自転車のリム・・・聞いたことはあるけれど、どこの場所を差しているのか分からないという方も中にはいると思います。
自転車初心者はパーツの名前などの知識が乏しいので分からない人も多いようです。
今回はホイールとリムの違いと、リムに傷が付いてしまった場合の修正方法をご紹介します。
ホイールとリムの違う?
リムは、ホイールの外枠の部分になります。
スポーク穴とバルブ穴が開いていて、リムの外側には、チューブとタイヤが付きます。
ホイールとはハブ・スポーク・リムを組んだもので、リムを含んだ車輪全体のことをいいます。
また、ハブはホイールの中心にある軸のパーツです。
スポークは、リムとハブを繋ぐ30本ほどある、細い棒のことです。
ホイールの強度はスポーク・リム・ハブの強さで決まるのですが、スポーク数が多ければリムのスポーク間隔が短くなり、ホイールの強度は大きくなります。
また、リム幅が大きければ、タイヤが接地している辺りのリムにかかる荷重が増えるので、荷重を受けるスポーク数が多くなって、強度は大きくなります。
リムのフランジの幅が大きければ、スポークのプレース角が大きくなり、横強度も大きくなります。
折りたたみ自転車の場合は、リム径が小さいので、スポーク数は少なくて大丈夫です。
スポーク張力が大きいほど、圧縮荷重でスポークの座屈が生じず、ホイールの強さが大きくなります。
次は、リムの傷の修正方法について、ご説明していきます。
自転車のリムの傷は、削ることで修正可能
リムは傷が付くことがあります。
原因としては、自転車に乗っていると、悪路を走らないといけないことがあるので、そんなときに、ホイールのリムに傷が入ってしまうのです。
雨のときに走り続けると、ブレーキシューとリムが当たる面に異物がたくさん入って、リムに傷が付きます。
傷が出来たら、ブレーキ音がおかしくなります。
異音が鳴っていることに気づいたら、ホイールのリムを確認してください。
修正が必要なこともあります。
もし、自転車のホイールのリムに傷が付いたら、使用を控えてリムを削ってください。
削ることで、修正ができます。
リムの傷の削り方について、ご説明していきます。
道具は、ケンマロンなどのスポンジ状の研磨材を切って使用します。
ブレーキのクイックリリースを解放して、シューとリムの間に研磨材を挟みます。
ブレーキアーチをリムに押し付けたら隙間が開くので、シューのロックスクリュー側に挟み、クイックリリースを閉じてブレーキをかけ、状態を見ながら走行して削っていきます。
しかし、削って修正はできますが、リムは薄くなってしまいます。
それが続くと、リムは廃棄です。
ホイールは、消耗品ということですね。
リムが傷ついた状態で使うと、異物の噛み込みが起きやすく、シューの摩耗やブレーキのコントロールの悪化、リムの早い摩耗などが起きてしまいます。
リムの傷を放置したら、削れてアルミがささくれます。
自転車のリムの傷の修正後は、他の箇所もお手入れを
自転車のホイールのリムの傷を削って修正した後に、他の場所も手入れしましょう。
リムの繋ぎ辺りの小さい凹みがあります。
これは摩耗限度インジケーターといって、寿命のおおよその期限が分かるものです。
リムがすり減って、インジケーターが見えなくなれば交換が必要ということです。
交換したら、シューも綺麗にしましょう。
それでは、ブレーキシューを綺麗にする方法について、ご説明していきます。
最初に自転車をひっくり返し、フロントホイールを外します。
ロックスクリューを外したら、キャリパーブレーキのアームを握り、フォークの間からシューを外します。
このようにすれば、ブレーキシューを収めるパーツをばらさないでOKです。
外したシューの表面に張り付いたアルミを、サンドペーパーなどで削ってキレイにしましょう。
シューに刺さっているアルミ片は、精密ドライバーなどで取り除いてください。
カッターの刃などを使用すると、シューに刃が刺さって、再度リムを傷つけるので、カッターの刃などは使わないようにしましょう。
キャリパーブレーキも洗ってください。
リンクやピボット部などに潤滑剤を吹き付けましょう。
これで元に戻したら終わりです。
定期的なメンテナンスで修正いらずPart1
自転車のホイールのリムの傷を削って修正したら、定期的にメンテナンスするように心掛けましょう。
