自転車のチェーンやブレーキの音、対策方法は?

自転車に乗っていて、チェーンやブレーキに異音を感じたことはありますか?
雨の日に走行したり、メンテナンスを怠っていたりすると異音が発生しやすいです。

自転車に乗る上で、異音の原因や対処方法はしっかりと把握しておきたいですよね。

今回は、そんなチェーンやブレーキの異音とその対策についてご紹介します。

自転車の音の原因は、チェーン?ブレーキ?①

自転車から変な音が聞こえてきた時は、音の原因を探る必要があります。
音の種類によって、原因もまた様々です。

・ペダルを漕ぐと何かが擦れる
靴がクランクに当たるか、キーホルダーが揺れ動く音のどちらかです。
異音の理由としては、多いです。

・ペダルに力を入れるときしむ
シートポストのグリスが切れているか、ステムやハンドル、軸受に異常がある場合です。
プロでも、原因を突き止めるまで時間を要する異音です。

・立ち漕ぎすると聞こえなくなる
シートポストのグリス不足か、サドルのレールとやぐら部分を繋いでいる部分をチェックしましょう。

・ハンドルに負荷を掛けると音が鳴る
ステムとハンドル、もしくはフォークコラムとステムを繋ぐ部分、あるいはペダルの軸を調べて下さい。
単なるグリス切れの可能性もあります。

・高い金属音がする
スポークが交差しているところを確認しましょう。

・変速すると音が鳴り、切り替えまで時間が掛かる
ワイヤーが伸びているか、リアエンドの形が変わっています。
または、チェーンやスプロケット、レバーの限界かもしれません。

・ペダルを踏むと空回りするような感触がある
チェーンやスプロケット、前側のギアの寿命です。
特にチェーンが擦り切れると、他のパーツも巻き込みます。

自転車の音の原因は、チェーン?ブレーキ?②

自転車から異音が聞こえる場合は、チェーンなどのパーツに原因があることが多いようです。
しかし、原因となり得るのは、ブレーキも同様です。

・ペダルを漕がずに走っている時(これを空走と言います)、擦れるような音がする
ホイールが波打っているか、タイヤの一部がこぶのように膨らんでいるか、ブレーキシューがリムに当たっているかのどれかです。
ディスクブレーキの場合は、ローターの歪みも考えられます。

・キーキーという甲高い音がする
ブレーキシューが擦り切れたか、リムとの相性が悪くても異音はします。
ディスクブレーキだと異常の知らせではなく、自転車に馴染んできたことを音で知らせています。
ただし、リムかブレーキシューにオイルが付いた可能性もあります。

・ガリガリと何かが削れる音がする
ブレーキシューにガラス片などの異物が刺さり、それらがリムを削っています。
リムがささくれのようになり、ブレーキシューを削り取っていることもあるようです。

・空走中にきしむような音がする
ハブが壊れているか、フレームもしくはスポークが交差している部分に傷が付いています。
スポークが緩んでいることもあるので、まずはスポークを見てみましょう。

自転車の音がうるさい!チェーンの対策は?

自転車から異音が聞こえてきてうるさいと感じた時は、チェーンのメンテナンスを行いましょう。
注目すべきポイントは「汚れの溜まり具合」と「弛み具合」の2つです。

汚れていた場合は、チェーン専用の洗浄キットを使って掃除して下さい。
その際は、手の怪我や汚れを防ぐために、軍手をすると良いでしょう。

弛んでいた場合は、後輪のタイヤを留めているナットとネジを緩めて下さい。
後は、チェーンを調節するナットを締めつつ、弛んだチェーンをピンと張っていきます。

だからといって、張りすぎも良くありません。
上下1cm程度を目安にしましょう。
上手く調節出来たら、先程外したネジとナットを取り付けて、再び固定します。

ただし弛みの調節は、初心者やメンテナンスに慣れていない人には難しいです。
自分では上手く出来ないと不安に思うのなら、専門店に持って行って、プロに頼むと良いでしょう。
ついでに、自転車そのものの点検もしてもらえば、他の不具合も発見出来るかもしれません。

