シクロクロスはオフロードで行われる自転車競技です。
ロードバイクと同じ形状で、振動吸収や耐久性に優れているので、日常使いにもおすすめです。
シクロクロスバイクはオフロードでの使用が前提とされて作られているので、泥詰まりに強いカンチブレーキが採用されています。
今回は、シクロクロスバイクとカンチブレーキについて調べました。
シクロクロスは街乗りにおすすめ
ここ数年で急激に知名度を得た自転車競技シクロクロス。
オフロード用に改造したロードバイクを使用したのが、シクロクロスバイクの起源なのですが、その歴史は1900年代初頭のフランスで始まります。
ドロップハンドル装着のロードバイクに似たフォルムに、オフロード走行に適したカンチブレーキやディスクブレーキ、太いタイヤを採用しています。
ロードバイクとマウンテンバイクの長所をもっているのが、シクロクロスバイクの特徴です。
シクロクロスバイクといっても、現在は様々なモデルがリリースされています。
ハイエンドモデルは、フレームやホイールがカーボン製で、電動の変速機が装着されているモデルもあり、何十万円もの価格で扱われています。
エントリーモデルとして選ぶなら、10万円台のモデルが価格と性能のバランスが良いのでおすすめです。
各メーカーからリリースされていますが、一般的にアルミのフレームでディスクブレーキを採用したものが多いです。
街乗りの比率が高い人ならば、エントリーモデルでも十分シクロクロスバイクの魅力を堪能できるでしょう。
シクロクロスバイクをおすすめする理由
シクロクロスバイクはオンロードもオフロードもバランス良く走れるのが、最大の魅力です。
それぞれに特化したモデルとの違いは、どこにあるのでしょうか。
ロードバイクはオンロードでの走行を前提に設計され、その性能を極限まで高めているので、オフロードでは走れません。
マウンテンバイクはオフロードでの走行を追求した設計と装備を採用しているので、街乗り程度なら問題無いのですが、長距離移動では、あまりおすすめしません。
最近ではグラベルロードというのが、人気になってきています。
グラベルロードは、ロードバイクをベースにオフロードを走れるように改良したもので、シクロクロスバイクと見分けが付く人はほとんどいないでしょう。
シクロクロスバイクは、カンチブレーキを採用しているモデルがあったり、担いだりすることを想定しているので、レース志向のフレーム設計になっています。
グラベルロードのほうがフレームデザインの自由度があるので、いろいろな形のものを選ぶことができますが、どちらもコンセプトはほぼ同じです。
オフロードをがっつり行くなら、シクロクロスバイクがおすすめです。
おすすめのシクロクロスバイク
【MERIDA(メリダ):CYCLOCROSS 500】
参考価格:税抜149,900円
日本が誇る新城選手も乗っているメリダです。
コンポにはシマノ・105を採用し、リーズナブルかつ高性能なバイクを求める人におすすめの1台になっています。
【BOMA(ボーマ):L’EPICE R(エピス アール)】
参考価格:税抜185,000円
コストパフォーマンスと、性能の高さが人気のボーマは日本製です。
カンチブレーキ採用で、フレーム素材はカーボンで20万円を切る逸品。
軽量で高剛性、衝撃吸収性能の高さはアルミでは味わえない、おすすめなモデルです。
【cannondale(キャノンデール):CAADX TIAGRA】
参考価格:税抜140,000円
高度なアルミ技術を持つキャノンデールが販売するCAADX TIAGRA。
通勤からレースまで、幅広く使うことのできるモデルです。
フルモデルチェンジを果たし、今回ご紹介した3モデルの中で、最も安価なことも魅力です。
シクロクロスバイクのタイヤの太さは?カンチブレーキが主流?
