引っ越しをした、転勤になった、太ってきた、運動不足を効率よく解消したいなど、環境の変化や体の変化によって、自転車通勤を考えることってありますよね?
距離が一桁だったら、すぐにでもやろうと思えるでしょうが、10キロになると一歩ひいて考えてしまう方もいるのではないでしょうか。
今回は、10キロを自転車で通勤しようと考えている方に、おすすめな内容です。
自転車の種類よって通勤の大変さが変わる
最近は、長距離ジテ通(自転車通勤・通学)が流行っているのですが、多くの方はスポーツバイクを使っています。
昔であれば、ママチャリを使うのでしょうが、ママチャリは時速10キロで走るのがいいところで、長距離では時間がかかりすぎて、毎日続けるのは体力がいるでしょう。
一方、ロードバイク・クロスバイク・MTBなどのスポーツバイクは、軽く時速20~30キロで走れるので、10キロほどの距離であれば20~30分ほどしかかからず、楽に続けられるんです。
また、スポーツバイクの中でも特に通勤通学にピッタリなのは、クロスバイクです。
環境を選ばずに軽快な走りを楽しめるうえ、安定性があって停止しやすいので、街中を走るときにおススメなスポーツバイクです。
さらに、橋や地下道にある坂道くらいの傾斜であれば、坂の下からこぎだしても楽に上れるんです。
もし、ママチャリを使っていて大変だと思っているのなら、クロスバイクを試してみてください。
自転車通勤する前に、10キロの道のりで確認すべきこと
通勤ルートには距離以外にも様々な問題がありますが、事前の確認を忘れなければ、自転車の利点を活かして快適に通勤できます。
「信号機」
たとえ距離が短くても、いくつもの大通りを渡らなければいけない場合、赤信号が続いたり、待ち時間が長かったりすると、かなりの時間を費やしてしまうかもしれません。
しかし、自転車は大通りでも路地裏でも走れる乗り物なので、前もって信号機の場所・数と待ち時間を確認し、抜け道を利用した信号機を避けられる最速ルートを考えておくといいと思います。
10キロほどの距離であれば、渋滞にはまる車よりも早く着くことだってありますよ。
「坂道」
ママチャリを使っている方は、通勤ルートにある坂道を確認したほうがいいですよ。
坂道を上るときにママチャリは大きな荷物になってしまうので、もしきつい坂道が多いようであればスポーツバイクに変えたほうがいいでしょう。
ギア数が多く、軽いギアにするだけで街中にあるような坂道は楽に上れるようになります。
また、それでも心もとないと感じる方には「電動アシスト付き自転車」を選ぶ手もあります。
雨の中でも10キロを自転車通勤する場合
雨の日に10キロ以上の長距離を自転車通勤するには、しっかりとした準備が必要です。
ロードバイク乗りなどでは見かけませんが、傘差し運転は違反行為になるので、レインウェアを着るようにしましょう。
サドルカバーも合わせて使えば、雨をしのげると思います。
その他、視力の弱い方はメガネではなくコンタクトレンズを使ってください。雨の中では、想像以上にメガネに水滴がついて周りが見えなくなってしまいます。
また、スポーツバイクならではの注意点もあります。まず、ママチャリに比べ、タイヤが細くて安定性が低いので、濡れた所では滑りやすいんです。
特に、マンホールなどの金属部分や白線の上では、格段に滑りやすくなっているので、歩行者の多い道では細心の注意が必要です。
さらに、軽量化のために元々泥除けをつけていないモデルが多いので、そのままでは背中が濡れたり汚れたりしてしまいます。
安いものでいいので、簡単につけられる泥除けを前もって買っておきましょう。
自転車通勤におすすめな自転車の選び方
通勤向きの自転車にかける予算は3万~5万円といったところでしょう。ただ、この価格帯の自転車は性能が様々なので、周りの環境や使い方をしっかり考えて選ぶといいでしょう。
・種類
