自転車の運動量はどのくらい?他と比較すると多い?少ない?

「自転車ダイエット」という言葉があるように、自転車走行はダイエットに良いとされています。

しかし、ダイエットに良いといわれる運動は、ランニングや水泳など、他にもたくさんあります。

今回は、それらの運動量をご紹介するとともに、自転車ダイエットについてもお話しします。

自転車とランニング・ウォーキングの運動量の比較

自転車とほかの運動の運動量を比較してみますが、まず自転車で得られる運動量を計算してみましょう。

体重60㎏の人が時速16~19㎞/h(一般のママチャリの平均時速)で1時間走行したとして、消費するカロリーは約380Kcalです。

例えば、体重を1kg減らす場合、消費しなければならないカロリーは約7,000Kcalです。

計算すると、
7000÷380=18.42

約18.5時間として、1日1時間の自転車運動で体重を1㎏減らすには、19日間は必要ということになります。

続いては、ランニングです。

全身へ負荷が掛かるため、脂肪を燃焼させるのに効率的な運動です。

体重60㎏の人が、時速10㎞/hで1時間走ったときに消費するカロリーは、約600Kcalです。

体重を1キロ減らすとすると、7,000÷600=11.6

1日1時間ランニングすれば、12日で体重が1㎏減る計算です。

では、ウォーキングはどうでしょうか。

有酸素運動のなかでは体へのダメージが少ないので、幅広い年齢層の方が行っている運動ではないでしょうか。

体重60㎏の人が時速4㎞/hで、歩いて消費するカロリーは200Kcalです。

同じく体重1㎏減らすとすると、7,000÷200=35

1日1時間ウォーキングして、35日間掛かります。

水泳・縄跳び・ヨガの運動量

自転車やランニングなどについてみてきましたが、ここからは別の運動も確認してみましょう。

まずは水泳ですが、泳法によって運動量に少し差があります。
クロール、平泳ぎ、水中散歩でみてみます。

上記と同じく、体重60㎏の人が1㎏落とすためにはという前提で計算します。
(計算式は割愛させて頂きます)

・クロール=14.4時間
・平泳ぎ=11.4時間
・水中散歩=28.8時間

平泳ぎが一番消費が激しく、同じウォーキングなら水中で行なうほうが効率がよくなります。

子供が学校でも行う、縄跳びのカロリー消費量です。

ダイエット時にも推奨される運動で、全身をくまなく使う運動なので、消費カロリーは多めで、530Kcalあります。

体重1㎏減には約14日間必要で、12日間必要とするランニングに、迫る運動量です。

ただし縄跳びの場合、1時間ぶっ続けという訳にはいかないでしょうから、継続性の問題で少し困難です。

ヨガもダイエットには、推奨される運動です。

しかし、消費カロリーは200Kcalとウォーキングと同等くらい。

ダイエットよりも、健康・美容が目的と考えたほうが良さそうです。

マラソンと自転車の運動量の比較

ここからは、自転車運動とマラソンを同時期に行ったAさんという仮の人物を例に、運動量を比較してみたいと思います。

Aさんの走行距離は、1か月でマラソン200㎞、自転車250㎞を走破しました。

運動量の比較は、消費カロリーでみるのが一番分かりやすいので、それで考えてみましょう。

まず、Aさんのマラソンでの消費カロリーは、1㎞走って約80Kcalでした。

そのため、1か月の消費カロリーは80Kcal×200㎞=16,000Kcalとなります。

体重は60㎏だとして、上記のように体重1㎏減らすのに消費するカロリーを、約7,000Kcalで計算します。
16,000÷7,000=2.285㎏となります。

1か月で約2.3㎏減という計算になります。

一方、自転車は1㎞走って30Kcalだったとします。
1か月の消費カロリーは、30×250㎞=7,500Kcalです。
よって、7,500÷7,000=1.071㎏となります。

距離に差はあるものの、消費カロリーはマラソンの方が倍以上多いという結果になります。

運動によって体重を減らすということだけを考えれば、何も使わず自力で運動するのが、最も良い方法という結果でした。

ダイエットに必要な自転車の運動量の目安

さて、自転車とマラソンの運動量を比較してみましたが、マラソンのほうが倍以上消費する結果となりました。

だからといって、自転車運動がダイエットや健康維持に向いていないというわけではありません。

先ほどの計算では、マラソンの方が2倍以上も自転車に比べ、カロリーの消費が多いことが分かりました。

単純に言えば、マラソン30分の運動量を確保しようと思ったら、自転車は1時間走らなくてはいけないということです。

ですが、自転車にはギアが付いています。
ギアを適度に重くしたり、スピードを上げることにより、消費カロリーは変わってきます。

あまりにギアを重くしすぎるのは問題ですが、適度な重さにすることで、1時間もかからずにマラソンと同じ運動量になります。

1時間が長いと思う方もいるかもしれませんが、通勤の片道が30分なら往復で1時間になります。
会社まで10kmの道のりなら、時速20kmで走れば30分です。

自転車でダイエットを考える場合は、日常生活に組み込むことがコツになります。

自転車をダイエット目的に使うには

自転車はランニングに比べて、脚の負担が軽いといわれています。

自転車は座った体勢で漕ぐため、全体重が脚に掛からない状態で運動することができます。

脚の負担が少ない状態でダイエットをスタートをできるというのは、もともと運動量の少なかったというひとには、かなりのメリットになります。

スピードを求めなければ、筋肉への負担も少ないので、風景を楽しみながら運動することができます。
また、大きな負担が掛からないからこそ、長時間の運動には向いています。

例えば、軽いギヤにしてペダルだけをクルクル回すような感じで、1回30分以上漕ぎます。

これを1週間に2~3回程度繰り返し、3ヶ月ぐらい続けると効果が目に見えてわかるでしょう。

このように、自転車はアレンジを加えながら長期間運動すれば、ダイエットをはじめ、様々な効果が得られる運動なのです。

電動自転車はダイエット向き?

近年では、電動アシスト付き自転車も主力になってきました。

上記のように、自転車は長い時間を掛けて運動するのに適していますが、電動の場合は普通の自転車と比較して、負荷はかなり減ります。

そのため、運動量が減るのならダイエットに向いてないと思ってしまいます。

さらに同等の運動量を得ようと思ったら、普通の自転車よりも稼働時間を増やさなくてはいけないので、抵抗感があるかもしれません。

しかし、運動時間が長くなるということこそが、ダイエットや健康のためには、とても効果があります。

ダイエットに最も効果的なのは、長時間の有酸素運動を持続して行うことと言われています。

有酸素運動とは、長時間継続可能な軽度、または中程度の負荷の運動のことです。

まさに、自転車運動のことを表しています。

さらに、電動ともなれば、自然と乗る時間は増えていくので、むしろ効率が上がっていくのです。

その運動を楽に、しかも長時間行えるのが電動アシスト付き自転車なので、外に出るのが嫌な人はこちらもおすすめです。

大切なのは継続すること

ダイエットのために自転車を購入しても、3日坊主で辞めてしまっては、十分なダイエット効果を得ることができません。

自転車に限らず、ウォーキングや水泳でも、ダイエットのためには、まずは続けることが大切です。

すぐに痩せなくても、毎日もしくは毎週続けて、根気よく行うようにしましょう。
継続して行えば、良い結果に繋がると思いますよ。