『通勤や通学はロードバイクで軽快に』
雑誌の特集を見て、自分もちょっと始めてみようかな。
な~んて思ったんだけど…。
ママチャリと違ってロードバイクとなると、それなりに手入れをしないといけないんでしょ。
だから、メンテの費用やポイントなんかを始める前に知っておきたいんだけど。
という人のために、今回は初心者のための目安とポイントを、ザッとまとめてみました。
まずはメンテについてポイントを抑えよう
いきなり、「ロードバイクのメンテ費用は年間でいくらです」という前に、まずはメンテについてどんなことをすれば良いのか、そのポイントを抑えましょう。
一概にロードバイクのメンテといっても、通勤・通学用として使うだけなのか。
休日はツーリングや、さまざまな大会へのエントリーなど、ホビーライダーとして本格的に乗りたい人とでは、かなり違ってきます。
でも、本格的にと考えている人は、それなりに自分で調べたり、勉強してますよね。
ということで、ここでは毎日、通勤や通学で乗っていて、どんなところに気を付ければ良いのか。
また、修理や交換、整備など判断する目安は?
などなど、気軽にロードバイクを楽しみたい人に、初心者としての心得を伝授しましょう。
基本的なことでも、ちゃんと理解しておけば的確な対応ができたり、無駄な出費が抑えられたり、それなりにメリットがあります。
なので、費用の話の前に、まずはメンテのお話を。
ロードバイク初心者のメンテ心得①
さて、前置きが長くなりましたが、ロードバイクのメンテで、まず基本となるのは、1番の消耗品であるタイヤとチューブです。
例え初心者といえども、毎日安全に乗るためにはチェックを欠かさないことが肝心です。
タイヤ交換の目安は製品にもよりますが、通常3,000㎞~5,000㎞くらいと言われています。
例えば、ロードバイクで片道10㎞前後の通勤・通学をする人で考えてみましょう。
1ヶ月の平均が休日や祝祭日、雨で乗らない日などを考慮して約半分の15日程度だとしても、月に250㎞~300㎞前後は走ることになります。
その計算でいくと、だいたい1年がタイヤ交換の目安です。
自分はこれより多いか少ないか、判断の基準にしてみると判りやすいでしょう。
また、タイヤは摩耗具合だけでなく、傷や亀裂なども小まめにチェックしてください。
摩耗の度合いは少なくても、パンクやバーストの原因になります。
走行距離にかかわらず、早めの交換を心がけましょう。
費用を気にするより、安全が第一です。
そしてチューブの交換ですが、こちらもタイヤとほぼ同様です。
交換の目安は、空気圧の低下が早くなってきたと感じたときです。
それから、パンクをしたときはパンク修理よりも思い切って、チューブの交換をおすすめします。
ロードバイクはクロスバイクなどと比べ気圧が高いため、パッチで直しても、またすぐに空気が抜けたりします。
ロードバイク初心者のメンテ心得②
タイヤ、チューブの他、初心者でも心がけたいメンテの基本は、ブレーキ・チェーン・ワイヤーのチェックです。
ブレーキは、使っていて違和感などがなくても、月に1~2度はブレーキシューのすり減り具合を確認しましょう。
初心者でもチェックは簡単です。
ブレーキシューには、交換時期を示す溝があります。
溝が無くなっていたり、無くなりそうなら交換の時期です。
また、斜めに磨り減っていたりすると、溝が十分残っていても交換が必要な場合があります。
左右のバランスを含め、減り方にもご注意ください。
そして、快適なロードバイクでの通勤・通学に欠かせないのがチェーンの手入れ。
汚れやオイル切れは、意外なほどにペダリングの負担になります。
清掃や注油などの日頃のメンテは、100km~200kmくらいを目安に行いましょう。
上記のタイヤ交換の例で言えば、できれば週に1度することをおすすめします。
交換の目安は3,000kmくらいとよく言われ、1年くらいで交換の時期になります。
さらに、汚れやサビだけでなく、チェーンは乗っているうちに、だんだん伸びます。
交換せずに放置していると、高価なパーツであるスプロケットやチェーンホイール・ディレイラーの磨耗や損傷をまねき、メンテの費用がかさむ原因になります。
安価なチェーンの交換は、惜しまずにやりましょう。
ロードバイク初心者のメンテ心得③
最後はワイヤーですが、材質により傷みが違います。
ステンレスで交換の目安は、おおよそ2年くらいというのが一般的です。
使っているうちに伸びるので、張りが緩むとシフトチェンジがスムーズにいかなくなったり、チェーンがガイドプレートにあたって、擦れる音がしたりすることがあります。
ワイヤーの張り具合は、初心者でも指先で調整ができるアジャスター(ボルト)が付いているので、おかしいなと思ったら4分の1回転づつ調整しましょう。
一気に回してしまうと、逆に張りすぎてしまいますので注意しましょう。
この他にも、車体やリムの掃除、スプロケットやディレイラーと呼ばれる変速装置の洗浄、バーテープの交換など、ロードバイクのメンテには様々なものがあります。
ただ、快適な通勤・通学のためのメンテという範囲なら、タイヤとチューブ・ブレーキ・チェーン・ワイヤーについての気配りさえ、しっかりとやっていれば、まず大丈夫です。
交換の場合以外は費用もほとんどかからないので、怠らないようにすることが長持ちの秘訣ですね。
ロードバイクのメンテ費用の単価は?
