自転車盗難に遭ったときのために、防犯登録をしておこう

自転車に乗っている方は、ロードバイクなどの高級車に限らず、ママチャリであっても盗難被害を心配されると思います。

自転車の盗難被害は毎日のようにあります。
そして、いまだ持ち主のもとに戻ってきていない自転車がたくさんあります。

自分の自転車が盗難に遭った時に備えて、防犯登録を忘れずにしておきましょう。

自転車盗難の被害に遭った人は多い

警察庁の統計では、平成25年度の日本全国での自転車の盗難件数は年間約30万台、1都道府県当たり6300台もの自転車が盗まれている計算になります。

一方で、どの程度犯人が捕まっているのかというと、その検挙率はわずか5.5%です。
防犯登録などをしていてもシールをはがされたりしたら、もう誰のものなのか分からないですからね。

自転車泥棒は、中々厄介な犯罪なのです。

実際にどのくらいの人が盗まれた経験があるのかという、アンケートを取った結果があり、実に「約4人に1人」が盗難にあったことがあると判明しました。

場所的には駅・職場・自宅などが多いようですが、そのシチュエーションは様々です。

「駅前の有料駐輪場にも関わらずやられた」「カギをペンチで切られたみたい」「サドルだけ無くなっていた」などということがあります。

場所を問わず、短時間で盗まれてしまうことがあるので、防犯はしっかりとしておきましょう。

自転車の中でもロードバイクは特に盗難に注意すべし

ロードバイクの盗難についてもう少し掘り下げてみますと、所有者の防犯意識の甘さが背景にあるようです。

ある中古自転車屋の店員さんいわく「以前は自転車は盗まれる物という意識が高い人が多くて、自分で策を講じて防犯している人が多かったけど、最近ロードバイクを買う人が増えたせいか、防犯意識が低い気がする」との事でした。

ロードバイクは10万円くらい当たり前で、高級ブランドともなれば数十万からするタイプもあります。

もちろんそれだけ盗難に遭う危険性も高いわけで、こういった自転車を専門に狙う窃盗団も存在するらしいです。

また「自転車の防犯登録をしてるし、フレームナンバーがあれば無くなってもすぐ見つかるでしょ」なんて高をくくっていてもダメです。

防犯登録のシールをはがした中古自転車も普通に流通していますし、フレームナンバー(車台番号)も所有者が変わってしまうと追跡が困難になります。

防犯する意識は常に持つようにしましょう。

盗難被害に遭った場合は防犯登録番号の提示を

万が一にも自転車の盗難に遭ってしまったら、まずは当然ですが警察に盗難届を出しに行きましょう。
その際に、防犯登録番号やフレームナンバーが分かるものが必要になります。

大抵の場合は、購入時に自転車屋さんで登録しているので、その時にそれらの情報が記載されている書類を受け取っているはずです。

見当たらない場合は、購入したお店に問い合わせてみると分かると思います。

あとは、盗難にあった状況を詳しく説明して下さい。

場所、時間、そして自転車の色や形などの特徴ですね。

万が一に備え、口頭での説明よりも分かりやすいので、自分の自転車の写真を撮っておくと良いでしょう。

自転車の値段を聞かれる可能性もあります。

おそらく被害金額を出すためと思われますが、「使用して長いし、傷もついてるから○万円くらいかな」なんて自分で値踏みしなくても、買った時の金額を言えば大丈夫です。

このときに申告した金額は、自転車の盗難保険などに考慮されるかもしれません。

盗難対策として、自転車には防犯登録を!

自転車の盗難にあった場合、警察に防犯登録番号を伝えなくてはいけないと言いましたが、ここでは防犯登録のやり方についてお話しましょう。

通常は自転車を買うと同時にその場で行うものなんですが、していない場合は後からでも良いので、防犯登録しておきましょう。

まず近所に「防犯登録所」という看板のある自転車屋、ホームセンター、大型スーパーなどを探して下さい。

そのときですが、自店で販売した自転車以外の防犯登録を拒否するお店があります。
ですから、お店に行く前に確認しておくことをおすすめします。

【登録に必要な物】

・登録する自転車

・購入時の販売証明書、または車台番号が明記されている保証書
個人譲渡なら前の持ち主が書いた譲渡証明書か防犯登録書などです。

持ってきた自転車が、本当にあなた自身の物かどうかを念入りにチェックしてくるはずなので、このような書類が必要になります。

・身分証明書
車の免許証とかマイナンバーカードなど写真が貼ってある物が望ましいです。

・登録料
地域によって違いますが、600円あれがどの地域でも足りるはずです。

あとは、お店の人から渡されたシールを貼って終了です。
渡された書類の控えも、大切に保管しておいて下さい。

防犯登録、場合によっては変更が必要?

防犯登録は引っ越して住所が変わったり、結婚して姓が変わったりしたら、登録内容を変更しなければなりません。
同じ都道府県内であれば登録番号は変わらず、内容を変えるだけで済みます。
他の都道府県に提出する場合は、手続きが違います。

そのパターンについて説明いたします。

同じ都道府県の場合は、防犯登録カード・身分証明書を持って、自転車を購入したお店、または警察の生活安全課に行き、その旨を伝えれば手続きしてくれます。

変更するとき、200円くらい必要ですが無料で行える自治体もあります。

ただ、警察の場合では、地域によって手続きできないことあるので、事前に確認が必要です。

違う都道府県の場合、まず古い防犯登録を解除する必要があるので、移動前に手続きが必要です。
必要な物は、自転車・防犯登録カード・身分証明書です。

解除したら、転居先のお店や警察で登録します。
やり方は新しく登録する方法と同じです。

引っ越したときに盗難自転車と間違えられないように、防犯登録はきちんと行なっておきましょう。

防犯登録の変更が必要な場合は他にも

個人的に譲渡されたとか、ネットオークションで落札したなどで、自転車の所有者が変わる場合も、防犯登録を変更する必要があります。

変更といっても防犯登録の名義は変更できませんので、登録をはじめからやり直す事になります。
また、自分で揃える物以外に、元の所有者に用意してもらわなければならない物もあるので、説明していきます。

まず、元の所有者に防犯登録の解除が済んでいるか確認します。
済んでいなければ、解除してもらいましょう。

もしそれが叶わない場合は、元の所有者に「譲渡証明書」を書いてもらって下さい。
いわゆるこの自転車は、盗難などで得た身元不明な物では無いと、証明しなければいけないわけです。

書式が決まっている訳ではないので、双方の住所・名前を直筆し、捺印して、「この自転車を譲ります」というような文を加えれば大丈夫です。

この譲渡証明書があれば、あなたが元の所有者の登録を解除できます。
解除したらあとは、あなたの名義で再登録をして完了です。

譲渡、引っ越しの場合は登録内容の変更を

店頭で購入した場合、ほとんどの自転車屋さんは追加料金で防犯登録をしてくれるので、防犯登録の有無について心配することはほぼありません。

ただ、先ほどもご紹介させていただいたように、人から譲り受けた自転車や、他県に引っ越しする場合は防犯登録の変更が必要なので、忘れないようにしましょう。