カンパニョーロ・シロッコC17が進化!インプレ情報を検証

カンパニョーロのアルミリムホイールの中でも特別な存在であるシロッコが、シロッコC17に生まれ変わりました。

昨今のトレンドに乗ってワイドリム化されたわけですが、その他にも進化した部分が多く、インプレ情報などを確認しても、より一層注目を集めているのが分かります。

そこで今回はシロッコC17を特集し、詳細を検証してみましょう。

カンパニョーロ・シロッコC17最大の特徴

冒頭でもお伝えしましたが、カンパニョーロのアルミリムホイールの中でもシロッコC17は特別な存在です。

アルミリムは重量の関係でリムハイトをあまり高くすることができず、30mmもあれば高い部類になります。

しかし、シロッコC17はリムハイト35mmで、これは「セミディープ」という部類に入ります。

リムハイトが高くなりますとその分スポークが短くなりますので、スポークが回転する際に受ける空気抵抗が減ります。

リムハイトが平均的な24mmのホイールからシロッコC17に交換したとしますと、スポーク1本が11mm短くなります。

カンパニョーロホイールのスポークは前後計で37本が基本なので、37×11=407mm(40.7cm)も短かくなることになります。

40.7cmの長さのスポークを手に持って時速30Km~40Kmで移動すれば、相当な空気抵抗を受けることになりますので、その分が軽減できるのはスピード面ではかなり優位です。

ただし、インプレ情報などでも指摘されていますが、あくまでも上記のように30Km以上で走った場合の話であり、低速域ではあまり意味がなく、のちほど詳しくお話ししますが、かえってデメリットにさえ感じられる点もありますので注意が必要です。

インプレ情報も伝えるカンパニョーロ・シロッコC17の推進力の高さ

カンパニョーロのシロッコC17のように、リムハイトが高いホイールは剛性が高くなるのもメリットの1つです。

リムの面積が大きくなることで、乗り手の体重を支えるキャパシティが大きくなりますので、スポークへの負担が少なくなり、たわみを最小限に抑えることができます。

また、太さが同じ棒は短い方が変形しにくくなりますので、スポークが短くなる分変形が少ない=剛性の高いホイールにすることができます。

ホイールはたわみや変形が抑えられれば、ペダルを漕いだ力をストレートに動力に変えることができますので、反応に優れた推進力のあるホイールになります。

インプレ情報でもその辺りは強調されており、ある程度スピードに乗ってくれば上記のように推進力は高いので、無駄な力を使うことなくスピードが維持できます。

そのため、道路は平坦な舗装路がメインで、割と長い距離を走るには持ってこいのホイールと言えます。

カンパニョーロ・シロッコC17の「C17」とは?

ここまでカンパニョーロ・シロッコC17の特徴をお話ししていますが、C17の説明がまだでしたのでここでさせていただきます。

C17というのはリムの内幅のサイズのことであり、幅17mmという意味です。

内幅17mmは「ワイドリム」という部類になりますが、これは今のロードバイクのトレンドであり、カンパニョーロでは主流と言っても過言ではありません。

ホイールは単体では体を成さず、タイヤと組み合わされて車輪となるわけで、タイヤとの相性が大切なのは言うまでもありません。

ロードバイクのタイヤはこれまで23c(23mm)がスタンダードでしたが、研究やプロの実戦によりワンサイズ上の25c(25mm)と比較した場合、転がり抵抗が少なく、効率が良いのは25cという結果となりました。

そのことからプロの世界では、25cのタイヤが常用されることになったわけですが、インプレ情報からも分かりますが、一般ユーザーにもその流れは引き継がれています。

しかし、従来の15mm内幅のリムに25cのタイヤをはめると、空気抵抗が大きくなったり、走行中のタイヤの変形が大きくロスが生じるなど、デメリットも多く見つかったため、内幅を2mm広げるに至ったわけです。

カンパニョーロでは既に多くのホイールがワイドリム化されていましたが、2018モデルからシロッコもワイドリムとなり、製品名もシロッコC17になりました。

インプレ情報が伝えるシロッコC17の軽量化と剛性のバランス

カンパニョーロのシロッコC17は2018モデルよりワイドリム化されたわけですが、その段階で旧モデルよりも重量が軽くなっています。

普通に考えればリムの幅が広がっているわけですから重量が増えてしかるべきところですが、軽量になっているのは特筆ものです。

60~70g程度の軽量化であり要因は公表されていませんので定かではありませんが、いずれにせよセミディープのシロッコが軽くなったという事実はとても大きいことです。

2018シーズンのカタログでは1600g台に突入しており、1つ上のグレードの「ゾンダ」との差もかなり小さくなっていますので、インプレでもこの軽量さを評価する声が大きくなっています。

また、軽量化をしますと相反する要素として剛性が下がり、たわみが気になることもあるのですが、インプレ情報を見る限りではそれも感じられません。

これはワイドリム化されたことも大きいかと思いますが、リムの剛性が下がっていないという朗報でもあり、推進力の高さは失っていないということになります。

インプレ情報からシロッコC17の走行感を検証

カンパニョーロ・シロッコC17の特徴を確認してきましたが、ここからは実際のユーザーさんによる走行感をインプレ情報から検証してみましょう。

セミディープリムの特徴として漕ぎ出しの重さがあるのですが、シロッコC17に関しては想像していたよりも重さを感じないという情報が多いです。

剛性の高さが要因の1つかと思いますが、反応がよく推進力(前に進む力)があるので、ホイールの重さを感じる前にバイクが加速している状態と推測できます。

そして、これは旧モデル時代から変わらないですが、高速域でのスピードの維持や、もうひと伸びする加速力についての評価は高いです。

インプレ情報では時速35km以上で恩恵を感じるという報告が多くなっていますので、そこまで速度を上げられる方に限られることにはなりますが、平坦でスピードを求める方や、レースの練習用に使用されてる方も多いようです。

シロッコC17は性能面以外もインプレ評価が高い

前項ではカンパニョーロ・シロッコC17について主に性能面のインプレ評価を検証しましたが、デザイン面でも高く評価されています。

リムハイトが高いホイールはビジュアルのインパクトが強く、ロードバイクのフォルムをがらりと変える効果があります。

その点でもリムハイトを求める方も多いのですが、カンパニョーロには35mm以上のリムハイトを持つホイールは、シロッコC17以外にカーボン/アルミコンポジットの「バレット」と、フルカーボンリムの「ボーラ」しかありません。

アルミリムのシロッコC17とは特徴も違いますし、価格がバレットで約16万円、ボーラは最低価格でも約30万円しますので、5万円前後のシロッコとは比べようもありません。

こういったことからも、リーズナブルな予算でロードバイクの見た目を変えたいという需要もシロッコC17にはあります。

また、最近のカンパニョーロのホイールは全体的にそうですが、ラチェット音が静かという報告も多いです。

ラチェット音を好む方もいらっしゃるので一概には言えませんが、気になる方にはおすすめと言えます。

スピードを上げたいのなら要注目!

カンパニョーロのシロッコC17はアルミリムのリムハイト35mmという、他には類を見ない特別な存在です。

しかも、2018モデルから今のロードバイクのトレンドであるワイドリム化を図り、その上でさらに軽量化までされました。

この進化により漕ぎ出しからの加速力や、軽量になっても剛性が落ちないという新たなメリットも加わり、さらに要注目のホイールとなりました。

特に現状2000g以上のホイールを装備している方で、もっと最高速度を上げたいと考えているのであれば、最適なホイールと言えます。