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ジャイアントのロードバイク!分かれる評価の意味は?

2016.4.2

こんにちは、じてんしゃライターふくだです。
ジャイアントというメーカーは、2016年現在、ロードバイクの話になれば、ほぼ必ず話題にのぼるメーカーです。そして評価が分かれます。
「ジャイアントは本当に素晴らしい」
「値段出してまで買うことはない」
なぜそうも対極の評価が出るのでしょうか?
今回はそんなおはなしです。

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ジャイアントのロードバイクの評価①

予備知識がない人のために先に一応簡単にジャイアントの歴史のお話から始めましょう。
ジャイアントは現在では、世界で最も多くのスポーツバイクの製造、販売をする台湾のメーカーです。大企業ゆえの安心、高品質、リーズナブルの車体を提供できるメーカーです。
台湾と聞くと、安物のイメージも以前までありました。
背景としては、人件費の安い工場でOEM、技術を持った企業から設計図や製法を指示されて製品を作って売るだけ、一種の下請けのようなことを以前はしていました。
どうしても、自転車の本場はヨーロッパ、その後にマウンテンバイクを開発して、実験に基づく数字を突き付けて新しい自転車界の流れを作ったアメリカ。
対して台湾は別に自転車に関する歴史は何もない島でしたから仕方のないことです。

しかし、OEMの脅威は、どんどんとその会社が成長することです。
ロードバイクメーカーにとって設計図、製法はトップシークレット事項です。しかし、それを渡さないことには作らせることも出来ません。
初めは荒い製品も多かったOEMメーカーも、熱心で良い指導者がいる企業であれば数十年しないうちに先進国顔負けの技術を身に付けるのです。
これは戦後の日本を考えると分かりやすいでしょう。

そして、ジャイアントというメーカーには、今でも業界内で自転車界の巨人キング・リュウと呼ばれる素晴らしい指導者がいました。

簡単に説明するとジャイアントはそういうメーカーです。

ジャイアントのロードバイクの評価②

ジャイアントは順調に技術を身に付け、そこから世界市場で戦える独自ブランドを作りたいと考えました。
そこで出てきた問題が、いかにしてブランドの知名度を上げるかという問題でした。ただ単に知名度が広がっても悪名では意味がありません。高級感までは難しいにせよ、製品への信頼性だけは何としても捨てられないものでした。
キング・リュウの努力と手腕によって、信頼あるメーカーとして世界に徐々に広まることに成功することまでは上手くいきました。

しかし、問題は高級感でした。
高級感と量産はどうしても対極に立つものです。
速く世界に知名度を広げながら、高級感も維持することはスポーツ自転車の歴史のない台湾には難しいことでした。

結果として、信頼度と知名度を広めることを優先させるため「しっかりした製品を驚きのプライスで販売する」という形になりました。
日本でも数年前ジャイアントのクロスバイクが激安でスポーツ量販店で売られているのを見たことがある人は少なくないでしょう。

これが、ジャイアントが今でも対極の評価を受け続ける原因になっています。

ジャイアントのロードバイクの評価③

かつては、ジャイアント=安物メーカーでしたが、現在は高級メーカーまでは行かずとも、「ジャイアントのロードバイクはなんだかんだいって間違いない、よく走る」というところまでたどり着きつつあります。

これに対して二つの価値観が現れるのです。
「ロードバイクとは速く走るためのものだ。速くて安いジャイアントこそ正義だ」
「ロードバイクとは実用性のためにあるものではない。速いのは素晴らしいが、スタイル、歴史が非常に重要なものだ。その点、安いといえど、もう少し金額を積めば、伝統あるいい車体が買える時代に、わざわざジャイアントを選ぶ必要はない」

この二つの考え方に善悪はありませんし、どちらも納得できます。

確かに、ロードバイクというのは今でも古い習慣の残るスポーツの機材です。
いくら改善されつつあるといえど、いまだに明文化されていない暗黙のルールが少なからずあるスポーツ。たとえば、ニュートラルカーが出た時、ニュートラルカーより前を走っている選手は減速しないといけないというルールもないですし、場合によっては気付かなければいくらでも走って、リードを広げても良いなんていう状況が近年のツール・ド・フランスでもありました。
そういうスポーツはちょっと現代では珍しいですよね。相撲でさえ動画判定する時代ですから、常識的に考えればニュートラルカーより前にいる選手は速度制限を受けるか、あるいはタイム補正をかけられるか、明確にルールで決めるべきだろうと思うのですが。
ひどい時には、レースの途中で列車が来て、踏切が閉じてしまい、踏切より向こうにいる選手はそのまま走るのに、踏切にかかった選手は待たねばなりません。

妙ちくりんなスポーツでしょう。

ジャイアントのロードバイクの評価④

いくらかヨーロッパの民族性の分かる人には、僕ら日本人には理不尽にさえ見える理不尽さも「ははは、なるほどヨーロッパ」なんて微笑ましいものです。
ヨーロッパの人って、僕ら日本人から見るとテキトーなところが少なからずあるんですよね(笑)
もちろん、彼らはテキトーとは思っていませんし、至極真剣なのですが。

