自転車に長年乗っていると、タイヤやホイールは劣化します。
劣化したまま乗り続けるのは故障や思わぬ事故に繋がりかねませんので、そういった場合は新しいものに交換しましょう。
ではどうやって交換するのでしょう。
また、新しいタイヤやホイールはどう決めれば良いのでしょう。
今回はそんなタイヤやホイールの交換についてお話しします。
あなたはどんなタイヤに交換したい?
自転車のタイヤやホイール交換を考えたときに、まず考えるべきことは、自分の目的に合っているものを選ぶことです。
ヒルクライムに適したタイヤは、重量が140g~190gと、とても軽いです。
タイヤを軽くするために素材を減らすなど、様々な工夫が施されています。
軽さは出ますが、強度も減っているため、パンクしやすくなっています。
ですから、ロングライドする方・通勤・通学・トレーニングなど、日ごろから頻繁に自転車を使うという方は、このような軽量化されたタイヤはおすすめできません。
普段から自転車を使用する方は、耐久性の高いタイヤを選びましょう。
パンク耐性も高いので、普段使いにおすすめです。
また、ホイールと適合しているかというのも大事な部分です。
チューブレスタイヤなどの特殊なタイヤに換えたい場合は、そのタイヤにホイールが適合しているのかを調べましょう。
分からないことがあれば、自転車を買ったお店に行き、店員さんに相談してみましょう。
タイヤの規格を知ろう
タイヤやホイールなどの交換を考えている方は、選ぶ基準というものがありますから、それらの規格を十分理解してから交換するようにしてください。
基本的にタイヤとホイールは、同規格でないと使えないので、その点はしっかりと確認する必要があります。
【クリンチャー】
最もポピュラーで種類の多い規格があります。
パンクなどの緊急時のチューブ交換も比較的手軽に行えます。
適合するチューブは、小さくて軽量なため扱いやすく、種類はかなり豊富です。
【チューブラー】
クリンチャーより高速走行が可能になる規格です。
特徴は、タイヤがチューブを包みこむようになっていて、一体化になっていることです。
そのため、リム打ちパンクなどがしにくく、乗り心地も抜群です。
ただし、パンクしてしまうと、修理するのがとても大変というデメリットもあります。
チューブラータイヤは、レースでも頻繁に使用されていることから、そのスピード向上具合がうかがえます。
【チューブレス】
チューブが入っていないため、パンク耐性が極めて高い規格です。
チューブレス対応ホイールがあるので、確認しましょう。
タイヤとホイールの交換方法:外し方
タイヤについての知識が付いたところで、タイヤとホイール交換する手順を覚えてみましょう。
《用意する道具》
・タイヤレバー
・スプロケット外し工具
・フリーホイール外し工具
・モンキーレンチ
・フリーホイール外し工具
工具は、使用しているパーツによって、合う合わないがあるので注意しましょう。
道具が用意できたら、ホイールを取り外していきます。
自転車を修理台の上に乗せ、しっかりと固定させます。
まず、ブレーキのリリースレバーを上にあげ、タイヤがブレーキに当たることを防ぎます。
そして、ホイールのクイックレバーを倒して緩めていきます。
緩めたら、レバーと反対側のナットを緩めておきます。
これで、ホイールが本体から外れたと思います。
タイヤをホイールから外す作業に入ります。
まず、チューブについているキャップを外して、空気を抜いていきます。
このとき、バルブの根本部分のナットも外しましょう。
タイヤレバーでチューブを傷つけないように慎重に差し込みます。
10cmほど離れたところに2本目のタイヤレバーを差し込んでいきます。
この作業によって、タイヤのビードがホイールの外に出てきたら、あとは手でタイヤを完全にホイールから外しましょう。
タイヤとホイールの交換方法:取り付け方
引き続き、タイヤとホイールの交換手順をご紹介していきます。
ホイールにタイヤとチューブを取り付けていく手順です。
ホイールを交換したい場合は、新しいホイールに使用していたタイヤを着けましょう。
タイヤを交換したい場合は、新しいタイヤに使用していたホイールを着けましょう。
ホイールの向きにも注意して取り付けると、かっこ良さも変わってくるので、ぜひ考慮してみてください。
タイヤを着けていくときは、バルブの反対側から行うと、少し着けやすいです。
タイヤがチューブを挟みこんでいないか注意しながら、少しずつ、焦らず着けていきましょう。
うまくできない場合には、細心の注意を払って、タイヤレバーを使用して着けましょう。
次にスプロケの交換も行っていきます。
スキュアーを抜くために、スプロケ外し工具とフリーホイール外し工具を使用します。
スプロケ外し工具を固定して、フリーホイール外し工具を半時計回りで動かします。
そして、新しいホイールにスプロケを着けていくのですが、溝の大きさに合わせないといけないので注意しましょう。
最後にフリーホイール外し工具で、スプロケを締めていき、フレームホイールを取り付けましょう。
ホイール交換するなら覚えておきたいリムの素材
タイヤを交換するときには必要ありませんでしたが、ホイールを交換するときには、リム素材にも注目しなくてはなりません。
素材をいくつかご紹介します。
【アルミリム】
一番ポピュラーで一般的なものです。
価格設定も幅広くなるので、サイクリング・ツーリング・レースと用途に合わせて、たくさんある種類から選ぶことができます。
また、メーカーによって、クリンチャー・チューブラー・チューブレスと、すべての規格が揃っています。
【カーボンリム】
カーボンを使用することによって、軽量化を実現しています。
そのうえ、高いエアロ効果も持ち合わせています。
軽量であるにもかかわらず、デザイン的にも優れており、機能も優れているため、とても人気があります。
ただ使用する際には、専用のブレーキシューが必要になったりと、経費が少々かかってしまいます。
このタイプのリムは、チューブラーが主力ではありますが、クリンチャータイプのものもあり、選ぶことができます。
交換するなら完組ホイール!
初めてのホイール交換なら、完組ホイールがおすすめです。
完組ホイールの歴史はまだ浅く、製品にこぎつけたのは近年になってからのことではありますが、性能の凄さで言えば、かなりの完成度なのです。
この完組ホイールをおすすめする理由は、乗り心地が良くなることです。
ハンドリングも軽くなります。
完組ホイールに換えるだけで、全く別の自転車に乗っているような乗り心地になるかもしれません。
しかし、ひと言で完組ホイールと言っても、種類はたくさんあり、素材や規格だけでは選べません。
軽量に特化した完組ホイールは、リムがとても薄くスリムな外見となっています。
ペダルを漕ぐ感覚も軽く、ヒルクライムなどでは、かなりの活躍をしてくれるでしょう。
重量の軽さは、かなりの優れた点として、あらゆるシーンで活躍してくれること間違いありません。
また、扱いやすいのも優れた点です。
逆に完組のエアロホイールは、リム部分がかなり厚く、スリムではありません。
ですから、重量も若干重くなりますので、平坦な道で使うのが良いでしょう。
ただ、安定感は抜群ですので、高速走行でなくても十分に使えます。
自転車は、タイヤやホイールを換えただけでも性能が変わる、面白い乗り物です。
交換の際はお店に相談を
タイヤやホイールの交換作業は、初心者が一人でやろうとすると時間がかかったり難しかったりすると思います。
交換したいと思ったら、自転車専門店などのスタッフさんに相談することをおすすめします。
交換作業だけでなく、タイヤやホイール選びも親身になって一緒に行ってくれると思います。