まず初めに考えるのは、自転車の種類です。ミニベロや折りたたみ自転車はタイヤが小さいので、歩道と車道の間の段差などを上がりづらく、街中での10キロ以上の長距離移動には向いていません。
また、ロードバイクは単純に高価なので、通勤で使うのは気が引ける方もいると思います。
そのため、軽快な走りを楽しみたい方にはクロスバイクを、パンクと段差を気にせず走りたい方にはMTBをおススメします。
・重量
通勤用であれば、重量は14キロ以内をおススメします。何より停止と発進が楽で、軽くこぐだけでも時速30キロは出せます。
また、坂道や向かい風の中でも比較的軽く走れるので、軽量さも大切なポイントの一つです。
・フレーム
フレームの素材は、オールアルミ製がサビに強いのでおススメです。たとえ屋根の下に置いていても、吹き込んできた雨で濡れることもあるので、手入れの手間も考えるとオールアルミ製がいいと思います。
・ギア数
ギア数は多いほど良くて、少なくとも21段はほしいです。坂道と平地で上手く切り替えていけば快適な走りを楽しめます。
・タイヤ
毎日のように使うことを考えると、やはりパンクに強いタイヤのほうがいいでしょう。
自転車と一緒に買うべきもの
ライトは法律で義務付けられているのはもちろん、自分の身も他者の身も守ることにもなるので自転車と一緒に買っておきましょう。
「ヘッドライト」
自分の前を照らすのはもちろんですが、周りに自分の存在をアピールできるという効果もあります。
暗闇では、ライトなしの自転車はほとんど見えなくなるので、スピードがあまり出ていなくても歩行者などにケガをさせる危険は十分にあります。
また、ライトを選ぶときには、次のポイントを踏まえてください。
・広く照らす
LEDライトは角度によって明るさが変わってしまい、周りからは点いているかわからなくなる場合もあります。
一方向だけではなくて広い範囲を照らせ、周りに気づいてもらいやすくなるライトを選びましょう。
・充電式電池
ライトの電池は消耗しやすいので、充電式にしてこまめにフル充電にしておくといいと思います。
・取り外ししやすい
雨に強いというライトであっても、10キロ以上の長距離で通勤することを考えると、何度も長時間雨ざらしにされて、中がさびたり、電池が壊れたりするかもしれません。
簡単に取り外せるライトにして、使わない間だけでも外すようにしましょう。
「テールライト」
自動車は、前からだけではなくて後ろからもやって来ますので、後ろの自動車にも気づいてもらえるようにテールライトをつけてください。
点滅するタイプのライトのほうがより気づいてもらいやすいです。
10キロを自転車通勤にするメリット
10キロ以上の長距離で通勤するとき、自動車ではなくて自転車を使うとかなりの節約になります。
・1500ccクラスの自動車で通勤する場合
燃費:20km/l、ガソリン単価:135円/l、通勤日数:20日/月とすると、10キロの距離を通勤する場合、ガソリン代だけでも年間32,400円かかります。
さらに、渋滞にはまる場合やタイヤ交換などのメンテナンスが必要なことも踏まえると、年間の費用はそれ以上にかかるでしょう。
一方、自転車はパンク修理とタイヤ交換が必要になるくらいなので、年間数千円以下の維持費だけで済みます。
また、自動車保険の使用目的を「通勤・通学」から「日常・レジャー」に切り替えれば、保険料を5千~1万円下げることもでき、少なく見積もっても年間6万円の節約になります。
そのため、たとえ自転車保険に入ったとしても、その保険料は年間4千円ほどしかかからないので、すぐにクロスバイク代を取り戻せますよ。
まとめ 自転車通勤は仕事の内容や終わる時間次第
10キロ通勤は、クロスバイクやマウンテンバイクなら、ちょうど良い距離だと思います。ただし、帰りのことも考えると車や電車のほうが楽と思う方もいらっしゃると思います。
あまりにも疲れる仕事をしている方や夜遅くになってしまう方は、安全面を考えて最良な移動手段を選びましょう。