

オイルやスプレーは、雨のダメージを最小限にしてくれます。

特に、金属がむき出しのチェーンには、粘度の高いチェーンオイルを使うことで、チェーンやギアが錆び難くなります。

しかしながら、ドライタイプのチェーンオイルでは、雨で落ちてしまうこともあります。
そのため粘度が高いことに気をつけつつ、ウェットタイプのチェーンオイルを使うと良いでしょう。

しかし、錆び対策のために粘度を高くしたことで汚れがつきやすくなってしまいます。
路面から跳ねた泥などでチェーンが余計に汚れます。

雨が上がったあとは、チェーンクリーニングを行いましょう。

また、サドルバックを使用しているなら、サドルバックに防水スプレーを吹きかけておくことも有効です。

中身を雨から守ることができます。ただし防水スプレーはずっと続くものではないので、メンテナンスとして定期的に吹きつけておきましょう。

雨が降る前に出来るメンテナンス②

クロモリのロードバイクの場合は、雨で錆びないように注意するのですが、個々のパーツも注意しておくと良いでしょう。

ブレーキシューは、雨の日に減りやすいです。

タイヤが濡れて滑りやすくなって、強く握ることが原因かと思います。

また、溝があるかも日頃から確認しておくと良いでしょう。多少の溝があっても、高速な走行をするロードバイクであれば、早めに新しいものに交換するより、メンテナンスしておくことをおすすめします。

泥除けを準備しておくことも、雨対策に有効です。

車輪を高速で回すロードバイクでは、路面の泥や雨を高く跳ね上げてしまいます。

雨の日に、ロードバイクに乗ったら、背中が汚れていたということもよくあることです。
レインウェアを着ていたとしても、泥だらけでは掃除が大変なので、泥除けが便利です。

手間がかかるかもしれませんが、グリスを塗ることも有効です。

グリスは、回転部分の潤滑油として使用しますが、防水効果もあります。

雨水が溜まってしまうであろう箇所に、多めにグリスを塗っておきましょう。

錆びやすいネジの頭に塗ることも有効です。全体的に保護したい箇所に塗ると良いでしょう。

クロモリ等の素材やパーツで耐久性が違う?

ロードバイクが錆びて良いことはありません。

たとえば、ボルトの先端が錆びてしまうと、緩めることもできなくなってしまいますし、フレームが錆びると、その箇所の強度が大きく下がってしまいますし、チェーンが錆びれば、スムーズに回転できなくなるので、走行性能が落ちてしまいます。

錆びることで、メンテナンスすら出来なくなるかもしれないので、錆び対策は大切なことです。

まず素材差としては、クロモリが一番錆びやすいです。

クロモリは、念入りに錆び対策をするべきでしょう。

アルミは、クロモリよりも錆び難いですがやっぱり錆びます。
カーボンにしても錆びるので、全体的に錆びへの注意は怠れません。

錆び対策として有効なのは、注油することです。小まめに注油すると良いでしょう。

走りに直結するスプロケットやチェーンに油を差しておくと良いです。特に初心者は、スプロケットを分解して洗浄することが難しいでしょうから、やはり小まめな注油が一番の錆び対策となります。

ボトムブラケットは、路面に近いことから泥がつきます。回転系のパーツということもあるので、泥を落としてから、グリスを使って注油しましょう。

クロモリのロードバイクのメンテナンス方法

ロードバイクは、日頃からメンテナンスすることで性能を保てます。

雨の日に使ったあとは、メンテナンスとして、ロードバイクについた水分を拭き取ってあげましょう。

クロモリ素材の場合は、水分で錆びやすいので特に大切です。

それに高速でタイヤを回転させるので、意外と泥汚れがあります。ウエスで一通り拭っておきましょう。

ウエスは「ワイプオール X70」(710円)がおすすめです。

拭く箇所は、細かく言えば、ブレーキキャリバー、サドル、シートピラーの裏、ダウンチューブの下側、チェーンステーの下側、シートチューブの裏側、リムの内側となります。
チェーンに関しては、チェーンクリーニングするのがベストではあるのですが、それは手間なので、水置換性のオイルを使うと良いでしょう。

「ナスカルブ NASKALUB 潤滑剤 70mlスプレー」(2268円)がおすすめです。水だけを排除して油を残します。

大雨や長時間の雨の中で走行していたのなら、水抜きをすると良いでしょう。

サドルを引き抜いてロードバイクを逆さまにします。するとBBに溜まった水が自然と抜けることでしょう。そのまま一晩おけば水抜き完了です。

そのあとは、ヘッドパーツにグリスアップしておくと良いでしょう。

シートピラーがカーボン素材の場合は、繰り返し締めると破損の恐れがあるので、サドル部分は触らないほうが良いです。

その場合は、BB下のワイヤーリードのボルトを外すことでも水抜きできます。

クロモリに限らず金属素材はメンテナンスが重要

クロモリは特に錆びやすいので、勿論メンテナンスをすることでロードバイクの寿命を伸ばすことが出来ます。
また、クロモリに焦点を当てて解説してきましたが金属素材に関するもの全てが錆びます。錆びると故障しやすいので、ロードバイクを大切に使いたいのであればメンテナンスが重要になります。しっかりメンテナンスをおすすめします。