遠方への引っ越しやレース参加など、自転車を運びたいと思う場合はありますよね。
ただ、自転車は分解したとしてもパーツが大きいので、段ボールに入れてコンビニ宅配で送るというわけにはいかなさそうです。
自転車を宅急便で送ることは、できるのでしょうか。
宅配便と宅急便
自転車を荷物として送る場合、宅急便と宅配便のどちらを使えば良いのでしょうか。
そもそも、宅配便とは、比較的小さい荷物を届けてもらう際に利用するシステムで、国土交通省では「宅配便貨物」と呼ばれています。
ちなみに「宅急便」は、ヤマト運輸が商標登録しているので、ヤマト運輸独自のものです。
具体的に説明すると、1個の荷物につき30kg以内を目安として、地域別に重さを基準とした運賃で目的地まで運ぶサービスのことです。
サービスはそれぞれ名称が異なり、郵便や飛行機で運ぶ荷物も含んで、巨大市場を作り上げています。
例えば、定形外郵便物なら、一般的には4kgまでのものなら受け付けてくれます。
ただし、3辺の長さは90cm、長辺は60cm以下と定められています。
ゆうパックとヤマト宅急便を比較すると、ゆうパックの方が、大きめのものを引き受けてくれます。
飛脚宅配便の場合は、沖縄から送ったときに限り、航空便として扱われます。
ゆうメールは、冊子として認められている印刷物か、何らかの端末に記録されているものしか届けられません。
ポスパケットは、34×25×3.5cm以下とサイズが細かく指定されており、EXPACK500は、専用の封筒を使う必要があります。
クロネコメール便は長辺が40cm、厚さが2cm以下でなければ受け付けません。
宅急便で自転車を送ることはできる?
宅急便で自転車を送るなら、ヤマト運輸を利用しましょう。
ネットでの評判も良く、直接荷物を持ち込めば、120~140円ほどの割引も行っています。
もしも、配達サービスセンターに持って行けなくても、引き取って欲しいと頼めば運んでくれます。
ただし、この場合は、割引が適用されません。
ヤマト運輸で検索を掛ければ、さらに詳しい情報を知ることが出来ます。
ちなみに、送る自転車の種類は問わず、通学や通勤に使っているものからスポーツタイプの自転車まで、どんなものでも配達を引き受けてくれます。
ヤマト運輸は、業者側の対応が丁寧であるという評価が多く、とあるサイトによるランキングでは、見事1位を獲得しています。
信頼性という点では、トップクラスと言っても過言ではないので、自転車を送りたいと思ったときは、とりあえずヤマト運輸に連絡してみましょう。
なお、わりとよく名前を聞く佐川急便に関しては、上述したランキングでは4位という、高くもなく低くもない微妙な位置にいます。
2位がゆうパックになっているので、何らかの理由でヤマト運輸を利用出来ないという場合には、こちらを使ってみましょう。
ヤマト便で自転車を送ってみた
自転車を何処かに送る場合、利用する宅急便はヤマト運輸がおすすめです。
ヤマト運輸のサービスは、日本サイクリング協会と組んでおり、会員登録を済ませた上でサイクリングタッグを取得していれば、どの営業所を使っても受け付けてくれます。
ただし、コンビニなどは対象外なので、必ず営業所に連絡しましょう。
送る際はダンボールなどではなく、布製の輪行袋を使います。
料金は、ヤマト運輸の決まりに従い、60kgサイズにして下さい。
往復割引はなく、クレジットカードの使用に関しては担当者に聞いて下さい。
それなりの出費にはなりますが、見合うだけの便利さはあります。
ですが、運んでいる最中に傷が付いてしまうといったリスクの可能性はゼロではありません。
パッキングなど、破損を防止する方法を調べておきましょう。
特に衝撃に弱いカーボンは、厳重にしておいた方が良いかもしれません。
ちなみに台風など、天候があまりにも酷くなると、予定していた配達日よりも遅れてしまうことがあります。
