自転車のチェーンに規格ってある?チェーンの取り付け方法!

自転車のチェーンって、どれも同じなの?自転車によって違うの?そんな疑問を持っている方はいませんか?

実は自転車のチェーンには規格があり、チェーンによって値段も変わるのです。

ここでは、自転車のチェーンについて詳しくご紹介していきます。

自転車のチェーンの規格って?

自転車のチェーンを語るには、よくピッチという言葉を使います。

ピッチは、1/8インチを基準にしており、整数倍したものが実際のチェーンで使われています。

自転車用チェーンのピッチであれば、基準ピッチの4倍ですので、4/8インチ(1/2インチ)、つまり12.7mの長さが自転車チェーンのピッチとなります。

どうしてピッチが大切なのかというと、スプロケットの歯のピッチと合致させなければならないからです。

さらに、スプケットの歯や隙間に対応するようにチェーンには、内リンク内幅と外リンク外幅があります。

つまり、チェーンを選んだりするには、ピッチ・内リンク内幅・外リンク外幅の三つが大切になってくるのです。

チェーンの規格は、ピッチとギアの厚みで分けられています。

表記としては「ピッチ×ギアの厚み」であり、よくあるのが「1/2×3/32」という規格です。
「1/2×1/8」という規格なら安価であることが多いです。

特殊なものであれば「1/2×5/64」というのもあります。

チェーン案内

自転車の変速で、前ディレイラーでの変速するときにチェーンが脱落しないようにする部品があります。

ここでは、チェーン案内と呼んでおきますが、この部品は、メーカーが独自に規格や商品名を決めています。3点ほどのチェーン案内をご紹介したいと思います。

Aceco Sport Group社だと「チェーンキャッチャー」という名称で販売しており、「パリ~ルーベ」のような悪路のある自転車レースでも、路面からの衝撃があったとしてもチェーンが外れることなく、変速できるように製作されています。

アルミ素材で、直付け式やクランプに直付けの座が付いる形式のディレイラーに取り付けできます。重量は10gで5色あります。

N-Gear社だと「ジャンプストップ」という名称で販売しており、フレームの立管(28.6~34.9mmまで)に付属のクランプで固定してます。

クランプの材質はFRPで、チェーン案内はステンレス鋼で、重量は30gです。

Third Eye社だと「チェーンウォッチャー」という名称で販売しており、用途はオフロードを走るマウンテンバイクを主として考えられています。

付属のステンレス鋼のホースクランプでフレーム(28.6~34.9mmまで)に固定して、樹脂製のチェーン案内を装着します。重量は15gです。

自転車のチェーンの種類

自転車のチェーンには、大きさの規格以外にも大きく分けて、ローラーチェーン、プッシュレスチェーン、半こまチェーンの3種類があります。

ローラーチェーンは、内リンクと外リンクで構成されています。
内リンクには、2個のブッシュで結合しており、ブッシュにはローラーがはまっており、分解しない限りブッシュ自体は外から見れません。

外リンクは、2個のピンで結合しており、外リンクのピンが内リンクのブッシュの穴に入ることで、外リンクと内リンクが結合しています。

外リンク内リンクの一対を駒(こま)と呼ぶことがあります。1リンクあたりの部品は全部で、内プレート2個、ローラー2個、ブッシュ2個、ピン2個、外プレート2個の合計10個です。

ブッシュレスチェーンは、内プレートをプレスの押し出しでブッシュが成形されています。
そのため、1リンクあたりのパーツ数が、ローラーチェーンより少なく合計8個で、内プレートが一体でないため比較的ですが横方向への柔軟性があります。

半こまチェーンは、半こま単位で長さを調節できるチェーンです。
一般のチェーンに比べてやや重くなり、単速であるBMXで使われることが多いです。

規格に合った自転車のチェーンの部品等

自転車のチェーンでよく使われる規格は、ブッシュレスチェーンです。

構造が似ているものには、ローラーチェーンがあります。

大別すればその2つだけなのですが、それ以外にも、チェーンの性能を高めるための工夫があります。

半こまは、それを使うことで、普通は内リンク外リンクを組み合わせた1こまごとに長さを調節するところを、その半分、つまり半こまで長さを調節できるようにするためのものです。

半こまは、半リンクやオフセットリンクとも呼ばれ、ピッチは内リンクも外リンクも12.7mmでチェーンを1リンクだけ増減させられます。

1リンクの調整は、ディレイラーのついた自転車だとチェーンの張りを調節できるので必要のないのですが、そのような機能がないBMX車で必要となります。

その他には、軽量化のための中空ピン、左右非対称になって刻印を目印にしなければならないが変速しやすくなった面取り、着色したテフロンでコーティングしたカラーチェーンがあります。

規格に合った部品作製のための性能チェック

自転車チェーンにも日本工業規格があります。

日本で使用される共通の基準であり、通称だとJIS規格というものです。JISに登録されているのは、チェーンに規定の性能があるのか客観的に確かめるための試験で、規格番号はD9417、そこに試験方法が記載されています。

5リンク以上のチェーンを引っ張って破断したときの最大張力を測定したり、49リンク以上のチェーンの一端に125Nの荷重を装着してチェーンの伸びを測定したり、伝導効率を測定したり、多段用チェーンであれば外プレートのピンに力を加えて外れるまでの最大の力を測定したり、それらの試験でチェーンの性能を測定します。

それぞれの試験には合格ラインがあって、引張強さが8000N以上であること、チェーンの伸びの限度はコンマ24%以下であること、電動効率は95%以上であること、多段用チェーンであればピン抜け強さは800Nであること、それらをクリアしないとJIS規格の印をつけられません。

チェーンの費用について

自転車屋さんでチェーンを交換しようとすると、ほとんどの場合は、変速の有無で料金が変わることはありません。

しかし、変速数が大きすぎるものは料金が高くなりますし、ギア調整をすることで別途料金が発生することがありますし、フルカバーかハーフケースかでも料金が変わります。

ハーフケースの場合は、相場は1,000円から1,500円くらいです。
フルカバーだと高くなって、相場は1,500円から2,200円くらいです。

ハーフケースを新調するなら2,700円くらい、フルカバー新調なら3,200円くらいと料金が高くなります。

シティサイクルでは、チェーン交換の相場は1,000円から2,000円です。
マウンテンバイクだとチェーン交換の相場は2,000円から3,000円となります。
最上位グレードであれば4,000円くらいになることもあります。

そのことから、チェーンの規格よりも自転車やチェーンのグレードが高くなるとチェーン交換料金が高くなると言えますが、お店によって価格は1,000円くらい違うので、交換依頼しようとしているお店に問い合わせるのが確実です。

チェーンには規格も値段もいろいろ

自転車のチェーンは規格も値段も一つではありません。

チェーンを自分で取り替える際には、ご自分の自転車のチェーンの規格をまず把握する必要がありそうですね。

また、チェーンの交換や修理を自転車屋さんに頼む場合は工賃がかかります。

工賃はお店ごとに違いがありますので、修理に出す際は多めの予算を用意しておくと良いでしょう。