ロードバイクに乗っていて起こりやすい不慮のトラブルは、ロードバイクが倒れたり、こけたりして、ハンドルが曲がってしまうことだと思います。
特に、ブラケット部が曲がった!というのを、よく耳にします。これは見た目が悪くなりますし、何より漕ぎづらくなってしまいます。
今回は、そのハンドル周りが曲がってしまった場合の対処法などをお伝えしていきます。
ロードバイクのハンドルの素材
ロードバイクのハンドルの選び方は、素材や形状よりも握り心地を第一に優先すべきです。
握り心地を知るには、実際にハンドルを持ってみるしかありません。
ロードバイク用のハンドルとしては、現在はアルミニウム合金とカーボンが主な素材となっています。
強度と剛性を両立しつつ安価にできるのがアルミニウムです。
転倒や落車しても曲がったりしにくい点が特長です。
また、アルミニウムハンドルには、たくさんの種類や形状があります。
アルミハンドルは最初から完成車に採用されていることが多く、実際に使っている人も多いでしょう。
高価ではあるのもの、剛性、軽量及び振動吸収性を高次元で実現するのがカーボンハンドルです。
アルミ製に対して、カーボン製は価格が5~10倍程になります。
ハンドルバーのパイプは26mmが標準サイズですが、クランプ部分に31.8mmのオーバーサイズを採用して強度を高めた製品も多くなっています。
カーボン製ハンドルは、路面からくる振動の吸収性が高いのがメリットです。
振動吸収性を今よりも高めたいと思ったら、ステム、ハンドルを両方ともカーボンへ交換したほうが良いでしょう。
また、厚手でゲルの入ったバーテープを使ったり、路面からの振動をカットしてくれるバズキルの装着も効果があります。
カーボンハンドルは、さまざまな形状に加工できるため、性能向上のみならず、ドレスアップパーツとしての効果も抜群です。
曲がったハンドルとならないカーボン
ロードバイク用のカーボンフレームが人気の中、各メーカーがカーボン製パーツを出していますが、ハンドルもその中の一つです。
カーボン素材のハンドルのメリットとしては、軽量化や複雑な形状にできることなどです。
パイプを曲げて作る方法だと、キツく曲げようとすると割れてしまったり、どうしても作れる形状には限界があります。
チネリ・ネオモルフェの形状などは、正にカーボン素材ならではと言えるでしょう。
逆に、価格が高かったり、落車により破損しやすいという点などがデメリットです。
カーボン素材は振動吸収性が高いという印象がありますが、ハンドルをカーボンに交換したとしてもそれほど効果は得られません。
激しく転んでしまった時に、アルミだとひん曲がった程度で済むのが、カーボンだと簡単に折れてしまうこともあります。
今のものは、スプリンターの力を受け止めるだけの剛性も併せ持っていますが、それでもアルミを好んで選ぶ人も少なくありません。
確かな剛性感と路面の状況が直接体感できるアルミハンドルは「スパルタン」という言葉が当てはまるでしょう。
一度は、レーシングスペックアルミハンドルの剛性感を体験しておきたいものです。
ロードバイクのハンドルブレーキが曲がったときは
ロードバイクのブレーキがひん曲がってしまった。
ハンドルも、ブレーキも、総取っ替えかな。とお悩みの方に朗報です。
曲がったブレーキ部を簡単に直す方法をご紹介します。
例として、右ハンドルのSTIブレーキ部が内側に曲がっているものがあるとします。
こういった場合は、ハンドルごと交換かなといった悪い予感もします。
そんな心配はいりません。ブレーキ部が曲がったとしても交換不要、六角レンチで直せるのです。
1. まず、ブレーキカバーをめくります。思いっきりめくることがポイントです。
ブレーキカバーそのものはゴム製なので、勢いよくやればめくれます。
場所を確認し、ゴムを上に持ち上げてはがします。
経験のない人は不安かもしれませんが、接着剤などで固定されているわけではなく、単に凹凸にはめ込んでいるだけなので思い切ってやりましょう。
2. ハンドルとブレーキの付け根の部分に六角のネジがあるので確認します。
大抵は奥まったところにあります。
3. 反時計回りに六角レンチを回して、ブレーキの接合部を緩めます。
4. 正しい位置に戻した後、六角レンチで時計回りにレンチ回して再び固定します。
5. カバーをかぶせて元の状態に戻します。思いっきり引っ張ってかぶせるのがポイントです。
これで終わり、簡単ですね。ハンドルもブレーキも交換しなくて済みました。
ロードバイクのハンドル周りが曲がったときは
