ロードバイクにおける”ギア比とケイデンスと速度”と私

自分の適正なギア比、ケイデンスの高低、で、速度...ややこしいですね。ネットで検索してみると「ギア比・速度計算ツール」とか出てきますが、そもそもギア比って、ケイデンスって!?今回はアレとコレと速度の関係のお話です。

ロードバイクのギア比って何?

まずはギア比のお話から。自分に合うギア比を考えた時、一番の問題はペダルの漕ぎ足が軽いのか重いのか、判断基準はそこです。
ギア=歯車は自転車の動力伝達を司っている部分です。歯数の違うギア構成で減速・増速に用いられます。構成はチェーンリングと呼ばれるペダル側のギアと、スプロケットと呼ばれる後輪側のギアの歯数の大小差で減速・増速の変化をつけるのです。ちなみに、減速が「軽い」ギアのことで、登り坂などで利用すると便利です。また、増速が「重い」ギアで、スピードを出したいときに利用すると便利、ということです。
そして肝心の「ギア比」ですが、簡単に言うとペダルを1回転漕いだ時にタイヤが何回転するかを表す数値のことなのです。ギア比には計算式があって、【ペダル側のギア:後輪側のギア=ギア比(ペダル1漕ぎのタイヤ回転数)】となります。ギア比の数値が大きくなるほど抵抗は大きくなり漕ぎ足も重くなります。逆にギア比の数値が小さくなるほど抵抗は低くなり漕ぎ足は軽くなるということです。
つまり今乗っている自転車で漕ぎ足が重いと感じている方はギア比を小さく【ペダル側のギアを小さく(歯数を少なく)するか、後輪側のギアを大きく(歯数を多く)】すれば良いということになります。その逆で漕ぎ足が軽いと感じている方はギア比を大きく【ペダル側のギアを大きく(歯数を多く)するか、後輪側のギアを小さく(歯数を少なく)】すれば良いということです。

ロードバイクのケイデンスって何?①~ケイデンスが低い場合~

続いてはケイデンスのお話。ケイデンスとは、1分間のクランク回転数のことです。自転車に乗る人がペダルを回す速さを示す数字で、rpm(回転毎分)を単位として表します。ロードバイクのレースに出る人たちは平均90回転前後が効率良し、とされています。それは筋肉と心臓への負担のバランスが90rpm当たりの人が適度、ということのようです。ケイデンスの高低で身体への影響が変わってきます。簡単に言えば、ケイデンスが低ければ筋肉に負担がかかり、高ければ心臓に負担がかかるという特徴があります。
ケイデンスが低い場合一定のパワーを出そうと思うと、高い場合よりもペダルを踏む力が大きくなります。大きな力を出すために筋肉の中にある素早く使えるエネルギー源を使う割合が高くなります。このエネルギーは筋肉の中にあるものを使うので、心臓への負担が少ないというメリットがあります。同じパワーを出すのならケイデンスが低いほうが普通は心拍数は低くなります。反面、低いケイデンスで走っていると、筋肉の中のエネルギー貯蔵量を消費して底をつき、突然大きな力を出して踏むことができなくなってしまうというデメリットがあります。

ロードバイクのケイデンスって何?②~ケイデンスが高い場合~

ではケイデンスが高い場合。ケイデンスが高いとペダルを踏む力が小さくなるので、エネルギー源としては脂肪の利用比率が高まります。素敵!これは、筋グリコーゲンを使う量を減らし、より長時間運動できる可能性を高めるというメリットです。ただ、脂肪を分解してエネルギーに変えるには酸素が必要なので、その分心臓は酸素を含んだ血液をたくさん送らなければなりません。つまり心臓への負担がその分だけ高まります。高いケイデンスで走り続けるには、心臓に負担をかけてしまう、というデメリットがあるのです。
またペダリングの回数が多くなる分、ペダリング技術が低いと、それだけ無駄な力が増えてしまうことになります。これもデメリットのひとつですね。

ロードバイクのギア比とケイデンスと速度

ロードバイクの速さはギア比とケイデンスによって決まります。重いギアでも軽いギアでも、どれだけ楽に速度を維持できるかどうかが問題です。ネットで少し調べますと計算ツールが出てきます。これで計算してみましょう。そこで理論上、自分の目指す速度とギア比、ケイデンスを知ることができます。
ちなみに、数値を入力していく際にケイデンス、わからないですよね。ケイデンスを測定する機会は市販で売っています。有線のものと無線のものがあります。有線のものですと、例えばキャットアイ(CAT EYE)ストラーダケイデンス(CC-RD200)、探せば4500円くらいで売っています。無線ですと同じところからキャットアイ(CAT EYE)サイクルコンピュータ(CC-RD400DW)1万円くらいでしょうか。ちょっと高いですね。ケイデンスを図るものを買うのであればもうそのまま速度を測るものもありますので、そちらの購入を考えたほうが早いですね。

ロードバイク、その速度をあげる

ギアの話やケイデンスの話をしてきましたので、ギアの重い・軽い、走りの目的に合った選び方などもお分かりだと思います。その中で速度をあげていくには、単純にギアを重くする、ということだけではありません。
初心者の走りから次の段階にいくためにはサドルとハンドルへの荷重を減らすことも大切です。軽いギアで回している場合ペダルにはあまり荷重がかからないですよね。それはその分サドルにかかることになるのです。また、重いギアにした時には荷重はペダルにかかります。サドルヘの荷重は抜けるわけです。ただ、ペダルによほどの力をかけなければならないほどギアを重くしてしまうと、筋力任せになってしまい足の疲労を早めてしまいますので、これはだめです。
サドルへの荷重を減らし、身体の重さを有効に使う、ということは軽いギアではだめで、多少の反発を感じる程度の重いギアを選択することが速度を出す近道になるのです。

速度をあげるセッティング

個々によって体型も違います。体重は同じでも体型からペダル位置など差が出てきますので、セッティングは重要です。自分にあった位置で、パーツに適正な荷重がかけられるようしっかり調整しましょう。ポイントとしては、サドルは低めにしましょう。高すぎるとペダルに乗せたい体重をサドルが先に支えてしまいます。サドルは両足のつま先がギリギリ着く程度まで低くしましょう。
また、サドルの前後位置は後ろにしましょう。低くすると足回りがつらくなります。これを軽減するためにギリギリまで後ろに引くといいでしょう。こうすることで空気抵抗も軽減できます。
そして、ハンドルは遠めに。初心者用のセッティングですとハンドルが高く近い場合がありますが、これですとなかなか速度は出せません。なるべく頭を下げて手を先に送るようにしますと、頭の重さを終えだるに乗せることができるようになり、速度をあげることができます。

まとめ、ギア比とケイデンスと速度

最後に軽量級の方について軽くふれておきますと、重いギアをまわすのは難しいですよね。特に女性の方はそうだと思います。サドルへの荷重も少ないので、軽量級の場合は軽いギアをまわすことも有効かもしれません。これは比率の問題でもありますので、重いギアをまわす練習はしておいた方が良いと思います。
速く走るには「重いギア」を速く回す、これにつきるとは思います。加速と維持が肝要です。しっかり意識してトレーニングしてみてください。