自転車の輪行には袋が必須!チェーンカバーや緩衝材も

輪行は遠隔地に自転車を運ぶという点では最適な手段ですが、自転車を分解して袋に収納することが最初にして最大の難関です。

その際にはフレームに傷や汚れが付いてしまうことがあるため、袋と同時に各種カバーも一緒に揃えたいところです。

チェーンカバーなどは忘れられがちですがあるに越したことはありませんので、今回改めて確認してみてください。

輪行には袋が必須!チェーンやスプロケットのカバーも欲しい

ロードバイクは自転車の中でも長距離を走るのが醍醐味ではありますが、さすがに自走できる距離には限度があります。

しかし、旅行やイベントなどで遠隔地でもバイクを走らせたいという要望はあるもので、その際に最適なのが鉄道や飛行機で自転車を運ぶ「輪行」という手段です。

自転車をマイカーで運ぶのも手段ではありますが、これは「車載」と言います。

輪行はあくまでも公共交通機関を利用して自転車を運ぶことですから、車載とは分けて考えられています。

公共交通機関を利用するという性格上、輪行は当然ながら各機関のルールに従うことになります。

ほとんどの機関のルールに共通しているのは専用の袋に収納するということで、収納すれば普通の手荷物として扱ってくれます。

そのため、まず輪行を行うには袋を用意することから始めるわけですが、そこにオプションとしておすすめしたいのがチェーンやスプロケットなどを保護するカバーです。

輪行前にチェーンやスプロケットの清掃をしておく

前項でお伝えしたように、輪行は自転車を袋に収納することが大前提です。

また、自転車をまるごと袋に収納したのでは各機関の手荷物のサイズ上限を確実に超えてしまうため、輪行は車輪を外してコンパクトにしなければなりません。

実際に多くの輪行袋が、車輪を外した自転車のサイズに適合するようになっています。

手順は後ほど詳しくお伝えしますが、車輪は外してフレームにくくり付ける必要がありますし、チェーンやスプロケットにカバーを取り付けるなど、輪行は普段ではあまり触らない部分に触れていくことになります。

そのため、自分の手はもちろんのこと、フレームや輪行袋が汚れてしまうので、事前に自転車の清掃が必要になります。

フレームやホイールに加えて、むき出しの部分であるチェーンやスプロケット、クランクなどは注油をする関係から汚れも付着しやすい部分のため、特に清掃をしておく必要があります。

輪行袋のタイプを確認する

それでは、実際に輪行することを考えていきますが、まずは必要なものを確認していきます。

●輪行袋

輪行袋には前後両輪を外して収納するタイプと、前輪のみを外すタイプがあります。

前輪のみを外すタイプは時間短縮にはなりますが、鉄道の場合は車内に持ち込めるサイズの上限をほぼ超えてしまいます。

そのため、おのずと両輪を外すタイプを選択することになりますので、今回もこちらのタイプのお話とします。

両輪を外すタイプの輪行袋には、縦置きと横置きタイプがあります。

縦置きはハンドルを頂点にフレームを立てて収納しますので、スペースを取らず鉄道での輪行に適しています。

一方横置きはそのままの状態で自転車をひっくり返して収納しますので、横長になりスペースは取りますが、作業が楽で時間を掛けずに輪行の準備ができます。

どちらにするかはまたのちほど考えますが、中にはフレームカバーやチェーンカバー付きのものもありますので、オプションがダブってしまわないように事前に確認をしておきましょう。

輪行袋の他に揃えたいチェーンカバーのようなオプション品

前項に引き続き輪行に必要なアイテムをご紹介します。

●エンド金具

フレームのエンド部分はもろいので、損傷を防ぐためにエンド部分を補強するパーツが必要です。

フロント用とリア用がありますが、特に縦置きタイプの袋を利用する場合は、リアにエンド金具がないとリアディレイラーが直接地面に触れ破損してしまう可能性があるので必須です。

●チェーンカバー

むき出しになっているフロントギアとチェーンを覆うカバーです。

チェーンやギアには油が付着していますので、カバーをしておかないと手や袋が汚れて面倒なことになりますし、フレームやホイールを傷つける可能性もあるため、付けておくのが賢明です。

●スプロケットカバー

リアギアであるスプロケットを覆うカバーであり、用途、目的はチェーンカバーと同様です。

●フレームカバー、緩衝材

輪行では外した車輪をフレームにくくりつけますので、フレームに傷が付く恐れがあります。

そのため、なるベく傷を付けたくないとなれば、フレームと車輪が接触する部分を保護するカバーが必要です。

フレームカバーという専用品もありますが、厚手のタオルや滑り止めのマットなどを緩衝材として挟んでも良いかもしれません。

輪行袋への自転車の収納方法

それでは自転車輪行の手順をお伝えしていきますが、袋によってサイズや入れる向きが違いますので、今回は一般的な流れをご説明します。

なお、縦置き用の袋に収納する方が少し技術を要しますので、そちらをご説明します。

①フロントをアウター(大きい方)、リアをトップ(小さい方)に変速して、チェーンを移動させます。

②車体をひっくり返し、ハンドルとサドルで支えるようにして前輪から順に車輪を外します。

③後輪ギアにスプロケットカバー、フロントギアとチェーンにチェーンカバーを取り付けます。

④フロント、リアそれぞれにエンド金具を取り付けます。

➄輪行袋を広げ袋の指示に従ってフレームを置きますが、リアエンドに付けた金具は車内で立てかけておく際の足代わりですので、リアエンドが下に来る向きが一般的です。

⑥フレームと車輪が接触する部分にフレームカバーないし、緩衝材を巻きます。

⑦フレーム左右から車輪を挟み、付属の固定ベルトで締め付けます。

⑧フレームの指定された箇所に肩掛け用のベルトを装着したら、車体を覆うように輪行袋を引っ張り上げてすっぽりと覆えば完了です。

輪行時はエンド金具やチェーンカバーで大切な自転車を守る!

前項では輪行袋への自転車の収納の流れをご紹介しましたが、輪行に多少の傷は付きものという意見があり、筆者もそれは同意できます。

しかし、今回ご紹介したようにオプションとはいえ、チェーンカバーやスプロケットカバーがあり、フレームと車輪が接触する部分には緩衝材を使用することが推奨されます。

さらに、リアディレイラーは接触に弱く、直に地面に触れさすのはご法度とも言えるため、エンド金具は必須です。

上記のことを全て行っても傷が付かない、汚れないという保証があるわけではないですが、大切な自転車を守るためには必要なことと思います。

そこで最後にはなりますが、このようなオプション品が付属している輪行袋をご紹介しますので、購入の参考にしてください。

【R250(アールニーゴーマル):縦型軽量輪行袋】

前後のエンド金具、フレームカバー、スプロケットカバーが付属している上で価格は相場程度のため、コスパの高い製品です。

傷や汚れをなるべく付けないための配慮も必要

輪行は未開の地を自転車で走るためには最適の手段であり、多くのサイクリストたちが実践している輸送手段です。

ただし自転車での輪行は公共交通機関のルールに従って行うものであり、多くの機関が袋に収納することを条件としています。

そのため袋に収納する際はなるべく傷や汚れが付かないように、カバーや緩衝材を使用するのが賢明であり、オプションではありますが袋と一緒に揃えたいものです。