しかし、ロードバイクはやはりヨーロッパが本場なのです。こればかりは動かしがたい事実です。
アメリカメーカーがいかに実験データを揃えて、「ほら、我々の方が良いでしょう」と言っても、昔からのロードバイク好きは「そうかもしれないね。でも、オレはヨーロッパメーカーしか乗らないから」と言う人が今でも少なからずいます。
(昨今はヨーロッパメーカー各社も実験、数字を明確に示してアメリカメーカーにリベンジに掛かっていますが)

こう言った背景を理解すると、ジャイアントのロードバイクがいかに性能が良かろうと、悪い評価が少なからず出続けるというのが分かるかと思います。

実際のジャイアントの性能①

評価、意見、好みは分かれても現在の世界のロードバイク好きの多くの人が「ジャイアントの車体はよく走る」ということは認めているようです。

実際のところ、どうなのでしょうか?
ざっくり言えば、OEM出身で現在大メーカーと認められている企業が技術を持っていないわけがないです。

個人的に面白いと思うのは、世界の有名メーカー各社が「超軽量カーボンロードバイク」を発表している現在、ジャイアントはほぼ全くと言って良いほど超軽量カーボンということに関心がないようにさえ見えます。恐らく最軽量まで言わずとも、それに近いものを作るのはジャイアントなら簡単でしょう。しかし、やりません。

これは、個人的には非常に好感が持てます。ツールを勝てる車体を作りたいんだな、と感じられます。
軽量性は現在のツール・ド・フランスではあまり意味を持ちません。車体の重量は選手の安全のため危険な過度の軽量化は禁止する、車体重量は6.8kg以上、というルールがあるからです。
今は車体はもちろん、本当に軽くて良い部品を作れる時代ですので、6.8kgのロードバイクなんていうのは簡単に作れてしまいます。
それなら、軽量性よりも、快適性を重視して選手の疲労を軽減して、あるいは空気抵抗を減らして勝利に近付こうというのがツールを勝つためのロードバイク作りの流れです。

そういう点で、あくまで個人的な感想ですが、ジャイアントは勝つためのロードバイクを目指していると感じられます。

実際のジャイアントの性能

実際にジャイアントの車体はツールで勝ちます。
総合優勝こそ難しいものの、ステージ勝利はしっかり量産出来ています。(車体の性能もそうだけど、優秀なスプリンター、キッテルが頑張ったからでしょっていうのもありますが。ジャイアントの車体が勝利している事実は間違いありません)

プロがビッグレースで勝つことが出来る車体。
これはロードバイクの性能としてとても重要なことです。
これをクリア出来ています。

日本国内の有名な選手はヨーロッパメーカーの車体が多いという印象はありますが、走れる人でジャイアントの車体に性能面で駄目出しする人は少ないように思います。
ただ、ジャイアント以外でもっと好きなメーカーがあるから、それに乗っていると。
性能面での文句ではなく、単なる個人的な好みの問題だ、と。

ロードバイクの性能とは?

しかし、ロードバイクで走るという時に、好き嫌いの問題というのは、性能以上に走りに影響することが少なからずあります。
ロードバイクの選手は自分の好きな車体で勝ちたいと考える人が多いです。
ほぼ全ての選手が自分の使うロードバイクに愛着を持っています。
使い捨てのように機材が提供されるプロの選手でも、ほぼ必ずと言っていいほどレースで使った機材に感謝や愛を抱いています。

なので物理的な意味で性能が良い=ロードバイクとして性能が良い、とは言えないのも事実なんです。

多くのスポーツでメンタルの分野というのはとても大事です。ギリギリの苦しい状況で僅差の時に勝ちを分けるのはメンタルです。
機材スポーツであるロードバイクのレースでは、メンタルと使用機材への好みというのは直結するところがあります。

これは何にでも言えることかもしれません。
僕は文を気合を入れて書く時には、お気に入りのキーボードか、お気に入りの万年筆と便箋、あるいは一番安いノートにインクフローの良い百円のブルーブラックの油性ボールペンを使います。
まあ、別に何で書いたって文は文です。
特にデジタルのテキストの場合、何で書こうが、大した差など出るはずもないんです。

それでも、やはり好きな執筆機材で書くのが一番速いですし、質も保てるように感じます。

好みは性能以上に重要という場合は存在すると思います。

まとめ「これからのジャイアントの更なる成長に」

個人的にはジャイアントって特に好きなメーカーの一つです。別の記事でもちょろっと書いていますが、海外の自転車旅を共にしてくれたのはジャイアントのグレートジャーニーでした。そういうとても個人的な理由でジャイアントには愛着があります。
リーズナブルな価格でよく走る自転車というのはこれから自転車を始める人にはとてもありがたいものでしょう。初めての自転車には愛着が湧きます。
ですから、ジャイアントが好きだという人は増えてくるでしょう。それは歴史になります。
ジャイアントというメーカーが自転車の良い歴史を持つ素晴らしいメーカーへ成長し続けてくれることを期待します。

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