カンパニョーロというメーカーを知っていますか?
ご自分で自転車のカスタムをするのが好きな方はご存じかもしれません。
今回はそんなカンパニョーロの製造する部品の一つであるホイール「ユーラス」について、価格や特徴をご紹介します。
ホイール交換を検討している方は参考にしてくださいね。
カンパニョーロってどんなメーカー?
カンパニョーロは、イタリアの自転車部品メーカーです。
ロードバイク用の部品としては、日本のシマノ、アメリカのSRAMと並んで、市場を寡占している大手メーカーの1つです。
コンポーネントとしては、レコード・コーラスといったグレードがあります。
そして、ホイールでは、シャマル・ユーラス・ゾンダ・シロッコといったグレードが有名です。
それぞれ、前者ほど価格が高く、後者ほど価格が低いです。
カンパニョーロの創業は、トゥーリョ・カンパニョーロ氏が行いました。
彼は元々自転車競技の選手でした。
実家は金物屋で、彼の自転車競技の経験と実家の技術を活かすことで、自転車部品の製造が始まりました。
1949年には、ミラノの展示会で、2本のワイヤー引いて動作させる変速機を展示。
1950年には、変速機にバネを仕込むことで、1本のワイヤーで変速させることを実現。
1952年には、変速機機構の部品位置や角度を調整することで安定性を向上させて、1980年代まで続く製品の完成形を作り出しました。
2008年には、ラインナップを一新し、ツール・ド・フランスでも使われるパーツが生まれました。
日本でのカンパニョーロ
日本で自転車部品というと、日本のメーカーであるシマノのパーツが有名で人気ですが、カンパニョーロのファンもいます。
カンパニョーロはホイールの評判が高く、シャマル・ユーラス・ゾンダ・シロッコ・ヴェント・カムシンと、多くのグレードに分かれています。
カンパニョーロ自体の日本での戦略としては、高額な商品を所有するというように、典型的なブランド戦略を行っています。
そのため、日本での売り上げのほとんどは、上位グレードのコンポーネントである「レコード」と、その下の「コーラス」で占められています。
その価格はすさまじく、シマノの最高グレードの「デュラエース」と、カンパニョーロの最高グレードの「スーパーレコード」を比較すると、カンパニョーロのほうが2倍もの高い値段になっています。
また、シマノとカンパニョーロの比較としては、変速機構の違いがあります。
シマノでは、ブレーキレバーと変速レバーを兼用する機構で、カンパニョーロでは、親指で操作する小さいレバーで変速します。
カンパニョーロの中でも高価格帯のユーラス
カンパニョーロのアルミホイール・上位グレードといえば、ユーラスです。
5万円以下だと、カムシン・ヴェント・シロッコがあり、6万円台だとゾンダがあり、そしてペアで12万円を超えるのがユーラスです。
他メーカーのホイールでは、シマノ・「WH9000 C24」、マビック・「キシリウムSLS」、フルクラム・「レーシングゼロ」などが、同じくらいの価格です。
カンパニョーロの2016年モデルのユーラスのスペックは、重量1,521g、リム素材はアルミ、リム高はフロント24mm・リア28mm、スポーク本数はフロント16本・リア21本、リアのスポーク組はG3組を採用しています。
2015年モデルは、重量1,500gを切っていましたが、2016年は少し重くなりました。
シマノの「WH9000 C24」だと1,400gを切っているのですが、ユーラスのほうがリムハイトが低く、スポーク本数も1本少ないです。
そのため、剛性がやや低く、柔らかい乗り心地なります。
ユーラスより高価格なホイールと比較
カンパニョーロのユーラスは十分に高価なホイールですが、それ以上の高価なホイールと比較してみましょう。
ユーラスの1つ上のグレード・シャマルウルトラとの比較してみると、上位グレードになったことで、ハブがUSBに変更されています。
しかし、ハブの違いで、巡航したときの軽さを実感できるのかというと、あまり実感できません。
USBのほうが優れていると感じられるかもしれないと思って、ユーラスより3万円ほど価格が上がっている、シャマルウルトラにしようという人は結構います。
実際、シャマルウルトラのほうが売れています。
カンパニョーロは、数万円刻みでグレードを分けているので、数万円プラスすれば上位グレードにできるという、価格幅が多いのも特徴の1つでしょう。
シャマルウルトラが多いということで、他人と違ったホイールにするために、ユーラスを購入する選択もありだと思います。
それにカンパニョーロのG3は、普通のスポーク組と違って乗り心地も違うので、ユーラスを試してみるのも面白いと思います。
ユーラスを購入した感想。見た目は価格以上?
カンパニョーロのユーラスを実際に購入したので、感想を述べていきたいと思います。
ユーラスより下のグレードには、ゾンダ・シロッコ・カムシンとあり、上位グレードにはシャマルがあります。
上記のホイールと比べて、ユーラスの特別目立った点を見つけることができませんでした。
リムハイトやスポークの太さに細かい違いはあるのですが、グレードの違いは少なく、G3というスポークの組み方の特徴が大きくて、G3が目立っているように感じました。
何よりG3は、太くて迫力があり、格好良いです。
100kmも走行していませんが、乗り味の印象としては、クロモリフレームに良いホイールだと思いました。
それからラチェット音ですが、以前と比較すれば、カンパニョーロもだいぶ静かになったと思います。
それでもシマノのホイールに比べると、爆音というレベルでうるさいです。
加速してから足を止めると、ホイールからシャーッという音が聞こえてきますし、近くを走行している人が振り向くくらいの音が出ています。
同価格帯のシマノの「WH9000 C24」は静か過ぎるくらいなので、音の大きさが、どちらが良いかは個人の好みになります。
カンパニョーロのユーラス、価格に見合う価値はある?
カンパニョーロのユーラスは、10万円を超える価格のホイールです。
はっきり言ってしまえば、高額なホイールです。
見た目は、ロゴがステッカーなので、高額な割には安っぽいように感じてしまいます。
安価なモデルであっても、シマノはプリントしているので、それなりの見た目に見えます。
ホイールの見た目は、走行性能にかかわりがないので、どうでも良い人もいるでしょう。
もっと気になったのは、最初からリムの振れが結構あったことです。
もしかすると個体差があって、購入してきたユーラスのリムが、たまたま振れていただけかもしれません。
ですが、シマノのホイールを4つ購入してきた経験からすると、ありえない個体差といっても過言ではないと思います。
このようなことから、信頼性の高さからしても、シマノに軍配が上がるといったところでしょうか。
耐久性はかなり高く、アルミホイールの中では軽量の部類でよく転がります。
ユーラスは、普段履きとしては良いホイールだと思います。
見た目の好みは人それぞれ
自転車に装着するホイールは数多くあり、価格も性能も様々です。
ホイール選びの際は、あらかじめ予算を決めておいて、予算内でお気に入りのホイールを探すことをおすすめします。
また見た目に関しては、どんなホイールに「安っぽい」「高そう」というイメージを持つかは人それぞれなので、ご自分が気に入るデザインであればそれで良いと思います。