定期的なメンテナンスの方法をご説明していきます。
最初に、リムをパーツクリーナーで綺麗にしてください。
そのときに、脂分がつかないように気をつけましょう。
一度使ったウエスは、絶対に使いまわししないでください。
使い捨てのペーパーウエスがおすすめです。
ペーパーウエスは、不織布でダメになりにくいものがいいでしょう。
乾拭きより、速乾性のパーツクリーナー使う方がとても綺麗になります。
パーツクリーナーを直接リムに吹きかけたら、タイヤを傷つける可能性があるので注意してください。
リムサイドは、パーツクリーナーでとても綺麗になりますが、ブレーキシューとリムの間に挟まった小石などで削られて、傷が付いています。
そして、傷の間に汚れが付いているので、ラバー砥石で綺麗にしましょう。
ラバー砥石はたくさんありますが、K-141がおすすめです。
これでリムサイドを擦ると、黒いかすが出ます。
そのため、リムの消しゴムとも呼ばれています。
室内で作業するなら、新聞紙などを敷くといいでしょう。
綺麗に全て銀色にしようとすると時間が掛かるので、ある程度のところで終わりにするのがポイントです。
定期的なメンテナンスで修正いらずPart2
自転車のリムの定期メンテナンスの続きを書いていきます。
ホイールのリムをメンテナンスするときは、ラバー砥石を使うとご紹介しましたが、ラバー砥石の使用方法について説明をしていないので、ここでご紹介していきます。
使用方法は、ラバー砥石を濡らすことです。
最初は、擦ると少し水をはじく感じがします。
その原因は、油分が残っているからです。
何度もこすると、あるとき、磨きあがった感触が分かるはずです。
ラバー砥石を水に濡らした方が、砥石も目詰まりしません。
磨きあげたら、ウエスにパーツクリーナーを吹き付けて、リムサイドを綺麗にしましょう。
それから、ブレーキシューの確認もしてください。
ブレーキシューにアルミの金属片・小石・ブレーキシューのカスが付いていれば、先端のとがった千枚通しなどで取り除きましょう。
このようにして、ブレーキシューの溝も綺麗にしてください。
ブレーキシューの表面を、ラバー砥石で擦って終わりです。
メンテナンスをしたあとの効果は、ブレーキレバーを引くと分かります。
遊びの状態から、リムに軽く触れた瞬間の感触が変わります。
リムを掃除した後は、ブレーキシューがリムに触れた瞬間がはっきりと分かるので、ダイレクト感のある細かいブレーキングが出来ます。
リムに異変があるときは修正をして、その後はしっかり定期メンテナンスをして、ブレーキングがしっかりできるようにしましょう。
自転車のホイールには寿命がある
自転車のホイールのリムのキズを削っても、ホイールの寿命がきたら、交換が必要になります。
リムは、ブレーキシューが触れるパーツなので、どうしても削れてしまいます。
それもスピードが出ているときにブレーキをかけるため、摩擦熱が生じ、より削れてしまうのです。
ホイールの寿命については、リムを触ってブレーキシューが常に当たる場所と当たっていない場所に、手で触れて分かるぐらいの段差があれば寿命ですので、交換するようにしてください。
ブレーキシューの寿命については、ブレーキシューに溝が切ってあるので、溝がなくなったら寿命です。
交換が必要です。
距離での交換時期は2万キロという説もあるのですが、メーカーや使用状況で変わるので正確な情報は分かりません。
ホイールを長持ちさせる秘訣としては、ブレーキシューを定期的に交換することで、リムにダメージが溜まらないようにすることです。
レーサーや長距離を走る人の中には、決戦ホイールと練習ホイールを使い分けて、ホイールを管理している人もいます。
自転車のホイールのリムに傷ができても自分で修正出来ますが、削りすぎてはバランスが悪くなるので、初めて修正する人はプロにお願いして、その工程を見ながら勉強するのもいいでしょう。
リム、ハブ、スポークを組んだものがホイール
いかがでしたか?
リムとはタイヤの取り付け面を指し、ハブとスポークで結合している部品なのですね。
ホイールとは、リム・ハブ・スポークを組んだものを指すようですね。
そしてリムは、自転車に乗っているうちにブレーキシューで肌が荒れて、傷がついていきます。
リムから異音がなるときは、まず掃除やメンテナンスを行いましょう。