ロードバイクのデュアルコントロールレバーのレバーが遠くて握りにくくなった感じがします。
内側に曲がったのか、近寄って確認してみると傷が付いています。
おまけに両方とも内側に曲がっている、両方に倒したってことでしょうか。
そんな方の直し方についてお話しします。
デュアルコントロールレバーは、ドロップハンドルにネジ止めされています。
2300のデュアルコントロールレバーは、低価格のロードバイクによく装着されています。
105などは情報が豊富ですが、2300は意外に情報がありません。
容易に曲がるような部分ではありませんが、転倒や落車で力がかかる部分であるため、曲がることが多いようです。
これを直すには次のようにします。
1. デュアルコントロールレバーを覆っているゴムを思いっきりめくります。
接着剤などで固定されているわけではなく、ただかぶせてあるだけなので思い切ってやりましょう。
2. 固定用の六角ネジがあるので、それを回して緩めます。
3. 緩めたら、手で押して真っ直ぐに戻します。
この時、自分の好みに合わせて向きを調整してもいいでしょう。
4. 真っ直ぐになったら、再びネジを固定します。
実はレバーの下側を外側に向けたかったのですが、その調整はうまくいきませんでした。
ブレーキをかける時はすぐに手が届く位置にあってほしいですよね。
ロードバイクの曲がったハンドルを買い換えるなら
ロードバイクのハンドルが曲がったりして、買い換える時のおすすめをご紹介します。
Deda スーパーレジェーラ コンパクトハンドル
ロードバイク用一流ハンドルメーカーDedaのフラッグシップモデルであり、カーボンハンドルということもあって、重量は一般的なハンドルよりも100~150g近く軽い180gです。
ダンシングなどを多用する人には、ハンドルを振りやすくなり、軽さを実感することが出来ます。
カーボンハンドルなので、振動吸収性も高いため、ハンドル操作もしやすいのが特長です。
また、軽量にも関わらず、HR40カーボンを素材にしているため剛性も高くスプリントでも力を入れやすくなっています。
Deda RHM02 コンパクトハンドル
こちらはDedaの最下位モデルになります。
とはいえ、Dedaの商品は全体的にコストパフォーマンスが高いため、このハンドルにもそれが当てはまります。
他のメーカーの同価格帯で比較すると大変お買い得なスペックと言えます。
およそ4,000円という低価格にも関わらず、重量は290gとかなり控え目です。
この値段でこの軽さ、またアルミ製なので初心者にとっては安心できます。
初心者には、転倒や落車しても、折れたり曲がったりしないアルミハンドルがおすすめなのです。
ロードバイクのおすすめハンドル
ロードバイクのハンドルが曲がったりして買い換える時のおすすめをご紹介します。
3T AERO TUNDO TEAM
Dedaと並ぶ有名なブランドが3Tです。
ロードバイク用カーボンハンドルの技術がとても高く、軽量と高剛性、エアロ効果の3つを高次元で実現するハンドルを提供しています。
とりわけ、ハイエンドモデルのAERO TUNDO TEAMは、その姿がとても素晴らしいのです。
高速走行での空気の流れをハンドルの上下に分散させるため、地面と垂直方向にハンドルを潰した形状にしており、スプリンターやTTバイクなどに向いています。
見た目の薄さと違って、重量が205gと軽い上に剛性も高く、力に対して踏ん張りがきくため、重量級の人でも安心です。
SHIMANO PRO LT コンパクトハンドル
日本の部品メーカーSHIMANOが提供する、ハンドルブランドSHIMANO PROの最下位モデルです。
初心者などに良心的な価格であり、重量も280gと軽いため、コストパフォーマンスが高いです。
日本メーカーなので、ハンドルの各部分の長さも日本人に合わせた設計である物が多く、これもその一つです。
ハンドルが掴みにくかったり、ポジションが合わなかったりすると走りに集中できなかったりします。
国内メーカーSHIMANOならではの、配慮の行き届いたサイズ感と言えます。
初めてハンドルを交換するという人には、SHIMANOのハンドルがおすすめですね。
まとめ 分からないことがあったらお店に行こう
ハンドル周りは、舵取りの部分ですので、少しでも変になってしまうと、事故を起こす可能性が高くなってしまいます。
もし、自分で直そうとすることに不安があるようでしたら、お店に持って行きましょう。
お金より命が大切です。