さぁ、ここからが、いよいよロードバイクのメンテについて費用のお話になります。
上に書いた基本となるメンテの心得に沿って、目安となるそれぞれの単価についてまとめてみました。
●タイヤ関連
・タイヤ交換:安いものは1本3,000円台~、+工賃1,000円~3,000円程度(後輪の方が高い設定の場合あり)
・チューブ交換:安いものは1本1,000円前後~、+工賃1,000円~2,000円程度(タイヤ交換より若干安め)
※一度にやれば工賃は、タイヤ交換代で済むこともあります。
・パンク修理:1,000円前後
●ブレーキ関連
・ブレーキシューの交換:安いものは1組500円台~、+工賃1,000円前後~
・ブレーキ調整:1,000円前後(購入店なら無料でサービスの場合もあり)
●チェーン関連
・チェーン交換:安いものは1,500円前後~、+工賃1,000円前後~
・チェーン調整:1,000円前後(購入店なら無料でサービスの場合もあり)
・チェーンの洗浄:2,000円~3,000円前後
●ワイヤー関連
・変速機&ブレーキワイヤー交換:安いものは500円以下からあり、工賃も含めて1,500円前後~
※いずれの料金もショップにより、もっと低価格の場合はもちろん、高額な場合もあります。
あくまでも一応の目安とお考えください。
ロードバイクのメンテ年間費用の目安
それでは、単価の目安を基にロードバイクのメンテについて、年間ではどのくらいの費用がかかるのでしょうか。
まとめてみましょう。
<通勤・通学で1年間、特に大きな故障や事故がなく快適に使用した場合>
・前後輪のタイヤとチューブの交換:約15,000円
・チェーンの交換:約3,000円
・ブレ―シューの交換:約2,000円
主なもので、合計が約20,000円になります。
その他、パンク修理またはチューブ交換が1~2回、チェーン洗浄や調整、ワイヤー交換など、すべてショップにお願いしたとしてプラス約10,000円で、メンテにかかる合計費用は約30,000円あれば十分といえるでしょう。
えっ?安いパーツを使っても、けっこう高い!
そうでしょう。これはすべておまかせのらくらくパックの場合です。
できることは自分でしよう。費用も安上がり!
ということで、これからロードバイクで通勤・通学をしようと考えている皆さん。
メンテの基本は、自分でやるというのが当たり前。
工賃を除けば、年間のメンテの費用は10,000円~15,000程度が一般的な相場です。
多少工具を購入する際に費用がかかっても、何年も使えるので確実に安くできます。
「でも、パンク修理やタイヤ交換なんてしたことないし」と思っていませんか?
大丈夫です。
ショップでメンテの講習会を開催していたり、YouTubeでメンテの手順や工具の使い方を詳しく紹介していたりするので、あなたもきっとできます。
それに、学校や職場で「パンクの修理やタイヤ交換くらいなら、オレでもできるからやってやるよ」なんて言えば、女子の好感度がグ~ンと上がっちゃうかも!
ロードバイクのメンテ費用はあなた次第
以上で、ロードバイクで通勤・通学を始めてみたい初心者のためのメンテの費用のお話はオシマイです。
基本的にチェーンやディレイラーなどのパーツ交換、オーバーホールといった、しっかりとした調整が必要なメンテを除き、日頃のお手入れは自分でやるというのがスポーツサイクルでは常識です。
なので、日頃のお手入れレベルのメンテ、費用の目安はあなた次第というわけです。
それに、いつまでもショップのスタッフさんに頼っていたのでは、ツーリングなどのロングライドには出かけられません。
本格派は目指さなくても、せっかくロードバイクを買ったのなら、たまにはスポーツサイクルならではの楽しみも味わってみたいですよね。