10キロを自転車で走ったらどのくらいの時間が掛かる?

皆さんは10キロと聞くと、どんな印象を持つでしょうか?

漠然と「遠いなぁ」と感じる方もいれば、タクシーの運転手さんなら「稼げない距離だな」と感じるのでしょうか?

自転車で走ると、どれくらいの時間が掛かるのかも、スピード(時速)を把握していないと、よく分かりませんよね。

そこで今回は、10キロをテーマに、掛かる時間を検証してみたいと思います。

10キロ歩いたら時間はどのくらい掛かる?

まず10キロがどういった距離かと言いますと、東京都庁のある新宿から雷門で有名な浅草までが、おおむね10キロになります。

ここを電車で行きますと30~35分となりますので、乗り換えなどは考えずに計算すると、時速は約20km/hになります。

では、徒歩で10キロ歩いたら、どのくらい掛かるでしょうか?

歩きやランニング、自転車は自力であることに変わりはありませんが、当然スピードが違います。

徒歩は、一般的に時速4km/hと言われています。
年齢や性別によっても違いますが、目安なので平均値を用います。

ということで、徒歩で10キロ行く場合は、10(キロ)÷4(Km/h)=2.5(時間)ということになります。

2時間30分歩き続けるというのは現実味が無い気もしますが、ゆっくりと休憩も挟みながらウォーキングするくらいの感覚なら、いける距離なのかもしれません。

続いて、走った場合はどうでしょうか?

ちなみに、マラソンの現在の(2017年7月)世界最高タイムは2時間2分57秒ですが、時速に換算すると約20km/hになります。

これは世界最高峰の選手の記録なので参考程度にするとして、一般的にランニングと呼べるのは10km/h程度、軽いジョギングで8km/h程度と言われているので、10キロは1時間前後で行ける距離となります。

自転車で10キロ走ったら時間はどれくらい掛かる?①~ママチャリ編

では次に、自転車で10キロ走ったら、どのくらい時間が掛かるのか考えてみたいと思います。

自転車は同じ脚力の人が漕いだと仮定した場合、ママチャリとスポーツ自転車ではスピードが全く違うので、分けて考えたいと思います。

まず、ママチャリですが、平均時速は約13km/hと考えられています。
未舗装の道や坂の上りなどで、著しく速度が落ちることを考慮して、大体13km/hくらいと思ってください。

となると、約45分で10キロ進むということになります。

ママチャリは、すべての自転車の中で最もスピードが出ないものです。

それが片道22~23分の場所まで行けるとなれば、だいぶ現実味のある数字と言えるのではないでしょうか?

例えば、いつもは車で行っている、ちょっと離れた大型スーパーや、お子さんの保育園・幼稚園の送り迎えでも考えられる距離だと思います。

また、このくらいの時間であれば、自転車通勤も時間的に不可能ではないでしょう。
自転車通勤のお話は、後ほど詳しくしたいと思います。

自転車で10キロ走ったら時間はどれくらい掛かる?②~スポーツ自転車編

最近は空前のスポーツ自転車ブームなどと言われていますが、それを象徴するかの如く、街中をロードバイクやクロスバイクで走っている人を良く見かけるようになりました。

こちらも平均的な時速を見てみますと、街乗り仕様と言われているクロスバイクで18km/h前後、スピードが最も出ると言われているロードバイクで25km/hとなるようです。

自転車は軽車両で原則、車道を走らなければならないので、この平均時速も車道を走ったサンプルから割り出されています。

特にロードバイクは、本格的にツーリングなどを行うようになったライダーが、まず最初に目指す最低ラインが時速30km/hなので、車並みのスピードを出す人もいるということです。