ブレーキの異音の対策

自転車から変な音が聞こえる原因のほとんどはチェーンにありますが、チェックしてみて何もなければブレーキを疑ってみましょう。

まずは、音が前輪と後輪のどちらから聞こえるのかを調べて、確認が済んだらメンテナンスを行います。
前輪の場合は、油分が含まれていない台所洗剤などで磨き上げ、汚れを全て落としましょう。
これで駄目ならブレーキシューを外し、汚れを取り除いた後、やすりで削って表面にざらつきを取り戻して下さい。

まだ音が鳴り止まなければ、ブレーキシューの角度を変更します。
取り付けるためのステーをペンチなどでいじれば変えられますが、力加減を間違えるとブレーキが利きにくくなるので気を付けて下さい。

後輪の場合は、前輪とは見た目が異なるので、どれがブレーキなのか分からなくなる人も多いようです。
後輪の軸に取り付けられた円盤のような形をしているパーツが、バンドブレーキと呼ばれる後輪のブレーキです。

これは、素人ではメンテナンスが出来ないので、後輪から異音が聞こえてきた時は、専門店に持って行くしか修理する方法はありません。

チェーンの注油について①

自転車に乗っていると変な音がするという時は、チェーンの油が切れているのかもしれません。
チェーンは、自転車をスムーズに走らせるための重要なパーツなので、異常が見られたら早めに対処しましょう。

まずは、必要なものを揃えます。
どれも100円ショップやホームセンターへ行けば購入することが出来ます。

・機械油
これを塗ることでチェーンの表面に膜を張り、錆び付かなくします。
自転車専用のオイルを使うことが一番ですが、粘り気が強ければ他の機械油でも構いません。

・ディグリーザー
チェーンに付着した汚れや錆を落とします。
なければ灯油を使いましょう。

・ウエス
汚れを拭き取ります。
布なら何でも良いので、使い古しのタオルやシャツを手ごろな大きさに切って下さい。

・歯ブラシ
こびり付いた汚れを擦って落とします。

・ダンボール
自転車を逆さにした時、地面と擦れて傷付くことを防ぐために、下に敷いておきます。

・軍手
手の怪我や汚れを防ぎます。
特に機械油はなかなか落ちないので、洗い落とすのが大変です。

チェーンの注油について②

自転車のチェーンにはこまめにオイルを差してやれば、常に快適に走れますし、変な音も聞こえません。
チェーンの注油には「機械油」と「ディグリーザー」を使います。
これは、タイプこそ違いますが、どちらもオイルの一種です。

ディグリーザーは、粘り気が少ないので、錆を防ぐことは出来ませんが、汚れを取り除くことは得意です。

一方、機械油は表面をコーティングすることで錆び付きなどを防ぎますが、すでに付着している錆や汚れは落とせません。
効果がそれぞれ異なるので、足りないところを補うために、両方のオイルを塗る必要があるのです。

大抵の不具合は、オイルの塗り直しで解決しますが、塗ってはいけない部分も存在します。
それは、タイヤなどの「ゴムで作られている部分」です。

ゴムが使用されているところにオイルが付着すると、滑ってしまって本来の性能が発揮されなくなります。
すると、事故や不調を引き起こす原因となってしまうので、ゴムにはオイルを付けないように、くれぐれも気を付けて下さい。

ミスが怖いと感じたら、専門店に任せるのもひとつの手です。

自分で対処が難しいと感じたら

異音がしたままの自転車に乗り続けるのは嫌ですよね。
かといって、メンテナンス初心者が一人で異音の対処をするのは、とても難しいと思います。

自転車の異音や不調の対処が難しいと感じたら、速やかに自転車屋さんに相談や依頼をするようにしましょう。

自転車屋さんに頼むと、お金はかかるものの安心ですよ。