これはどうしようもないので、日にちには余裕を持っておくと良いでしょう。
宅急便以外で自転車を送る方法:シクロエクスプレス
宅急便を使わなくても自転車を送る方法は存在します。
それが「シクロエクスプレス」です。
これは佐川急便とコーワ株式会社が組んで行っているサービスで、ネットで申し込めば専用のダンボールが送られてくるので、そこに自転車を詰め込みましょう。
この他にも、幅と高さと奥行きの合計が240cm以内なら、通常のダンボールやハードケースに入れて送っても構いません。
輪行袋に入れていたり、剥き出しの状態では届けることは出来ません。
準備が整ったら引き取りに来てもらい、指定しておいた目的地に届けてもらいましょう。
料金は、配達する場所から届け先までの距離にもよりますが、片道だけなら1万円も掛かりません。
往復になると費用は倍になります。
クレジットカードも使用することが出来ます。
ちなみに専用のダンボールは使い捨てではなく、1~2往復くらいなら同じものを使い回すことが出来るようです。
5万円までの保険にも入っているので、配送中に事故などが起きても1口100円で、最高額は10万円まで補償してくれます。
気になった人は、まずはホームページにアクセスしてみましょう。
そこに詳しい説明が記載されています。
自転車を送るならカンガルー自転車輸送便もおすすめ
宅急便で自転車を送る場合、カンガルー自転車輸送便も良いでしょう。
西濃運輸が行っている自転車専用のサービスのことで、ネットから申し込むことが出来ます。
何らかのイベントが開かれている場合は、そのイベントの主催者と組んで「自転車イベント便」というサービスも行います。
すると専用のハードケースが届くので、自転車を入れた後は待っていれば引き取りに来てくれます。
このケースは、買い取るかレンタルするのかを選ぶことが出来ます。
購入するときは数種類から選び、レンタルするなら1週間ほどで2,100円くらい掛かります。
なお輪行袋は使えませんが、幅と高さ、奥行きの合計が280cm以内なら専用のハードケースでなくても配達を受け付けています。
配達に掛かる費用は、関東から関西までなら片道でおよそ4,600円くらいで、沖縄まで届けるのならおよそ12,000円ほどとなります。
往復に設定した場合、1,000円ほど割り引いてくれます。
現金で支払わなくても、クレジットカードも使えます。
自転車イベント便を利用した時は、会場に設置された特設ブースで手続きをすれば、そのまま自転車を引き取ってもらい、自宅に送ってもらうことが可能です。
覚えておくと便利かも?その他の自転車輸送方法
自転車を送るなら宅急便を使わなくても、条件や場所を満たしていれば次のような輸送方法が利用出来ます。
ひとつは「バイポタ」です。
トライアスロンなど、何らかの競技に参加する場合、スポーツバイクとレースの際に取り付けるパーツや工具などを、会場へ届けてくれるというサービスでした。
現在は、休止しているので利用できません。
佐川急便による「しまなみ海道手ぶらサイクリング」です。
場所と状況は限られていますが、愛媛県は今治市から広島県は尾道市までの間なら、その日のうちに荷物を配達してくれます。
また1万円ほどの費用を支払えば、泊まっているホテルから自宅まで自転車を送り届けてくれます。
重い自転車を自力で運ぶのはとても大変ですし、レースやイベントに参加する前から疲れてしまいます。
利用出来るサービスは、積極的に使っていきましょう。
自転車を送る方法は様々
いかがでしたか?
自転車を送る方法は、宅急便以外にもいくつかあるようですね。
サービスや送る距離によって料金は様々ですが、往復で1万円以上かかってしまうものが多いです。
このため、「ママチャリは送るくらいなら買い替えた方が良い」と言われることもあります。
運送費を安く抑えたいなら、自分で運ぶというもの一つの手かもしれません。