タイヤは自転車にとって、重要なパーツのひとつです。
一般的に荒れた路面を走る自転車が共通して装着するのは、ブロックタイヤと呼ばれるものです。
このブロックタイヤも、もちろんサイズがあり、シクロクロスでは28~32cまでのサイズが使いやすいサイズになっています。
街乗りの足として使用する場合は、セミスリックタイプのタイヤがおすすめです。
溝が切ってあるので排水性が高く、耐パンク性を強化したタイヤも多い上にグリップ力が高いので、オンロードでも走りやすくなっています。
ブロックタイヤは路面抵抗が大きく、セミスリックタイヤより速度は落ちますが、乗り心地は良いです。
それぞれの長所と短所を理解して、使い分けるというのもひとつの手です。
タイヤと同じく重要なパーツがブレーキです。
シクロクロスバイクに採用されているブレーキは「カンチブレーキ」「ディスクブレーキ」の2タイプに分かれます。
フレームにより、ブレーキタイプが決まるため、自転車の使用目的を、あらかじめ明確にしておく必要があります。
カンチブレーキとディスクブレーキ
シクロクロスバイクに採用されているブレーキは「カンチブレーキ」「ディスクブレーキ」の2タイプですが、どちらのブレーキがおすすめなのでしょうか。
・カンチブレーキ
このブレーキは以前から使用されている、非常にポピュラーなタイプで、現在でも根強い人気を誇っているブレーキです。
いわゆる「リムブレーキ」に分類され、ロードバイクのホイールを流用することも可能です。
メンテナンスが非常に簡単で、あまり手も掛からないので、維持が楽です。
デメリットとしては、リムブレーキタイプなので、天候や道路状況に制動力が影響を受けてしまうことが挙げられます。
・ディスクブレーキ
オートバイや自動車に採用されるブレーキと同じ構造で、強い制動力が得られます。
泥などの影響を受けにくい場所にブレーキのローターやパッドが装着され、泥や雪などの悪状況でも確実な制動力が得られ、高速走行時にも高いブレーキ性能を発揮します。
カンチブレーキに比べ構造が複雑になるぶん、購入コストが上がり、ローターやパッド等の交換部品も高価になるのがデメリットとも言えます。
シンプルな構造でローコストなカンチブレーキと、高い制動力を得られるもののコストが掛かるディスクブレーキ、悩んでしまいますね。
カンチブレーキの片効き調整方法
カンチブレーキは調整箇所が多く、慣れるまでは調整が難しいかも知れません。
まずは、自転車屋さんに調整依頼することをおすすめします。
ブレーキシューとリムとの間隔は、左右ともに同じであるべきですが、左右のバランスが崩れてしまうことがあります。
左右のバランスが崩れて、片方のシューしか機能しない状態を片効きと呼びます。
制動力が低下するのはもちろんですが、「片方のシューが異常に摩耗する」「シューとリムが接触し抵抗になる」などの問題が発生します。
調整箇所の多いカンチブレーキですが、片効き調整に必要な工具はアーレンキー・ドライバーの2つだけです。
〇調整方法
まずはリムの振れを見ます。
ホイールを空転させ、シューとリムの間隔が一定か確認します。
振れが原因で、片効きのように見えることがあります。
振れていれば振れ取りをしますが、こちらは自転車屋さんに依頼するほうが良いです。
振れていない場合は、左右のブレーキアームのリム側の調整ネジを締めて、リムとシューの間隔を均等にします。
一部のカンチブレーキは、調整ネジが片方にしか付いていない場合があります。
調整ネジが付いている側がリムに近ければ締め、遠ければ緩めて調整してください。
シクロクロスは気軽にオフロードも楽しめる!
シクロクロスバイクは工夫次第で広い用途に使える自転車です。
もちろん、シクロクロスの競技にも使えますし、通勤に使っているという人もいるようです。
気軽にオフロードに持ち込めるので、自転車での行動範囲を広げてくれますね。
制動の要となるブレーキは、泥詰まりや軽量化という点でカンチブレーキが主流でしたが、ディスクブレーキも増えつつあります。
どちらも選択できるところも、シクロクロスバイクの良い部分ですね。