ちなみに10キロ走行に掛かる時間はクロスバイクで35分前後、ロードバイクで25分程度ですから、むしろ物足りないと感じるかもしれません。

それくらいスポーツ自転車というのは、走りに特化したスピードの出る自転車なんですね。

自転車通勤をしてみませんか

ここまで徒歩や自転車で10キロ先に到達できる時間を見てきましたが、いかがでしょうか。
個人的な感想としては、「自転車は意外とスピードが出るな」ですね。

そして10キロという距離が、自転車だと身近に感じられるような気もします。

今、実際に自転車で通勤している人が増えていると言います。

そこでここからは、自転車通勤をしている人のインプレや実際の体験談をもとに、メリット・デメリットを挙げてみたいと思います。

まずメリットですが、何と言っても通勤時のストレスが大幅に軽減されるということです。
電車であれば、朝の通勤ラッシュときの満員電車は、まさに地獄絵図です。

ギューギュー詰めですから、夏などは最悪です。
出勤前に1日のエネルギーを使い果たすんじゃないかと思うくらい、心身共に負担の掛かるものです。

自動車通勤という手もありますが、朝は渋滞が避けられません。

また、時間が読めないというのも大きなデメリットで、事故でもあろうものなら、いつ会社にたどり着けるか分かったものではありません。

その点、自転車はギューギュー詰めも無ければ渋滞も関係ありませんので、慣れてしまいさえすれば、快適に通勤できます。

自転車通勤はダイエットにもなる!

さらに自転車通勤のメリットを付け加えると、自転車運動にはダイエット効果があると言われています。

自転車運動は、脂肪の燃焼に効果が高いとされる有酸素運動になります。

競輪選手のように短い距離を猛スピードで走るような無酸素運動は、糖分は燃やしますが、脂肪はあまり消費しませんので、がっちりした太ももが作れるだけです。

しかし、時速15~20km/hくらいで走れるとすれば、有酸素運動としては最適なスピードなので、ダイエット効果も十分です。

また、同じ有酸素運動でも、ウォーキングやジョギングは下半身を中心とした運動になりますが、スポーツ自転車は全身を使う運動なので、より効果があるということなんですね。

しかも自転車通勤なら「ジムに通うぞ!」とか、「炭水化物を食べない!」なんて高い目標を掲げて意気込まなくても、ただの交通手段ですから無理がないと思います。

天候に左右される部分はありますが、それ以外には自転車に乗れる人なら、デメリットはあまり無いと思います。

目安というのは難しいですが、今回お話してきた10キロ、時間にして40分~1時間くらいでしょうか。
次項で検証してみましょう。

自転車通勤に最適な時間・距離は?

自宅から会社までの距離や勾配は各々違いますので、最適な距離や時間を提示するのは中々難しいですね。

都市部での実験ですが、徒歩・電車・車・バス・自転車の中で、例えば、電車なら最寄駅までの徒歩の時間、車なら出入庫に掛かる時間など、様々な要素を加味した上での各交通手段の平均所要時間を出したデータがあります。

このデータによりますと、平均時速15km/hで走行した場合5キロまでであれば、自転車が一番早い時間で移動できたとのことです。

さらに、10キロまで行っても電車よりも約10分遅いだけなので、ひとつの目安にはなりそうです。

今回の調査では、最寄駅までの徒歩移動の平均時間が12分だったので、自宅がもっと駅から遠い人であれば、ほとんど電車と変わらないことになります。

片道10キロ=1日の移動距離としては往復20キロということなので、最初は少しハードルが高い気もしますが、時間とすれば35分~45分くらいですから、通勤としては何とか許容範囲だと思います。

ただ、東京都に勤務している人の平均通勤時間が電車利用で1時間と言われており、距離にして20~25kmになりますので、10キロ圏内という人は少数派だと思います。

そのため、まずは最寄駅まで自転車で行ってみるとか、少々面倒ですが急行が止まる駅まで行って、あとは電車で通うなどの方法で始めてみても良いと思います。

自転車での10キロは慣れれば苦じゃない!

今回は、自転車で10キロ走ることを考えてみました。

最初は10キロと聞くと抵抗があるかもしれませんが、自転車というのは思ったよりも快適に走れますから、気が付いたら10キロ走ってたなんてことになってくるものです。

まずは何も意識せず、ただの通勤・通学の手段として考えてみてはいかがでしょうか?